Googleマップの検索上位にビジネス情報を表示させるための対策「MEO対策」は、いまやSEOやリスティング広告と並んで重要なWeb対策となっています。
しかし、「MEO対策をどう行えば良いのか分からない」「MEO対策にかける時間がない」という方もいらっしゃるかもしれません。そのような場合は、MEO対策業者に代行を依頼するのもひとつの手段です。
今回の記事では、MEO対策にかかる費用と、MEO対策業者の選び方についてご紹介します。
目次
MEOとは
MEO（Map Engine Optimization；マップエンジン最適化）対策とは、Googleを使用してローカル検索（地域名を使ったキーワード検索結果）を行った際、自社のGoogleマイビジネスの情報を上位に表示させるための対策を指します。
スマートフォンの普及により「今、ここで」必要なお店やサービスを検索することが当たり前となった現在、MEO対策は重要なWeb対策として注目を集めています。
MEO対策のメリット
MEO対策のメリットには、コストや即効性などさまざまなものがあります。SEO対策と並行して行えば大きな集客効果や利益改善に繋がるケースもあり、多くの企業が取り入れるべきものと言えるでしょう。
MEO対策の具体的なメリットは、以下の3つです。
安い費用で始められる
MEO対策は、Googleが無料で提供している「Googleビジネスプロフィール」を使って行えるため、非常に安い費用で始められます。Googleビジネスプロフィールでは、Googleマップ上に表示させるビジネス情報のほかに、Googleマップ上の自社情報を閲覧された回数やリアクションなどの分析も行えるのが特徴です。そのため、予算が少ない企業でも取り入れやすいネット集客と言えるでしょう。
競合が少ないケースも多く、即効性がある
MEO対策はまだ行っていない企業も多く、業種や地域によっては競合がほぼいないケースも少なくありません。そのため、MEO対策の効果が表れやすいと言えます。また、MEO対策によって地域内での知名度を高められれば、長期的な効果も期待できるでしょう。
集客改善や売上の向上に繋がる
Googleマップでお店や病院等の情報を調べる方は多く、そのGoogleマップで上位表示されるようになれば、高い集客効果や売上の改善が見込めるでしょう。口コミの管理などを行うこともできるため、顧客からの評価を自社サービスの改善に繋げることもでき、さらにニーズに則したサービスを展開できるようにもなります。
MEO対策が集患力アップにつながる理由
特に集患力を高めたい歯科医院においては、MEO対策は非常に有効な手段になりえます。その主な理由をご紹介しましょう。
【1】最寄りの医院を検索できる
歯科医院を探す際、ユーザーのほとんどは自宅や勤務地に近いところから選びます。MEO対策を行い、ローカル検索において上位表示されることで、来院動機の高いユーザーの目に留まりやすくなります。
【2】検索から来院までの行動がつながりやすい
たとえ自院の情報をユーザーに提供できたとしても、医院までの経路・所要時間・予約方法などが分かりづらい場合、ユーザーは来院をあきらめてしまいます。
Googleを使ってローカル検索を行った場合、Googleマップからルート検索をする・Googleマイビジネスに掲載されている電話番号から予約するなど、すぐに来院行動につなげることができます。
【3】レビューを参考にして選ぶことができる
新規患者の多くは、ローカル検索を行って上位表示された医院から、レビューを参考にして自分が行くところを絞り込みます。
MEO対策をしっかり行うことによって検索上位に表示されるだけではなく、良い口コミやレビューを得ることができ、新規患者を呼び込むことができます。
MEO対策を業者に依頼するメリットは？
MEO対策は自社で行えますが、業者に依頼するとトータルコストの抑制やより充実した対応ができるなど、さまざまなメリットがあります。一時的にコストはかかるものの、確実にMEO対策の成果を出すためには業者に依頼するのは非常に効果的です。
以下でMEO対策を業者に依頼するメリットについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
社員の負担を軽減できる
MEO対策にはネット集客に関する知識や長期的な作業が必要となるため、自社の社員が担当する場合は一定の負担がかかります。特に、複数店舗を展開している場合や人気のある地域で競合が多い場合、認知度が高く口コミ管理が煩雑な場合だと、社員の負担も大きなものとなるでしょう。
