【2023年最新】社内SNSとは?導入するメリットとおすすめのツール10選をご紹介

ビル内にいるビジネスマン男女7人が腕を組んで横一列に並んでいる

ニューノーマルと呼ばれる社会の急激な変化の中で、企業活動のかたちや従業員のコミュニケーションの方法も進化してきています。

この記事では、このような社会情勢の中で導入する企業が急激に増加している社内SNSについて詳しく解説します。

社内SNSとは?導入する企業が増加中

タブレットを操作する女性

SNSとは、Social Networking Serviceの頭文字を取った言葉で、個人がインターネットを介して社会との繋がりをもつサービスを指します。これを企業向けにカスタマイズしたのが社内SNSです。

無料・有料両方のツールが存在し、情報共有やコミュニケーションを取ることが可能なのは通常のSNSと同じですが、コミュニティが社内で完結するのが特徴的です。具体的な機能としては「タイムライン」「チャット」「掲示板」「ファイル共有・保存」「画像や動画の共有・保存」などが挙げられ、ビジネスにおいて業務効率や生産性を上げるために必要な機能が 一通り備えられています。

2018年に総務省が発表した「平成30年度版情報通信白書」では、日本で社内SNSを積極的に活用しているのはわずか7.3%にとどまり、アメリカの35.2%、イギリスの25.7%などと比較すると、あまり利用が進んでいないといえます。社内SNSが受け入れられるかどうかは企業文化にも左右されるので、一概に導入するのがよいとはいえませんが、ニューノーマルで世界の社会情勢が変化する中、日本の企業においても自社に合ったかたちで少しずつ導入を検討していくのが賢明な姿勢といえるでしょう。

社内SNSとほかのツールの違い

ビジネスマンの上に複数の人のイラストが置かれている

社内SNSは、メールやビジネスチャットとどう違うのかわからない方もいらっしゃるでしょう。ここでは、社内SNSとほかのツールの違いについて解説します。

メールとの違い

メールは、社内SNSと同様、さまざまなやりとりができるツールです。

しかし、さまざまな内容が随時届くため、対応の優先順位が付けにくかったり、重要な連絡の確認が遅れたりする可能性があります。社内SNSなら関係者ごとにグループを作り、投稿すれば連絡事項の共有が可能です。グループによって投稿内容を予想しやすく、優先順位を付けやすいメリットがあります。

グループウェアとの違い

社内SNSは、コミュニケーションを目的としたツールです。グループウェアは、業務の進捗管理やデータ共有をメインに行うツールのため、目的が異なります。例えば、Google Workspaceは、GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートなどを共有し、共同作業を行えます。作業の可視化や業務効率化を図れるのが特徴です。

ビジネスチャットとの違い

ビジネスチャットは、少人数のやり取りに適したツールです。参加人数が増えると情報量が多くなり、重要な情報を見逃す可能性があります。社内SNSは、大人数でもコミュニケーションを図りやすく、情報共有が容易な点が異なります。

社内SNSを使う目的

企業内とネットワーク環境

企業が社内SNSを使う目的にはどのようなものがあるのでしょうか。3つご紹介します。

コミュニケーションの活性化

社内SNSの導入目的で1番多いのが、コミュニケーションの活性化です。社内SNSは双方向でのコミュニケーションを取れるという特徴があるため、一方向のコミュニケーションであるメールなどと比較すると、異なる部署同士のコミュニケーション、また上司と部下のコミュニケーションなども取りやすくなるでしょう。

また、メールでのコミュニケーションはCCで関係者全員に送付したとしてもあまり関心をもってもらえない場合がありますが、社内SNSのグループチャットでは、発言に対してグループに所属した全員が自分事として捉えやすくなるというのもメリットのひとつといえるでしょう。

業務の効率化や生産性の向上

今までの社内コミュニケーションは、ある程度拠点に囚われてしまうことが多かったのですが、社内SNSを利用すればPCだけではなくスマホからもアクセスでき、どこの拠点に所属している従業員でもコミュニケーションを取ることが可能です。

信頼関係を構築するために、交通費や時間をかけて打ち合わせに出かける必要がないので、従業員は本来の業務に集中でき、結果的に生産性の向上に繋がるでしょう。

ナレッジマネジメントを効率的に行う

従業員がもつ経験やノウハウ、また企業がもつ情報や知識を組織全体で蓄積・共有できれば、企業全体の生産性や市場での競争力・企業価値は高まっていきます。これを行うための手法を「ナレッジマネジメント」といいます。

