Googleマップ対策完全ガイド！地図上で集客アップを実現する方法とは？

「コロナ禍で人足が減った」とお悩みの店舗経営者の方は多いのではないでしょうか。Googleマップ最適化（MEO対策）を行うと、コロナ以前よりも来客数を増やせる可能性があります。Googleマップ最適化とはどのようなものなのか、と思う方もいるでしょう。

今回は、Googleマップ最適化の概要や設定方法について解説します。ぜひ本記事を参考に、来客数を増やして売り上げを伸ばしましょう。

Googleマップ最適化とは？ 

Googleマップ最適化「MEO（Map Engine Optimization）」とは、自社ブランドをGoogleマップの検索結果で上位表示させるための施策です。上位表示されると来客数が伸びるため、多くの店舗がMEO対策（Googleマップ最適化）を行っています。

例えば、下の画像はGoogle検索で「大阪 飲食店」と入力して検索した際の検索結果です。

画像に表示されている店舗は、MEO対策を行い上位表示させることに成功しています。MEO対策は、店舗を経営するうえで欠かせない施策の一つです。

MEOとローカルSEOの違い

MEOとローカルSEOは名前が違うだけで意味は一緒です。MEOは日本独自のよび方で、海外ではローカルSEOとよばれています。

日本で使われる言葉＝MEO、海外で使われる言葉＝ローカルSEOと覚えておくとよいでしょう。

MEO対策の重要性

MEOは現在、SEOと並ぶ重要なウェブ対策で、SEO以上に注力する店舗・医院が増えています。MEO対策が重要になってきた主な要因は、以下のとおりです。

SEO対策より費用対効果が高い

検索結果の上位に表示されるための施策「SEO対策」は、ウェブサイト構成に関する専門知識が必要です。インハウスで行うと手間がかかり、外注すると費用がかさみます。また、SEOのアルゴリズムは難しいため、手間や費用をかけても効果が出にくいです。

それに対し、MEO対策で必要なGoogleビジネスプロフィールは無料で開設できます。基本的な施策としては、正確かつ最新の情報を掲載する、口コミを集めるなどで、知識や技術は必要ありません。競合は同エリア内の同業他社に限られるため、地道に対策をすれば効果が出る可能性は大いにあります。

MEOはSEOより費用対効果の高いウェブ対策です。特に広報費用を十分に取りづらい個人事業主にとって、MEO対策はしない理由がない、といっても過言ではないでしょう。

来店・来院につなげやすい

MEO対策は、特に地域性の高い業種（飲食店や病院など）と相性がよいです。Googleマップで検索を行うユーザーは、すぐに店舗・医院を利用したいと考えていることが多いため、Googleマップで上位表示されることで、来店・来院動機の高いユーザーに効率よく情報を配信できます。

スマートフォンユーザーに訴求しやすい

総務省の調査によると、2021年時点でのインターネットを利用する端末の割合はパソコンが48.1％、スマートフォンが68.5％と、今やスマートフォンが主流になっています。スマートフォンの位置情報を活用したGoogleマップ検索も主流のため、MEO対策によってGoogleマップの上位に表示されることの重要性が増しているといえるでしょう。

参照元：総務省「令和4年版 情報通信白書 総論」

MEO対策のメリット・デメリット

店舗を経営しているなら必ず行いたいMEO対策ですが、メリットだけではなくデメリットもあります。メリット・デメリットをしっかり理解し、MEO対策を導入するか検討しましょう。

メリット

まずは、MEO対策のメリットをご紹介します。

多くのユーザーに見てもらえる

MEO対策を行うと、多くのユーザーが自店舗を見てくれます。SEO対策（検索エンジンで上位表示されること）同様に、MEO対策を行うとユーザーが「地域＋店舗」で検索した際にGoogleマップに上位表示されるからです。

例えば、ジャンルを問わず飲食店を探している方であれば、上位表示された店舗に対して問い合わせをする、ホームページに訪問するなど、何らかのアクションを起こす可能性が高くなります。そのため、来客数増加や売り上げアップのためにMEO対策は欠かせないのです。

対策難易度が低い

SEO対策に比べて、MEO対策は対策難易度が低く結果が出やすい傾向にあります。

例えば、SEO対策の場合「渋谷 飲み屋」というキーワードでウェブ上の上位表示を狙うのは難しいでしょう。競合が日本全国にあるため、上位表示されるまで1年以上かかるケースも珍しくありません。対して、MEO対策における競合はエリア内に限られています。「渋谷 居酒屋」というキーワードでGoogleマップに上位表示されたいのであれば、基本的には「渋谷」にある居酒屋同士で競争します。

