店舗型ビジネス・非店舗型ビジネスともに重視されているMEO対策ですが、対策において必須ともいえるのが「写真の投稿」です。写真を投稿するとMEO対策をすすめるうえで有利に働くだけでなく、ユーザーのクリック率も高まり、より多くのお客様が来店してくれる可能性が高まります。
本記事では、MEO対策における写真投稿の重要性を徹底解説します。Googleビジネスプロフィールへ写真を投稿する方法についても写真を交えて解説しますので、これからMEO対策をしていきたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
目次
MEO対策における写真の重要性とは?

MEO対策とは「Googleマップ上で、検索上位に表示されるようにするための対策(Map Engine Optimization)」のことです。Googleマップで表示される情報は「Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)」から編集でき、写真や動画を追加することもできます。
MEO対策においては、写真を投稿するのが非常に重要であるといわれています。以下では、なぜMEO対策において写真や動画が重要なのかについて解説しますので、まだMEO対策が深く理解できていないと感じる方は、ぜひ参考にしてください。
検索順位の向上が期待できる
Googleビジネスプロフィールのヘルプでは、ビジネス用の写真について以下のような記載があります。
Google サービス上では、カテゴリに合わせた写真を追加すると効果的にビジネスをアピールできます。こうした写真では、顧客が購入を決める際の決め手となるビジネスの特長を強調します。追加した写真には、Google サービス上でビジネスを差別化させる効果もあります。
引用元:Googleビジネスプロフィール ヘルプ「ビジネス用写真」
上記では、写真を追加すると「効果的にお店をアピールできる」「自店の特長を強調できる」「他社と差別化できる」などの効果が期待できるとされています。こうした記載から、Googleビジネスプロフィールで写真を投稿することは重要であるといえるでしょう。
また、Googleマップの検索エンジンにおいて写真は重視されており、写真を投稿すると検索順位が向上しやすいとされています。もちろん、写真を投稿しただけで必ず検索順位が向上するわけではありませんが、写真があることで「ユーザーにとって有益な情報を多く投稿している」と判断され、検索順位が向上する可能性が高まるでしょう。
ユーザーがクリックする確率が高まる
Googleマップに写真を投稿すると、ナレッジパネルやローカルパックで表示される際に目を引き、ユーザーがクリックする確率が高まります。クリック率が上がれば来店や予約に繋がる可能性も高まり、売上向上が期待できるでしょう。
また、クリック率が向上すると「人気の店」と判断されて検索結果が向上するなど、MEO対策上でとても有利に働きます。こうしたことからも、Googleビジネスプロフィールで写真を投稿するのは重要なのです。
写真を投稿する際のルールを知ろう!