社内SNSは、知識を共有したり画像や動画を用いて可視化したりするのに適したツールなので、ナレッジマネジメントを効率的に行いたい場合は、導入を前向きに検討するのがよいでしょう。

歯科医院での社内SNS活用法

Close up of female doctors hand with mobile phone smartphone

上記の内容を踏まえ、歯科医院では社内SNSをどのように活用できるかを解説します。

情報伝達がスムーズになる

歯科医院では診療時間やシフトの変更、患者さんからの希望やクレームなど、スタッフ全体で共有しなければならない情報が数多くあります。

情報伝達には紙のノートがよく使われますが、同時に複数のスタッフが確認しづらい、見落としやすいという問題があります。特に、勤務日数の少ないスタッフは出勤時に蓄積された情報を確認しないといけないため、より情報把握が困難になります。社内SNSを導入することで、個人のパソコンや携帯電話からも情報を得られるようになり、情報伝達がスムーズになります。また、例えばSNS内に「受付グループ」「在庫管理グループ」などというようにグループを設定することで、自分のグループに必要な情報のみ閲覧することもでき、効率的に申し送りをすることが可能です。

研修の効率が上がる

新規スタッフが入ると、業務上のルールや基本的な作業などさまざまな研修事項があり、時間も手間もかかります。また、一度説明しただけではなかなか覚えられないということもあります。

社内SNSでマニュアルを見られるようにすれば、不明点があった際にいつでも確認できます。動画のアップも可能なため、動画マニュアルも容易に共有できます。

学びの場の構築

治療レポートや外部講習会の資料を共有することで、自主的な勉強やディスカッションの活性化につなげることも可能です。

常に新しい知識や技術を習得し続ける必要がある医療の分野において、社内SNSは新たな学びの場として活用することができるのです。

社内SNSを導入するメリット・デメリット

ビジネスマンの横にMERITとDEMERITのチャックリストのイラスト

社内SNSを導入するメリット・デメリットをそれぞれご紹介します。

社内SNSを導入するメリット

社内SNSを導入するメリットは次の3つです。

情報共有が容易になり、管理が一元化できる

電話やメールで情報共有を行うためには、まず誰がその情報を知っているかを社内で探す必要があります。

しかし、社内SNS内で質問を投げかけておけば、その知識をもつ誰かが回答をしてくれるでしょう。

また、ファイル・業務マニュアル・画像・動画などを今まで別々のツールで管理していた場合、それらを社内SNSに一元化することで、複数のツールを維持・管理する手間や時間は省け、従業員にとっても複数のツールを検索して情報を探す手間が省けます。

部署を横断したコミュニケーションで新しいアイデアが生まれやすくなる

社内SNSでは部署を横断したコミュニケーションが容易になるため、さまざまな別の視点からのアイデアが生まれやすくなります。同じ目的をもつ従業員同士が自発的に協力関係を築くことで、思わぬ新商品やサービスが開発される可能性が高まるでしょう。

経営陣からの情報が発信しやすくなる

企業の規模が大きくなるほど経営陣と従業員の距離は大きくなり、コミュニケーションも生まれにくくなります。

しかし、社内SNSを活用すれば一方向からのコミュニケーションではなくなるので、会話が生まれやすく、経営陣にとっても従業員にとってもお互いの意見を伝えやすい環境を整えられるでしょう。

社内SNSを導入するデメリット

社内SNSの導入にはデメリットもあります。

従業員がSNS疲れを起こす可能性がある

「SNS疲れ」はSNS利用者であれば誰でも起こす可能性がありますが、社内SNSにおいても例外ではありません。

社内SNSを導入した企業で従業員がSNS疲れを起こしてしまうと、せっかく導入した社内SNSが誰にも利用されないといった事態を引き起こしかねないでしょう。このような事態を防止するためにも、就業時間外は社内SNSの使用を禁止するといった規則を定めて運用したり、会社専用の端末を準備したりすることが大切です。

社内SNS活用の成功・失敗事例

ビジネスマンが描かれたブロック

社内SNS活用の成功・失敗事例をそれぞれご紹介します。

成功事例

まず、社内SNS導入の成功事例を3つご紹介します。

日本たばこ産業株式会社

日本たばこ産業株式会社は、自社グループ内で新商品の認知度を上げるべく、社内SNSを導入しました。その結果、認知度は上がり、多くのメンバーとの意見交換に成功しています。そのほかの情報共有も容易に行えるようになりました。