MEO対策業者に依頼すれば、こうした社員の負担を軽減でき、ほかの集客活動に注力する余力も生まれます。
属人性のないMEO対策を行える
自社でMEO対策をする場合、ネット集客に強い社員やMEO対策について勉強した社員に、負担が集中してしまいがちです。さらに、その社員がいなくなった場合にMEO対策が大幅に滞る可能性も高いと言えます。
MEO対策を業者に依頼すると、こうした属人性のあるMEO対策を回避できるでしょう。さらに、扱いやすいツールや分析資料などを容易できれば、会社全体としてMEO対策の内容を共有でき、より高い効果を生み出しやすくなります。
トータルでのコストを抑制できる
自社でMEO対策を行ったほうが、業者に頼むよりもコストを削減できると考えがちです。
しかし、効果の出ない対策を長期に渡って行うよりも、業者が短期間で大きな成果を出したほうが、結果としてMEO対策にかかる人件費等のコストを削減できます。また、売上が大きく伸びれば費用対効果も非常に高くなり、ネット対策やその他の施策に使う予算にも余裕が出るでしょう。
MEO対策の費用はいくら？
MEO対策を代行業者に依頼する場合、費用相場は初期費用が0～5万円、月々にかかる費用が2～5万円程度を想定しておくと良いでしょう。SEO対策のコンサルティングは月額50万円前後、リスティング広告は月額20〜30万円前後であることを考えると、MEO対策は比較的安い費用で始められると言えます。
自社でMEO対策を行えば人件費のみで済みますが、前述の通りMEO対策を外部業者に依頼するメリットは多く、確実かつ短期間で成果を出したい場合には業者へ依頼した方がコスト面においても優位に進められる可能性が高いです。
MEO対策業者によって対策内容やサービス費用が変わりますので、安さだけで選ぶのではなく、自社に合った会社を選ぶようにしましょう。
MEO対策費用を決める要素
MEO対策の費用を決める主な要素は以下の通りです。
【1】初期費用
代行業者によってはGoogleマイビジネスの登録や初期設定代行費用といった初期費用がかかることがあります。
しかし、MEOは比較的導入が容易であるため、初期費用を無料にしている代行業者も多いです。ただし、初期費用を抑えて月額費用を高めに設定している業者もあるので注意が必要です。
【2】対策キーワード数
MEOでは、事前に対策キーワードを設定し、そのキーワードで検索を行った際に上位表示されることを目指して対策を行います。
対策キーワード数は4～6個程度が基本ですが、業種や対策方針によってはさらに多くのキーワードを設定することもあります。対策キーワード数が多くなれば、それだけ費用が高くなります。
【3】順位計測システム
MEO対策は、Googleマイビジネスに掲載する情報の充実化を図り、順位計測システムなどを用いて成果を計測し、その成果を分析してさらなる情報の充実化につなげるといった流れで行います。
代行会社が独自に順位計測システムを開発・導入している場合、その使用料がかかる場合があります。
【4】サービス内容
MEO対策といってもその内容はさまざまです。基本的なものとしてはGoogleマイビジネスのアカウント取得や初期情報入力・対策キーワードの設定・評価測定ツールを使用した分析や改善点の提案などがありますが、それに加えて以下のような独自のサービスを提供している代行業者もあります。
- 写真・動画・ストリートビューの撮影
- ホームページ制作やSEO対策
- 担当者との定期的なミーティング
このようなサービスが基本料金に含まれている場合、相場より割高になる傾向にあります。中にはサービス内容によってプランを複数設けている業者もありますので、自社の予算や希望するサービスによって選ぶと良いでしょう。
MEO対策の契約形態
MEO対策を業者に依頼する場合、契約形態は大きく分けて以下の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、自社に合った方式で契約を結ぶようにしましょう。
成果報酬型
成果（対策キーワードで自社情報が上位3位以内に表示される）の出た日数に応じて報酬が発生するタイプです。たとえば、1日1,000円の成果報酬で15日間成果を出すことができれば、報酬は1,000円×15日で15,000円になります。
成果が出なかった場合は報酬が発生しないため余計な費用がかからないという点は魅力ですが、その反面、予算が組みづらい点がデメリットです。また、成果が出た日数によっては報酬が高額になってしまう場合があるため、上限額を設けている代行業者もあります。