MEO対策において重要な要素となる「写真」ですが、投稿においてはいくつかのルールがあります。サイズやファイルサイズはもちろん、ファイル形式や文字を入れた際の文字サイズなど、ガイドラインが細かく設定されていますので、写真を投稿する際は注意しましょう。
以下ではGoogleビジネスプロフィールのマニュアルを引用しながら、写真を投稿する際のルールについて解説します。これからGoogleビジネスプロフィールを使用する方は、ぜひ参考にしてください。
Googleビジネスプロフィールで使用できる写真・動画について
まずGoogleビジネスプロフィールでは、投稿する写真や投稿について、以下のルールを設けています。
- 写真と動画について、Google のコンテンツ ポリシーが遵守されていること
- 写真が JPG または PNG 形式であること
- 写真のサイズが適切であること
- 動画について、ガイドラインが遵守されていること
引用元:Googleビジネスプロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールの写真や動画を管理する」
上記に反している写真や動画は掲載許可が下りない可能性もありますので、投稿前に必ずチェックしましょう。
以下では「コンテンツポリシー」「形式とサイズ」の2つに分けて、投稿ルールの詳細を解説しますので、投稿前のチェックにご活用ください。
Googleのコンテンツ ポリシー
Googleのコンテンツポリシーでは、主に「写真加工」「文字や写真の追加」「360度写真について」の3つの項目に分けて、適切なコンテンツの要件を定めています。以下では、Googleビジネスプロフィールに写真・動画を投稿する際に抵触しやすい内容をまとめましたので、参考にしてください。
- スタイルの調整
スタイルの調整(フィルタの適用など)は、枠線やテキスト、コラージュ画像などの要素を追加しない最小限の変更に限って認められます。画像には十分な解像度が必要です。具体的な要件は、写真の種類やアップロードの場所によって異なる場合があります。ぼやけている、焦点が合っていない、または低画質の写真や動画は、削除されるか不承認になる場合があります。
- 重ね合わせるテキストまたは画像
通常のデジタル画像や動画の場合、重ね合わせるコンテンツの面積は画像や動画の 10% を超えてはならず、1 つの端にのみ表示する必要があります。重ね合わせるテキストや画像が目障りな場合は許可されません。
引用元:マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ「写真と動画の要件」
まず注意したいのは、過度な加工はNGという点です。カメラアプリのフィルターで加工してしまうと掲載許可が下りない場合もありますので注意してください。また、解像度が低かったり、ピントが合っていなかったりする場合も掲載不可となる場合があります。昨今はスマホカメラの解像度も高くなっていますが、店内が暗めのお店や夜間撮影では解像度が落ちる場合もありますので、撮影時にはフラッシュや三脚を使用するか、一眼レフをはじめとした暗所撮影に強い機材を用意するのがおすすめです。
写真にテキストや写真を重ねる場合は、写真の10%を超える範囲に重ねてはいけません。また、一端にのみ表示することが定められているため、上下端や写真を囲むようにテキストを入れるのもNGです。さらに、重ねる写真やテキストが目障りな場合も掲載許可が下りないとなっているため、基本的には写真やテキストを重ねないほうが無難でしょう。
サイズや品質、形式についてのルール
Googleビジネスプロフィールに投稿する写真や動画については、形式とファイルサイズ、解像度、品質について以下のとおりルールが定められています。
形式 | JPGまたはPNG |
---|---|
サイズ | 10KB〜5MB |
推奨解像度 | 縦 720 ピクセル、横 720 ピクセル |
最小解像度 | 縦 250 ピクセル、横 250 ピクセル |
品質 | ピントが合っていて十分な明るさのある写真を使用します。大幅な加工や過度のフィルタ使用は避けてください。雰囲気をありのままに伝える画像をお選びください。 |
引用元:Googleビジネスプロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールの写真や動画を管理する」
ファイルサイズや解像度(ピクセル)が分からない方も多いのではないでしょうか。
例えば、iPhoneの背面カメラ(iPhone6以降の機種)であれば、解像度は「4032×3024ピクセル」です。推奨解像度と比べるとかなり解像度が高く、また横長のアスペクト比なので、Googleビジネスプロフィールに投稿する際には編集したほうが良いでしょう。
また、iPhoneで撮影した写真は、デフォルトだと「heic形式」になっています。投稿できる写真はJPG(JPEGも可)もしくはPNGなので、ファイル形式を変更するか、カメラ撮影設定のフォーマットを「JPEG(互換性有線)」にしておきましょう。もしスマートフォンで撮影する場合は、「JPG(JPEG)」形式で保存する設定にしたうえで、スクエア(1:1)で撮影するのがおすすめです。
写真を投稿できるのは、ビジネスオーナーだけではない
Googleマップに表示される写真には、ビジネスオーナーが投稿したもののほかに、一般ユーザーが投稿した写真も含まれます。来店時に撮影した内装や料理・商品などの写真も表示されるので、人気店であれば自然とたくさんの写真が投稿され、情報が充実していくでしょう。もし適切でない写真が投稿された場合には、Googleビジネスプロフィールの管理画面もしくはGoogleマップから「削除依頼」ができます。
ただし、審査によっては削除依頼が通らないこともあるので、普段からビジネスにおいてマイナスとなる写真が撮影されないように、良いサービスの提供を徹底しましょう。
MEO対策に効果的な写真とは?