MEO対策は競合の母数が少ないため、対策難易度が低く、比較的短期間で結果が出るのです。

ユーザーのアクション率が高い

MEO対策はレスポンスのよいユーザーに訴求できます。基本的に、ユーザーは明確な目的をもって店舗を探すためです。大阪の美容院を探しているユーザーであれば「美容院 大阪」と検索するでしょう。

Googleマップに上位表示された店舗が最初に目に付くため、電話で問い合わせるなどのアクションを起こしてくれる可能性が高いです。

ユーザーがアクションを起こしやすい

Googleマップに上位表示されている店舗に対して、ユーザーはアクションを起こしやすいことも大きなメリットといえます。

こちらの画像では「オンライン予約」のボタンや「電話番号」がわかりやすく表示されています。

ユーザーは店舗の電話番号を調べる必要がないため、店舗に電話をするなどのアクションを起こしやすいのです。

口コミによっては来客数が増える

口コミのよい店舗は来客数が増えます。同じ業態の店舗の場合、口コミの悪いA店よりも、口コミのよいB店に行きたいと思うユーザーが多いです。

口コミは集客に影響するため、お客さまに気持ちよく来店してもらえるようなサービスを心がけましょう。次第によい口コミが増え、競合に負けないほど来客数が多い店舗になるでしょう。

低コストで行える

MEO対策は、SEO対策に比べると低コストで行えます。SEO対策は国内で競争するといっても過言ではありません。MEO対策は地域ごとで競争するため、競合率が少ないです。

また、企業にSEO対策を依頼した場合は最低でも月100,000円はかかりますが、MEO対策は競合の少なさから月50,000円もあれば依頼可能です。競合が少なく対策の手間がかからないため、低コストで行えることは非常に大きなメリットといえるでしょう。

デメリット

次に、MEO対策のデメリットをご紹介します。

悪い口コミが多いと来客が見込めない

MEO対策を行っていない店舗も同様ですが、悪い口コミが多いと来客が見込めません。Googleマップに掲載されている店舗は一目で評価がわかります。口コミが悪いと、上位表示されることでかえって来店されない可能性もあるでしょう。

下記の画像は、先ほどご紹介したGoogle検索の検索窓に「大阪 飲食店」と入力した際の検索結果です。

数字と星で表示されるため、店舗の口コミの評価がすぐにわかります。

来客数が左右される口コミですが、悪い評価がついたからといって気を落とす必要はありません。100人中100人が喜ぶような店舗は、世の中を探してもほとんどありません。悪い評価は成長の糧と考え、前向きに捉えましょう。

口コミに丁寧に返信することでよい印象を受けるユーザーも多くいます。悪い評価がついても、丁寧に誠意ある返信をしましょう。

Googleアルゴリズムの影響を受ける

詳しい情報は公開されていませんが、Googleには検索順位を決める一定のアルゴリズムがあります。アルゴリズムが変われば、Googleマップで一番上に表示されていた店舗でも順位が下がる可能性があるのです。

Googleはユーザーのニーズを満たせる店舗を上位表示させる傾向があります。そのため、常にユーザーのことを考えて店舗を経営することが大切です。

悪意のあるユーザーがいる

世の中にはさまざまな人がいますが、なかには来店したことがないのに悪い評価をつけるユーザーがいます。また、悪意のあるMEO対策会社（MEOの運用を代行する会社）も同様に、競合店に対して悪い評価をつける施策を行う場合があります。このような悪意あるユーザーによる悪い評価が増えると、来客数に影響しかねません。

しかし、Googleは意図的に悪い評価をつけられた店舗に救済措置を用意しており、悪意でつけられた評価は削除してくれます。万が一悪意ある評価をつけられた場合は、Googleに評価の削除を依頼するとよいでしょう。

ローカル検索結果で表示順が決定する仕組みを知ろう！

Googleマップの検索結果の順位には一定の仕組みがあります。検索順位を決める仕組みは、以下のとおりです。

関連性

関連性とは、ユーザーが検索した語句とGoogleビジネスプロフィールに登録したキーワードがどのくらい関連しているかを表します。ユーザーが検索する語句と、Googleビジネスプロフィールに設定しているキーワードが一致しているほど、Googleマップに上位表示されやすくなります。

MEO対策を行ううえで、ユーザーが検索しそうな語句をGoogleビジネスプロフィールに設定することは欠かせません。

距離

距離とは、ユーザーが店舗を検索した地点から店舗までの距離を表します。Googleマップには店舗までの距離も表示され、検索するユーザーとの距離が近いほど上位表示されやすいです。

Googleビジネスプロフィールの店舗の住所登録は漏れなく行いましょう。

視認性の高さ

視認性の高さとは、簡単にいうとビジネスの知名度のことです。MEOにおいては、自店舗がインターネットで多く取り上げられている＝視認性が高いとみなされます。例えば、店舗名の検索数やブログでの紹介数、口コミの数などが評価の対象になります。