シチズン時計株式会社

シチズン時計株式会社は、情報共有がスムーズにいかず、技術の継承に時間がかかったり共有されるべき情報が他部署に連絡されていなかったりと、さまざまな課題を抱えていました。社内SNSの導入によって業務引き継ぎや他部署への情報共有がスムーズになっています。

京都信用金庫

京都信用金庫は、2,000人の従業員を抱える金融機関です。従業員同士の人間関係を広げられるよう、社内SNSを導入しました。他店の従業員との交流の機会が増え、社内外でのコミュニケーションが活性化されています。

失敗事例

次に、社内SNS導入の失敗事例をご紹介します。

社内SNSを使う機会がない・利用されなくなった

メールでの対応がメインのため、使う機会がなかったり、利用目的がわからず徐々に使われなくなったりするケースがみられます。なぜ社内SNSを利用する必要があるのか明確にしてから導入することが大切です。

誹謗中傷や好ましくない発言が頻発するようになった

社内SNSでのコミュニケーションが適切でなく、悪口の言い合いや誹謗中傷などが起こったケースもみられます。プライベートで利用するSNSと混同した使い方をすると危険なため、導入時に使用ルールを決めておきましょう。

決まったメンバーしか使わない

一部のメンバーばかりが社内SNSを利用し、コミュニティーが形成される場合があります。ほかのメンバーはコミュニティー内に入りにくくなるため、ますます利用しなくなるでしょう。業務のコミュニケーションを図る場所だと伝え、プライベートと混同しないよう指導が必要です。

おすすめ社内SNSツール比較10選

スマホとルーペとアイコンや再生マークのイラスト

Chatwork

Chatwork

Chatworkは、大きく分けてグループチャット・タスク管理・ファイル管理・ビデオ/音声通話の4つの機能を持つ社内SNSです。シンプルな機能と、感覚的に誰でも操作できるわかりやすさから大手企業に多数導入実績があります。

無料で使用できるフリープランと、ビジネス使用に向いている有料プランがあります。有料プランは、月間契約・年間契約から選択可能で、ユーザー単位での課金となるので、料金形態が明確なのも人気の理由の1つでしょう。また、Chatworkではセキュリティ面の強化にも力を入れており、KDDI株式会社と業務提携をして通信のすべてにおいてSSL/TLSを用い、アップロードされたファイルは最高レベルの暗号化方式であるAES256で暗号化を行っています。社内SNSは無料プランで使い勝手を確認してから導入したいという企業におすすめです。

gamba!

gamba!

gamba!は、日報入力・Googleカレンダーと連携したスケジュール管理・KPI(目標)管理・ビジネスチャットなどの機能をもつ社内SNSです。3ステップで始められるという導入への敷居の低さと、企業における情報共有・事務の効率化などの課題を解決できる便利さで、登録実績が15,000社を突破しています。

自社に合った使い方ができるのか、従業員に操作方法を説明できるのかといった導入に関する悩みについては、創業以来3,500社以上の導入をサポートしてきた日報スペシャリストと呼ばれるプロフェッショナルが無料相談で対応しているので、導入時に丁寧なサポートを求めている企業におすすめです。

Slack

Slack

Slackは、アメリカ発の社内SNSですが日本語対応も行われています。情報管理の一元化・社外メンバーとのやり取り・音声通話・ビデオ通話などの機能をもち、導入企業は75万社を超えています。

無料で使用できるフリープランと、ビジネス使用に向いている有料プランがあります。料金プランのページを開くとチャットボットがあり「御社にとって最適なSlackのプランを知りたいですか?」と話しかけてくれるのは親切な作りだといえるでしょう。また、NPOなどの非営利団体や教育機関向けに割引プランが適用されるのも特徴的です。ホームページのファーストビューで、営業担当者への問い合わせと無料お試しができるので、導入にあたって丁寧にサポートしてほしい企業におすすめです。

Yammer

YammerのTOP画像

Yammerは、Microsoft発の社内SNSで、メッセージの送受信・ファイル共有などの機能をもちます。Microsoft Office365やMicrosoft Teamsなど、他のMicrosoft製品との連携がしやすいことが特徴的といえるでしょう。使用感がFacebookやTwitterと似ていることもあり、SNSをプライベートでも使用している従業員には受け入れられやすいのではないでしょうか。