MEO対策で写真を投稿する場合「どんな写真を投稿すれば良いのか?」と迷う方も多いでしょう。Googleビジネスプロフィールでは、以下の写真を投稿するよう推奨しています。
- 外観・店内
- 商品やサービス
- 食べ物や飲み物
- 共有エリア
- 客室
- チーム
引用元:Googleビジネスプロフィール ヘルプ「ビジネス用写真」
以下では、特に多くのビジネスオーナーが投稿すべき写真を3つご紹介します。どんな写真を投稿すれば良いのか分からないと悩んでいる方は、参考にしてください。
外観・店内の写真
必ず投稿しておきたいのは、店舗の外観や店内の写真です。来店を検討しているお客様は「店の雰囲気は好みか」「座席の広さは適当か」などを気にしています。外観や店内の写真を投稿すれば、上記のような悩みを解消でき、来店する確率を高められるでしょう。
積極的に投稿したいのは、小売業であれば店内の雰囲気や広さ、品揃えが伝わるような写真や動画です。飲食店であれば店内の雰囲気や広さ、座席の様子を投稿しておくと良いでしょう。どんなお店であっても、お客様は「入りにくい雰囲気なのではないか」「座席が狭く、ゆっくりできないのではないか」「きれいな店内か」などを気にします。そうした不安をしっかりと解消できるように、さまざまな写真を投稿してください。
商品やサービス、料理などの写真
商品やサービス、料理の写真も欠かさずに投稿しましょう。
注意ポイントは、過度に編集した写真や古い写真は掲載しないという点です。まず、過度な編集や盛り付けで良く見せようとすると、写真と実物のギャップが大きくなり、評判を落とす要因になってしまいます。また、過去の写真を掲載し続けてしまうことも評判を落とす要因となります。
お客様によっては、その商品や料理を求めて遠くから来店してくださることもあるかもしれません。そうしたお客様に悲しい思いをさせないように、定期的に過去の写真が残っていないか点検するようにしてください。
従業員・スタッフの写真
必須ではありませんが、もし従業員の写真を投稿できる場合は積極的に投稿しましょう。
特にアパレル系のお店では、お客様が「怖いスタッフが多く、門前払いのような対応をされるのではないか」と不安に思われるケースが多くあります。スタッフの雰囲気が伝わる写真を投稿すると、お客様が不安なく来店しやすくなるでしょう。
ただし、ネットに顔写真を投稿することに抵抗感がある方は少なくありません。特に、アルバイトの従業員は抵抗感を強く覚えやすく、新しいアルバイト希望者が来にくくなる可能性もあります。小売店や飲食店はスタッフの入れ替わりが激しく、写真の入れ替え作業が煩雑になる可能性もありますので、店舗の実態に合わせて判断してください。
Googleビジネスプロフィールで写真を投稿する方法!

GoogleビジネスプロフィールはUIがとても使いやすく設計されているため、迷いなく写真を投稿できるでしょう。
しかし、Googleビジネスプロフィールに登録したばかりで「どのように投稿すれば良いのか分からない」という方もいらっしゃるかもしれません。以下でGoogleビジネスプロフィールに写真を投稿する方法を解説しますので、参考にしてください。
Googleビジネスプロフィールに登録する

まずは、Googleビジネスプロフィールにご自身のお店を登録しましょう。住所やホームページアドレス、電話番号、営業時間などを登録し、Googleマップで表示されるようにします。
なお、お店の情報や写真を掲載する際に審査がありますので、表示されるまでに2〜3日かかる場合もあります。
登録手順を進めると出てくる「写真登録」で、写真をアップロードする

