お気軽にお問い合わせください
Instagramマーケティングとは?具体的手法と成功させるためのポイント
2023年06月12日更新日:2024年04月19日
NTTドコモモバイル社会研究所の調査によると、2023年に携帯電話所有者のスマートフォン比率が96.3%となりました。日本のSNS利用者は8,270万人を超えており、SNS普及率は82%に達しています。近年では企業がマーケティング手法でSNSを利用することが増えました。特に「インスタ映え」の流行から、Instagramマーケティングの導入を検討する企業も多くいです。
「Instagramを利用したマーケティングは何から始めればいいのか」「Instagramマーケティングを成功させるための運用方法を知りたい」「ほかのSNSマーケティングとの違いはあるのか」など、お悩みや疑問をもつ方もいるのではないでしょうか。
今回は、マーケティング活動にInstagramの導入を検討している方や、Instagramマーケティングの運用の仕方を変更したい方に向けて、Instagramマーケティングの特徴や成功させるためのポイントを詳しく解説します。
Instagramとは
Instagramは、2010年にサービスをリリースしてから人気が広がり、世界での月間アクティブユーザー数が10億人を超えるSNSです。日本でも2022年1月時点での月間アクティブユーザー数は約4,601万人で、年々ユーザー数が増加しています。
メインユーザーは20〜40代で、比較的若い層の利用者が多いです。近年では幅広い年齢層に利用されており、20代は48%、30代では39%、40〜50代の利用者は30%近くになっています。男女別のユーザー構成は男性が43%、女性は57%です。
Instagramの特徴は、TwitterなどのほかのSNSはテキストの投稿がメインであることに対して、写真や動画の投稿がメインである点です。写真や動画の投稿がメインのコンテンツであることから、商品やサービスのよさをビジュアル的にわかりやすく伝えることができるでしょう。
Instagramストーリーズは24時間で投稿が削除される気軽さから、日本のデイリーアクティブアカウントの70%に利用される人気の機能です。特に日本はショッピング機能の利用が最もアクティブな国のひとつ(Instagram内部データ 2019年6月時点)であることや、ハッシュタグ検索回数がグローバル平均の3倍にのぼることから、企業のマーケティング活動でも注目が高まっています。
Instagramマーケティングとは
Instagramの注目が高まるにつれて登録する企業アカウントが増え、今では1万社を超えているといわれています。Instagramマーケティングとは、企業がInstagramを効果的に活用して自社のターゲットにアプローチするマーケティング手法です。Instagramを利用しているターゲットに対して、企業のブランディングや新商品のプロモーション活動、商品やサービスの販売促進を行えるのです。
消費者が何か商品やサービスを調べる際、以前はGoogleなどの検索サービスで「ググる」ことが主流でした。最近では、若い世代を中心に、Instagramのハッシュタグ検索を利用して調べる「タグる」へ検索のスタイルが変わってきています。
例えば、新宿でランチをする際においしい飲食店を探すときはInstagramで「#新宿 ランチ」と検索することで、実際に新宿の飲食店でランチをした人の生の声が画像や動画とキャプションつきで見ることができます。企業でも自社の商品などを紹介する際に、ハッシュタグをうまく活用すると、効果的なマーケティングができるでしょう。
Instagramマーケティングのメリット・デメリット
Instagramマーケティングのメリット・デメリットを解説します。
Instagramマーケティングのメリット
Instagramマーケティングのメリットは、以下の5つです。
- 視覚的に商品やサービスのよさを伝えやすい
- ハッシュタグ活用でターゲットにアプローチしやすい
- ショッピング機能を使える
- 無料で始められる
- ターゲットとコミュニケーションが取れる
それぞれ詳しく解説します。
視覚的に商品やサービスのよさを伝えやすい
Instagramは、ほかのSNSのようなテキストメインの投稿ではなく、写真や動画をメインにしたSNSなので、視覚的に商品やサービスのよさを伝えやすい特徴があります。