成果報酬型の費用は1日当たり800～1200円程度、上限額は2～5万円程度が相場です。
月額固定型
成果報酬型とは異なり、上位表示された日数に関係なく毎月決まった料金が発生するタイプです。シンプルな料金体系で分かりやすく、予算が組みやすいですが、成果が出なくても報酬を支払わないといけないという点はデメリットと言えます。
月額固定型の相場は2～5万円程度です。
MEO対策業者の契約期間
MEO対策の契約期間は6か月～1年に設定されていることがほとんどです。MEO対策は成果が出るまでに1か月～数か月かかること、分析結果をもとに改善を繰り返す必要があることから、契約期間は長めに設定されています。中には1か月～3か月のトライアルプランを用意している業者もありますが、MEO対策の性質上、短期間で劇的な成果を出すことは困難です。
MEO対策を行う場合は長期間継続することを前提として予算案を立てるようにしましょう。
MEO対策業者の選ぶ際のポイントと注意点
MEO対策は比較的新しいWeb対策であり、現在、新しくMEO対策代行を行う業者が続出しています。その中にはMEO対策の知識がなかったり、不正を働いたりする質の低い業者も存在しています。数ある中から良い業者を選ぶためのチェックポイントについて解説します。
過去の実績
MEO対策業者の多くは自社のサイトで実績や成功事例を紹介しています。業者を選ぶ際には、そうした情報を参考にすると良いでしょう。これまで対応してきた件数自体が多いのはもちろんのこと、自社の業態やニーズにマッチしているかどうかもチェックする必要があります。また、実際に上位表示させた実績があるかも重要で、手厚いサービスや安い料金でなく、上位表示させる力がどの程度あるかが非常に重要なポイントです。
たとえば、医療関係のMEO対策に特化している対応業者であれば、患者のニーズや効果的な宣伝方法を熟知しているため、的確な情報発信を行うことができるため、短期間で大きな成果が得られる可能性が高まります。
料金
MEO対策が盛んになるにつれ、対策業者の数が増え、価格競争も激しくなってきました。クライアント側からすると代行費用が安くなるのはありがたいものですが、料金の安さばかりではなく、料金設定の透明性と妥当性に目を向ける必要があります。
初期費用を安く抑える代わりに月額の費用を高めに設定していたり、あえて成果を出さず別料金となるオプション追加を提案したりする業者も存在します。複数の業者を比較検討して、費用相場や基本的なサービスの内容を抑えておくと良いでしょう。業者によっては、サービスを開始してから追加料金の提案がある場合もありますので、あらかじめしっかりと確認してください。
サービス内容や契約形態
上記でご紹介したとおり、代行業者は費用が安ければ安いほど良いというわけではありません。サービス内容を確認し、自社で必要なサービスの提供があること、サービス内容に対して費用が妥当であることを見極める必要があります。
また、成果報酬型と月額固定型、どちらの形態で契約を結ぶかも考えておきましょう。一般的には成果に応じて費用を支払う成果報酬型が人気ですが、月額固定型のほうが良い場合もあります。たとえば、競合が少ない業種や地域の場合は検索上位に上がりやすいため、成果報酬がかさんでしまうことがあります。
地域・業種・予算に合わせて、どちらの契約形態が良いかを判断するようにしましょう。それに加えて、成果報酬型を選ぶ場合は上限額も確認しておきましょう。
キーワードの数と選定方法
先ほどご紹介したとおり、MEOでは対策キーワードを設定し、そのキーワードによる検索結果の上位に表示されるよう対策を行います。ユーザーのニーズや自社の強みを把握し、適正なキーワードを適切な数だけ設定することで対策の効果が出やすくなり、集客・集患アップにつながります。対策業者がどのようにキーワードを設定するのかを良く確認しておきましょう。
また、キーワード数は多ければ多いほど良いというわけではありません。キーワード数が多いとそれだけ費用がかかりますし、少ないとユーザーの目に留まりにくくなります。地域や業種によって設定すべきキーワード数は変わりますので、対策業者と相談しながら適正な数を見極めていきましょう。
効果測定の方法
ローカル検索による表示順位はIPアドレス（位置情報）によって異なります。例えば、自店舗・自院の前でローカル検索をすると高い確率で上位表示されます。それを利用して成果が出たと主張し、成果報酬を要求する代行業者もいます。