自店舗の視認性が高ければGoogleマップで上位表示されやすいため、広告を活用するなど、知名度を上げる施策が重要です。

Googleビジネスプロフィールに登録しよう！

MEO対策をするうえで必須となるGoogleビジネスプロフィールの登録は簡単に行えます。

まずは、Googleビジネスプロフィールを開きましょう。Googleビジネスプロフィールを開くと、下記の画面が表示されます。

「今すぐ管理」をクリックしましょう。

文字を入力したら候補が表示されるので、自店舗を適切に表現しているカテゴリを選びましょう。自分で自由にカテゴリは設定できないため、必ず候補から選択する必要があります。

入力が終わったら「続行」をクリックしましょう。

ビジネスの種類を選択し「次へ」をクリックします。

自社の住所を入力し「次へ」をクリックしましょう。

すでに第三者がGoogleビジネスプロフィールに登録している場合は、下記のように自店舗の情報が出てきます。

この状態で新たに登録をすると情報が重複してしまうので、既存の登録情報を更新し、オーナー登録を行いましょう。

情報が登録されていない場合は、ビジネスプロフィールの作成に移ります。「いずれも私のビジネスではありません」を選択します。

先ほど入力した住所に、赤いマーカーが立ちます。

間違いなければ「次へ」をクリックしましょう。住所と異なる場合は赤いマーカーを変更します。

「店舗の連絡先」を入力します。

入力した連絡先は、ユーザーが店舗を検索した際に表示される電話番号です。店舗のウェブサイトを所有している方は「URL」を入力しましょう。ウェブサイトを所有していない場合は入力不要です。

完了したら「次へ」をクリックしましょう。

「続行」をクリックします。

ビジネス情報のオーナー確認が完了しました。「次へ」をクリックしましょう。

ここからは、入力や設定をせずにスキップも可能ですが、できるだけ早く入力することをおすすめします。

営業時間を追加します。

メッセージを有効にするかを選びましょう。

ビジネスの説明を入力します。

ビジネスの写真を追加します。自社の魅力が伝わるような写真を選びましょう。

Google広告を活用したい場合は「クレジットを獲得」を選択しましょう。

カスタムドメインを取得する場合は、選択しましょう。

上記の画面が表示されたら、登録完了です。

MEO対策で検索結果上位表示させるための具体的な方法

Googleビジネスプロフィールの登録が完了したからといって、検索結果で上位表示されるわけではありません。効果的な施策を行うことで上位表示されていくのです。

ここでは、MEO対策で上位表示させるための施策をご紹介します。

キーワードを選定する

ユーザーが検索しそうなキーワードをGoogleビジネスプロフィールの詳細に入れましょう。ユーザーは店舗を探す際に「六本木 食べ放題」など、特定のキーワードを入力します。Googleビジネスプロフィールに入力したキーワードとユーザーが検索した語句が一致すれば、Googleマップで上位表示されやすくなります。

ただし、いろいろなキーワードで上位表示されたいがために、店舗と関係のないキーワードを選定してはいけません。飲食店を運営しているのに「美容院」や「パチンコ」など、店舗とまったく関係のないキーワードをGoogleビジネスプロフィールに設定すると、上位表示されません。

ユーザーのニーズを満たせない情報をGoogleは評価しないため、店舗にあったキーワードを選定することが重要です。

プロフィールを充実させる

Googleビジネスプロフィール内のプロフィール情報は充実させましょう。電話番号や住所などに誤りや抜けがないかを確認し、埋められる情報はすべて記入したほうが上位表示を狙いやすいです。

また、店舗の情報は常に最新の状態を保つことが大切です。飲食店であれば、メニューの値段を変えた場合はすぐにプロフィールに反映させましょう。店舗情報と実態が異なれば、ユーザーから不満の声が届くだけでなく、Googleからも評価されなくなります。

店舗情報を常に最新の状態に保つのは手間がかかるかもしれませんが、Googleマップ上に上位表示させるためには非常に重要です。

店舗情報を統一させる

自社サイトやSNS、ポータルサイトなど、ほかの媒体にも店舗情報を掲載している場合は、NAP情報（名前・住所・電話番号）を統一させましょう。

情報が統一されていなければ、Googleがウェブサイト内を巡回しても同一店舗と認識されません。そのため、Googleの評価に悪影響を及ぼし、上位表示させることが難しくなります。

魅力的な写真を掲載する

Googleビジネスプロフィールには店舗の魅力が伝わる写真を掲載しましょう。写真を掲載することで、文字だけでは伝わらない店舗の魅力を発信でき、多くのユーザーの興味を引くことができます。飲食店であれば、見ているだけでお腹が空きそうな食べ物の写真を掲載するなど、ユーザーの食欲をそそるようなものがよいでしょう。