例えば「おいしそうな料理」「かわいい洋服」「艶のあるきれいな髪のBefore & After」などの写真や動画は、テキストがなくても一目でよさを伝えやすく、来店や購入に繋がりやすいです。
ハッシュタグ活用でターゲットにアプローチしやすい
Instagramのハッシュタグをうまく活用することで、フォロワーが少なくても多くの人にアプローチできるでしょう。自社の商品やサービスのハッシュタグをつけて投稿することで、ターゲットに見つけてもらいやすくなります。
ショッピング機能を使える
2018年6月から導入されたショッピング機能を使うことで、写真や動画に商品タグをつけることが可能になりました。消費者は購入したい商品の写真や動画をクリックすることで、商品販売ECサイトにアクセスできます。写真や動画から直接ECサイトに飛べる手軽さは、販売チャンスを広げるでしょう。
無料で始められる
Instagramは、無料で企業アカウントを作ることができます。初期費用をかけずに、マーケティングをスタートできる点は魅力といえるでしょう。
ターゲットとコミュニケーションが取れる
Instagramは、SNSの特徴である「ターゲットとの双方向のコミュニケーションが行える」というメリットがあります。従来の広告手法では、企業からの一方的な情報発信が多く、ターゲットとコミュニケーションを取ることは困難でした。Instagramでは「いいね」や「コメント」を通してコミュニケーションを取ることで、顧客ロイヤリティーを高めてファンを増やすことができるでしょう。
Instagramマーケティングのデメリット
Instagramマーケティングのデメリットは、以下の3つです。
- 拡散力が弱い
- 運用の労力がかかる
- 写真や動画と相性が悪い業種には向かない
それぞれ詳しく解説します。
拡散力が弱い
Instagramは、TwitterやFacebookと違い「リツイート」や「シェア」のような、他者の投稿を拡散する機能がありません。ほかのSNSと比較すると、フォロワー以外に投稿を見てもらえる拡散力が弱い傾向にあります。
運用の労力がかかる
Instagramのメインの投稿は写真と動画です。テキストがメインのSNSに比べると、写真をきれいに撮る技術や加工するスキル、動画の場合は編集などの工程が必要なので労力がかかります。
写真や動画と相性が悪い業種には向かない
Instagramは、写真や動画でよさを伝えづらい業種には向きません。例えば、料理や美容のジャンルはInstagramとの相性がよいです。
しかし、IT系や金融系のジャンルは写真や動画でよさを伝えることが難しいため相性が悪いでしょう。また、ターゲットがBtoB向けの商品やサービスにおいても、Instagramを活用したマーケティングは難しいといえます。
Instagramマーケティングの手法
Instagramマーケティングの手法は、以下の3つです。
- 自社アカウント運用
- Instagram広告
- インフルエンサーの活用
それぞれ詳しく解説します。
自社アカウント運用
Instagramの自社アカウントを無料で開設して、商品やサービスの魅力的な写真や動画を統一された世界観で投稿することで、ブランディングや広告のプロモーションを行います。
ショッピング機能を活用すると、投稿した写真や動画からダイレクトに自社のECサイトに誘導して販売促進が可能です。また、ストーリーズをうまく運用することで、ターゲットとコミュニケーションを取ることができ、ファン化が期待できるでしょう。
Instagram広告
Instagram広告は、親会社のMeta社のビックデータを活用しながら広告を配信することができます。Facebookは実名登録のSNSなので、自社のターゲットに合わせて年齢・性別・住所・興味関心などの細かなターゲティングが可能です。ターゲットを絞って配信できるので、自社の商品やサービスにマッチしたターゲットにピンポイントで広告の配信ができます。
予算は1日500円など、少ない金額からテスト運用できることも魅力です。Instagram広告を活用することで、フォロワー以外にも幅広くアプローチできるでしょう。
インフルエンサーの活用
Instagramマーケティングには、インフルエンサーを活用する方法もあります。インフルエンサーはコスメやファッション、フード、旅行など幅広いジャンルの投稿をしており、多くのフォロワーがいます。自社に合ったインフルエンサーに依頼することで、効果の高いPRができるでしょう。
Instagramマーケティングを成功させるためのポイント