効果測定を行う場所や方法については、契約前に明確にしておきましょう。具体的には、どの程度地域を絞り込んで行っているか、測定する期間はどうか、実際にどのような形で測定結果を確認できるかなどを確認し、それに納得できる業者に依頼するのがポイントです。
ガイドラインの把握
Googleのガイドラインに違反してしまうと、最悪の場合、アカウントが利用できなくなってしまいます。違反とみなされる行為はいくつかありますが、よくあるのが名称に関する違反行為です。
たとえば、歯科医院名が「春風歯科」なのに、「インプラントなら春風歯科」というように、名称にそれ以外の文言を付け加えるとガイドライン違反になります。
業者の中にはガイドラインに詳しくないところ、ガイドラインを知っていながらあえて不正を行うところがあります。まずは自分自身でガイドラインを確認し、違反行為をすすめる業者は選ばないようにすることが大切です。
また、医療関係の場合は「医療広告ガイドライン」を遵守することも求められます。医療関係のMEO対策に実績がある代行会社や医療関係に特化している代行会社を選ぶと安心です。
MEO対策業者の比較5選
最後に、MEO対策において高い実績や独自のノウハウを持つ対策業者を5社ご紹介します。
株式会社トライハッチ
株式会社トライハッチは、1,500件以上のGoogleマイビジネス運用・上位表示率92％以上の実績を誇る、MEO対策代行会社です。
MEO順位計測・効果測定ツール「MEOチェキ」・口コミ促進・管理ツール「星カクトくん」といった独自開発のツールを駆使し、専門チームによる徹底した分析と運用を行うことで、クライアントの手間を徹底的に削減した効率の良いMEO対策を実現しています。プランは3段階用意されており、予算や対策内容に応じて選ぶことができます。
株式会社H2
株式会社H2が提供するMEO対策サービス「smart MEO」では、一般的なMEO対策の目的である「上位表示」だけではなく、「本当に集客につなげること」を目指し、対策キーワードの分析・選定やSNS集客など集客につながる施策全般を提供します。
プランは3段階用意されており、プランによってはホームページ制作やSNS投稿代行など、MEO対策に留まらない集客・売上アップ施策をトータルで任せることができます。
GMO TECH株式会社
GMO TECH株式会社が提供するMEO対策サービス「MEO Dash! byGMO」は、国内取引実績No.1（2020年8月時点）・検索3位以内表示率97％（2020年6月時点）・顧客満足度98％以上という高い成果を出しています。
創業事業のSEO対策で蓄積したアルゴリズム解析技術をもとに行う独自の上位施策により、圧倒的な3位以内表示率を実現します。
MONOLISIX株式会社
MONOLISIX株式会社では独自のMEO分析ツールを導入しており、キーワードごとの順位・検索数・アクション数の最新データを確認することができます。また、重要なMEO対策の一つである口コミ促進のためQRコードを作成するなど、Webのみに留まらない施策を提供します。
料金システムは、対策キーワードがローカル検索で3位以内に入った場合のみ報酬を支払う成果報酬型で、月額費用・維持管理費用は一切かかりません。
ウミガメ株式会社
ウミガメ株式会社は、歯科医院に特化したMEO対策サービスを提供しています。アカウントの作成から登録情報の記載・画像などの追加作業をトータルで行います。
ホームページや動画制作などデジタルマーケティングを総合的に請け負っているため、ユーザーのニーズに沿った記事作成や画像・動画の制作のノウハウが蓄積されており、安心して任せることができます。キーワードごとの順位やマイビジネスのアクセス推移が計測できるツール「G-MAC」を用いて、Googleではできない年間のデータ閲覧や前年対比の観測を行うことも可能です。
料金プランは月額5万円、費用内でローカル検索広告掲載も行うため、上位表示が保証されている点も魅力です。
まとめ
MEO対策を業者に依頼する場合は、料金だけではなく実績やサービス内容をよく確認し、自社に合ったところを選ぶことが重要です。依頼前に対策の目的や提供してもらいたいサービスを整理しておくとともに、Googleガイドラインについてもしっかり把握しておくようにしましょう。
また、MEO対策を業者に依頼すると言っても、そもそも店舗サービスに魅力がなければ効果が出ず、効果が出ても一時的なもので終わってしまいます。対策業者と密にコミュニケーションをとりながら、分析結果や口コミなどの情報を活かすなどして、総合的にサービスを改善・向上できるようにしてください。