基本的には有料プランでの使用となりますが、プランによっては30日間の無料お試し期間があるので、Microsoft製品との連携を前提として導入を進めたい企業におすすめです。

Talknote

Talknote

Talknoteは、情報共有・メッセージの送受信・タスク管理・メール連携などの機能をもつ社内SNSです。オリジナルスタンプなども用意されているので、SNS慣れしている若い世代の人に受け入れられやすいのではないでしょうか。

料金は、初期費用+基本プラン+オプションを見積もってもらうかたちで有料ですが、初期設定と訪問やWebを用いた初期導入支援をしてもらえ、14日間の無料トライアルがついているので、使い勝手を理解してから導入できるのが魅力的といえるでしょう。従業員のメンタルヘルス不調を未然の防止するための「オーバーワーク検知機能」や社内のコミュニケーション状況を把握できる「よくメッセージする人」などのオリジナル機能も豊富です。

nanoty

nanoty

nanotyは、日報・コミュニティ・タスク・Googleカレンダーと連携したスケジュール管理機能などをもつ社内SNSです。会社の成長とともに利用できる機能もカスタマイズした方がよいという考え方から、予実管理や多言語対応などオプションが豊富なのが特徴的といえるでしょう。

利用料金は、20名・50名・100名といった利用可能人数によって異なりますが、すべてのプランに15日間の無料体験期間が設けられているので、使い勝手を確認して会社が大きくなるまで長い期間利用したい企業におすすめです。

SKIP

SKIPのTOP画像

SKIPは、ニュースサイトや外部SNSなどの情報を取り込めるメディア機能・ファイル共有をしたらその中身まで検索できる機能などをもつ社内SNSです。

社内SNSの導入は慎重に行わないと失敗しやすいという考え方から、1か月程度の無料相談期間、3か月以上の検証期間を経た評価後に本格導入というステップを踏むため、スモールスタートで結果がよければ社内に展開したいという企業におすすめです。

Beat Shuffle

Beat Shuffle

Beat Shuffleは、ビジネスチャット・画像共有・Q&A機能などをもつ社内SNSです。クラウドでの利用・社内環境への構築の2通りから選ぶことができて、必ず無料トライアル期間を経てからの導入となるので、本格運用開始までにしっかりと検討ができるでしょう。

ユーザーの利用状況を確認するためのデータを定期的に送付してもらえるので、社内SNSを導入したうえで、しっかりと定着させたい企業におすすめです。

aipo

aipoのTOP画像

aipoは、スケジュール管理ができる社内SNSですが、掲示板・タイムカード・ビジネスチャット・ファイル共有などの機能を 追加アプリによるカスタマイズで利用できることが特徴的です。14日間の無料お試し期間があり、スケジュール共有と日程調整機能だけなら1ユーザー月額350円と、比較的安価で利用できるのも魅力の1つでしょう。

社内SNSを活用するなら自社に合った機能だけを使用したいという企業におすすめです。

NotePM

NotePM

NotePMは、ファイル共有・タイムライン・データインポート機能などをもつ社内SNSです。6種類ある有料プランにはすべて30日間の無料お試し期間があり、ユーザー数に応じた月額料金の支払いで利用できますが、無料期間中に有料プランに申し込みをしたとしても料金はお試し期間終了の翌日から起算されるという良心的な設定です。ビジネスチャットの機能はありませんが、Slack・Chatwork・Microsoft Teams・LINE WORKS・Google Chatと連携できます。

ファイルの中まで検索する機能やフォルダとタグでファイルを整理する機能などもあるので、社内SNSでナレッジマネジメントを行いたい企業にぴったりといえるでしょう。

まとめ

8人の男女が手を上げて喜んでいる

社内SNSとは、Social Networking Serviceを企業向けにカスタマイズしたもので、個人がインターネットを介して社会との繋がりをもつサービスを指しますが、無料・有料のツールが存在し、企業のニーズに合わせた豊富な機能が存在するのが特徴的だとわかりました。

ニューノーマルの時代に新しい働き方を企業と個人が模索する現在、社内SNSを用いたコミュニケーションや情報共有はますます重要なものとなってきています。ぜひ、自社の社風に合った社内SNSを導入してみてください。

TOP