Instagramマーケティングを成功させるためのポイントは、自社に合ったアカウント設計をすることです。アカウント運用の目的やゴールを決めることで、自社のターゲットに合わせた訴求力の高い運用が可能になります。アカウントで得たい目的やゴールを設定しましょう。例えば「ECサイトと連動させて売り上げをアップしたい」「自社のブランディングを強化したい」などを決めます。
また、年齢や性別などのペルソナを設定しましょう。Instagramで誰にどのような価値提供をするのかを決めることで、一貫した価値の高いアカウント運用ができファンが増えます。自社と同じジャンルで成功しているアカウントを参考にして、よい部分は取り入れると成功の確率が高まるでしょう。
Instagramマーケティングに向いている企業
Instagramの特徴から、Instagramマーケティングに向いている企業を解説します。Instagramマーケティングに向いている企業は、以下の3つです。
- 趣味や好きなことのジャンルを扱う企業
- 写真や動画にマッチするフォトジェニックな業種
- ECサイトを運営する企業
それぞれ詳しく解説します。
趣味や好きなことのジャンルを扱う企業
Instagramの特徴は、趣味や好きなことが合う人とコミュニケーションが取れることです。例えば、キャンプ用品を扱う企業やゴルフ用品を販売する企業は向いているといえます。
写真や動画にマッチするフォトジェニックな業種
アパレル・美容院・飲食店・旅行業などのフォトジェニックな業種も向いています。流行のファッションやヘアスタイルのBefore & After、おいしそうな料理、おすすめの観光スポットを投稿することで、販売促進を期待できるでしょう。
ECサイトを運営する企業
Instagramにはショッピング機能があるので、コンテンツからECサイトへの誘導に適しています。そのため、通販の事業をしている企業に向いているでしょう。
Instagramマーケティング3つの成功事例
Instagramマーケティングの成功事例を3つご紹介します。
- ALBUM(美容室アカウント)
- ホテルニューオータニ(ホテル業)
- GRL グレイル(通販サイト)
それぞれ詳しく解説します。
ALBUM(美容室)
ALBUMは「価格.com」の創業者でもある槙野光昭氏が経営する、ホットペッパー予約売上「5年連続全国1位」の美容院です。
Instagramのフォロワー数は44.9万人で、サロンでの施術動画や前髪の切り方、セットアップの仕方などの役に立つ情報をコンテンツ化してフォロワーの獲得に成功しています。美容室のアカウントと同時に個々のスタイリストのアカウントを運営することで、予約導線を構築し集客アップに成功した事例です。
ホテルニューオータニ(ホテル業)
ホテルニューオータニは、高級感のある人気のホテルです。Instagramのフォロワー数は6.7万人で、ワンランク上の美しいホテルの雰囲気が伝わるコンテンツをはじめ、グルメや人気のスイーツ、季節ごとのイベント情報などを投稿しています。
オールシーズン、ホテルならでの「非日常の体験」を伝えてワクワク感の演出を行い、ブランディングと訪問数アップに成功した事例です。
GRL グレイル(通販サイト)
GRL グレイルは、日本最大級の女性向けファッション通販サイトです。Instagramのフォロワー数は131万人で、ショッピング機能を活用して、Instagramに投稿した写真から通販サイトの商品ページに紐づけることで販売を促進しています。
ユーザーが購入した商品を紹介している投稿を引用して自社アカウントに投稿し、ユーザーのリアルな声を伝えることで信頼性の向上と売上アップにつなげている事例です。投稿したユーザーも、公式アカウントでピックアップされることで企業へのロイヤリティーが高まる効果があります。
まとめ
今回は、Instagramマーケティングについて解説しました。日本のSNS利用者が8,270万人を超え、消費者が商品について検索するときは「ググる」から「タグる」に変化しています。Instagramは、写真や動画がメインのコンテンツであるため、商品やサービスのよさを直感的に一瞬で伝えることができます。アカウント活用の目的やゴール、ターゲットを設定することで自社のブランディングや販売促進を効果的に行えるでしょう。
Instagramマーケティングを始めたい方や、Instagramの運用方法を見直したい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。