ユーザーの興味を引くことで、来店動機を高められるだけではなく、Googleから「ユーザーのニーズに応えられている」という評価を得ることができ、上位表示される確率が上がります。

口コミをよくする

冒頭でお伝えしましたが、口コミのよい店舗は来客数が多いです。お金を払うなら口コミのよい店舗に行きたいと思うのは当然のことでしょう。

ユーザーのことを第一に考えつつ、評価を上げる施策を行うことが大切です。

SNSで情報を発信する

MEO対策では、SNSで店舗情報を発信することも大切です。Googleのみではなく、TwitterやInstagramなどのSNSで情報発信を行い、より多くのユーザーに情報を届けましょう。

SNSを使うと知名度も上がります。知名度が高い店舗はGoogleから評価を得られるため、上位表示されやすくなるでしょう。SNSは無料で始められて手軽に使えるので、すぐに導入すべき施策といえます。

サイテーションを獲得する

サイテーション（citation）は「引用・言及」という意味で、ウェブマーケティングでは「自社の情報がインターネット上の外部媒体で引用・言及されている状態」を指します。

サイテーションとして認識される情報は、以下のとおりです。

• ビジネス名（店舗名）
• 住所
• 電話番号

これらの情報が外部のウェブサイトやブログ、SNSに数多く掲載されると「ビジネスが広く知られている」=「視認性が高い」と評価され、自店舗のGoogleビジネスプロフィールが上位表示されやすくなります。サイテーションを獲得するためには、ブログやSNSで定期的に情報を発信する、口コミを集めるなどの方法が有効です。

しかし、外部サイトで言及されてもNAPに揺らぎがあると同一店舗と見なされません。サイテーション獲得のためにも、NAPは必ず統一させましょう。

MEO対策を行ううえでの注意点

MEO対策は専門知識がなくても取り組めるハードルの低いウェブマーケティング手法ですが、運用を誤ると思いもよらないトラブルが生じます。MEO対策を行ううえで特に注意すべきポイントをご紹介します。

定期的に情報を確認する

Googleビジネスプロフィールでは、最新かつ正確な情報を集めることを目的に、第三者による情報修正の提案が可能です。第三者による情報更新はGoogleの承認が必要なため、基本的には適切な更新がなされます。

しかし、悪意のある第三者が虚偽の情報を提案し、承認されてしまうことがあります。その結果、自店舗のGoogleビジネスプロフィールの信頼性が失われるだけではなく、最悪のケースでは第三者に乗っ取られてしまうこともあるのです。

Googleビジネスプロフィールを作成したら放置するのではなく、誤った情報が掲載されていないか定期的に確認しましょう。確認する際に店舗情報を更新する、新しい画像や動画をアップするなどを行うことで、Googleからの評価が上がり、上位表示されやすくなります。

ガイドラインを遵守する

Googleビジネスプロフィールには、健全な運用のためのガイドラインが制定されており、ガイドラインに違反すると、リスティングの停止がなされます。Googleビジネスプロフィールの編集ができなくなる、Googleの検索結果に表示されなくなるなどがペナルティとして課せられるのです。

宣伝のためによかれと思ってしたことが、ガイドラインに抵触していたということもありますので、ガイドラインには必ず目を通しておきましょう。

参照元：Googleビジネスプロフィールヘルプ　Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン

特に行いやすい違反行為としては、以下の3つが挙げられます。

ビジネス名称に余分な文言が含まれている

ビジネス名称は正式なものでなくてはなりません。例えば「○○歯科」という名称であるにもかかわらず「歯の矯正ならお任せください○○歯科」などと表記するのは、ガイドライン違反にあたります。

自店舗のよさをアピールしたい、対策キーワードを多く盛り込みたいという気持ちから、ビジネス名称に余分な文言を付け加えてしまうと、ペナルティを受けることがあるため注意が必要です。

ビジネス情報にURLを記載する

ビジネス情報はビジネスの簡単な紹介を入力する欄であり、URLの記載は認められていません。URLは「情報」内の「ウェブサイト」や「予約リンク」といった、定められた記載欄に入力しましょう。

よい口コミを恣意的に集める

よい口コミを集めることは重要なMEO対策ではありますが、顧客によい口コミを書いてもらうよう頼む、口コミの見返りに金品などの報酬を提供するなどはガイドライン違反になります。

まとめ

Googleマップ最適化（MEO）とは、Googleマップで上位表示されることを指します。Googleマップで上位表示されることは、来客数の増加につながることがおわかりいただけたでしょうか。

店舗を経営している方は、この記事を参考にMEO対策を導入し、集客や売り上げにつなげてください。