登録手順の途中で「ビジネスの写真を追加」といった場面が登場します。このタイミングで用意しておいた写真を投稿しましょう。
写真は前述のとおり、過度な加工をせず1:1のアスペクト比で、JPGもしくはPNG形式のものが適しています。すべての登録手順が終了した後でも写真は登録できますので、もし先にビジネス情報の登録のみしたい方は、登録後の管理画面から写真を投稿してください。
Googleビジネスプロフィールの管理画面からでも登録可能

新たな写真を投稿したい場合は、Googleビジネスプロフィールマネージャ(管理画面)から投稿作業ができます。写真の削除作業もこの画面から行えますので、商品・料理の取り扱いが終了した際や内装に変更があった場合などは、早急に写真を削除して差し替え作業を行ってください。
写真を投稿する際のポイント!

MEO対策をより効率よく進めるためには、写真の投稿が必須です。
しかし、とにかく写真を撮って投稿しただけでは、あまり効果が出ないケースも少なくありません。以下では、よりMEO対策を有利に進められるように写真投稿をする際のポイントを3つご紹介します。MEO対策を強化していきたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
「疑似来店」できる程度の情報量を確保する
Googleビジネスプロフィールに写真や動画を投稿する目的は「より多くのお客様にクリックしてもらい、来店してもらえるようにするため」です。そして、お客様に来店したいと思ってもらうためには、お客様のニーズに沿った写真を投稿しなくてはなりません。
お客様が写真に対して求めているのは「来店前にお店の様子を知りたい」ということです。そのため、写真を見ただけで擬似的に来店したかのような経験を得られれば、お客様が来店してくれる可能性が高まるといえるでしょう。お店の外観はもちろん、店内の様子、商品やサービス、内装の雰囲気などさまざまな写真を投稿すれば、お客様が来店前にお店のことを深く理解できるため不安なく来店していただけます。
一眼レフなどを用いて、できる限り高品質の写真を用意する
現代はスマホでもかなり高品質な写真を撮影できますが、ボケ感や発色などを比べると、まだ一眼レフのような専用機材に劣る部分もあります。もし、GoogleビジネスプロフィールだけでなくSNSやグルメサイト(食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメなど)にも写真を投稿する予定がある場合は、良いカメラを一台用意しておくと便利でしょう。
昨今は写真や動画コンテンツの重要性が増しており、高品質な写真が用意できるだけでも、競合他社と差別化を図れます。また、社用携帯がない場合は個人携帯にビジネス用の写真も保存することになり、管理が煩雑になる可能性もあるでしょう。こうした観点からも、一眼レフを一台用意しておくのはおすすめです。
撮影技術に自信がない場合は、プロへ依頼する
商品写真は簡単に撮影できると考えてしまいがちですが、良い背景や照明がないと安っぽく見えてしまうケースも少なくありません。また、撮影角度や構図などもこだわる必要があり、特に料理や内装写真はきれいに撮影するのが難しいものです。一度スマホで撮影してみて、競合他社よりもチープな写真に見えてしまう場合は、プロに撮影依頼をするのも検討してみてください。
撮影依頼に関しては、SNS経由のほか、ココナラやクラウドワークス、ランサーズなどのクラウドソーシングサイトを利用するのもおすすめです。特に、ココナラやSNSではフォトグラファーの撮影実績を掲載しているので、理想に近い写真を撮影してくれる人を見つけやすいでしょう。
まとめ

MEO対策をスムーズに進めていくためには、写真の投稿が大切であることがお分かりいただけたと思います。
写真を投稿する主な目的は「検索結果を向上させるため」ではなく、あくまで「お客様が来店前にお店のことを詳しく理解できるように」することです。この目的がオーナー本位になってしまうと、お客様にとって有益な写真を投稿できない可能性が高まり、結果として検索結果も向上しなくなってしまいます。お客様がお店に対して抱いているイメージや、来店前に不安に感じるポイントは何かを考えれば、どんな写真を投稿すべきかがおのずと思い浮かぶはずです。
本記事を参考にしながら、より多くのお客様にとって有益な写真が投稿できるように工夫してみてください。