【基礎解説】MEO対策で上位表示させるためのコツ!注意点についても詳しく解説!

紙の上にLOCAL SEOの紙が置いてある

ローカル検索で上位に自社情報を表示させるための「MEO対策」は、来店・来院に直接つながる有効なWeb対策です。SEO対策やリスティング広告と比較すると費用がかからないため、気軽に始められる点も魅力で、ちょっとしたコツでユーザーに自社情報を届ける機会を増やすことができます。

今回の記事では、MEO対策の基礎知識と上位表示させるためのコツをご紹介します。

目次

MEOとは

電卓の上にLOCAL SEOと書かれた吹き出し

MEOとは「Map Engine Optimization」の略で、Googleを使用してローカル検索(地域名×サービス名)を行った際、Googleマップの上位にGoogleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)での自社情報を表示させるために、情報を最適化することを指します。通常の検索において上位表示されることを目指す「SEO」と似ていますが、MEOはローカル検索に特化しています。そのため、「ローカルSEO」と呼ばれることもあります。

スマートフォンの普及により、Googleを用いて「今行きたいお店」「利用したいサービス」を検索するユーザーが増えた現在、このMEO対策は集客・集患アップのために非常に有効な手段として注目を集めています。

ローカル検索結果の順位を決める要素とは

地図の上に5個のスマホがある

ローカル検索は通常の検索とは異なり、「どこで検索したか」によって表示順位が大きく変わります。MEO対策を行う際には、そうしたローカル順位の性質を理解しておく必要があります。ローカル検索結果の順位を決める3つの要素を確認しておきましょう。

検索キーワードとの関連性

ユーザーが検索したキーワードとGoogleビジネスプロフィールに登録されている情報との関連性が高いと上位表示されやすくなります。

例えば、「広尾 歯科」でユーザーが検索したとすると、広尾エリアの歯科が検索結果に表示されます。ユーザーが検索するであろうキーワードを予測し、それに関係する情報をGoogleビジネスプロフィールに盛り込むことで、上位表示されやすくなります。

検索地点からの距離

「地名×業種(サービス)」でローカル検索を行った場合、その地名に対応するエリアにおいて、地名が入っていない場合は検索位置から近い距離において、関連性の高い店舗・医院が上位表示されます。

たとえ関連性が高くても、検索キーワードに使われた地名や検索位置から遠い場合は上位表示されません。

知名度

知名度が高い店舗や医院はGoogleからの評価が高くなり、上位表示されやすくなります。検索エンジンでの掲載順位や口コミやSNSでのシェア数などのオンライン上での知名度に加え、オフラインでの知名度も考慮されます。

そのため、MEO対策と併せてSEO対策やSNS発信も行うと、よりローカル検索で上位に表示されやすくなります。

MEO対策のメリット!上位表示を目指す理由とは?

的に刺さった矢

MEO対策をするうえで、対策するメリットを明確に知っておくのは非常に重要です。

しかし、なぜMEO対策をして上位表示させる必要があるのか分からない方は少なくないでしょう。以下では、MEO対策をして上位表示を目指す理由や上位表示させるメリットを3つ解説します。

視認性が高まり、多くのユーザーから見てもらえる

MEO対策を行って検索上位に表示されれば、視認性が高まり、多くのユーザーから見てもらえるようになります。多くのユーザーに見てもらえると、知名度が高まり、来店・来院や売上の向上に繋がるでしょう。また、知名度が高まり来客数が増えると、口コミが増加しやすくなるため、「人気店で信用できる」といった印象にも繋がります。

来店意思の高いユーザーに訴求できる

Googleマップで検索をしている人は「〇〇をしたい」「〇〇を診てくれる病院を知りたい」など、来店意思が高いユーザーといえます。Googleマップの検索上位に表示できれば、そうした来店・来院意思の高いユーザーに訴求できるのです。そのため、ネット集客・集患の中でも即効性があり、効果が見えやすいといえます。

MEO対策をしている競合他社が少ない

MEO対策はネット集客・集患の中でも新しい施策のため、まだ本格的に取り組んでいる店舗や病院は少ない状況です。早い時期からMEO対策を取り組んでおけば、早期に結果を出せるでしょう。MEO対策に取り組む店舗・病院が増えた場合にも、優位に対策を進められるので、長期的に対策の効果を出しやすくなります。

MEO対策が必要な業種とは

受付の女性が男性と子供に案内を見せている

以下のような特徴を持った業種は、特にMEO対策により高い集客・集患効果を得ることができます。

【1】地域性が高い

飲食店や病院など、自店舗・自院のあるエリアにいるユーザーに強く訴求する必要がある地域性の高いビジネスにおいては、MEOは非常に有効です。

【2】緊急性が高い

ローカル検索は、「おなかが空いたので食事がしたい」「体調が悪くなったので病院に行きたい」というときに現在位置から近い場所にある店舗や医院を探すというように「今すぐ利用したい」という場合に使われるケースが多いです。

飲食店や病院のほか、ガソリンスタンドや携帯電話の修理店など、緊急を要するサービスを提供する業種は、MEO対策を行うことで特に集客・集患アップが期待できます。

【3】口コミの重要性が高い

Googleマップの検索結果に表示されるGoogleビジネスプロフィールには、利用者からの口コミやレビューが掲載されます。

特に口コミによる比較検討が行われやすい飲食店・病院・学習塾などは、口コミの数を増やしたり丁寧に返信をしたりすることでユーザーからの評価を上げることができます。

上記の特徴から考えると、特にMEO対策が必要な業種は以下です。

  • 飲食店
  • 病院、歯科医院
  • 学習塾、予備校
  • ガソリンスタンド
  • 携帯会社や携帯の修理店

MEO対策で上位表示させるコツ|具体的な施策

複数のアイコンとスマホを操作している

MEO対策で上位表示されるコツはただ一つ「Googleビジネスプロフィールの情報を始め、Web上での情報を充実させること」です。ユーザーのニーズに合った情報を発信することで、ユーザーだけではなくGoogleからの評価が上がり、上位に表示されやすくなります。

それでは、具体的にはどのような点に気をつけてMEO対策を行っていけばよいのでしょうか。主な施策をご紹介します。

ビジネス情報を統一させる

最も基本的なMEO対策は、ビジネス情報を正確に入力することです。当たり前のように感じられますが、特に複数のWebページ上に情報を掲載している場合は注意が必要です。

例えば、ビジネス情報を自社サイトとGoogleビジネスプロフィールで以下のように記載していたとします。

自社サイト:東京都港区赤坂1丁目2番地3号 アルファ赤坂ビル1階 カフェボヌール

Googleビジネスプロフィール:東京都港区赤坂1-2-3 アルファ赤坂ビル1F café ボヌール

人が見れば同じ住所・同じ店舗であることが分かります。

しかし、Web上を巡回し店舗情報を収集・登録する「Googleクローラー」と呼ばれるプログラムは、この2つの情報を「異なる店舗」と認識します。そうすると、それぞれに評価が分散されるため「認知度の低い店舗」であると認識され、上位表示されにくくなってしまいます。

Googleクローラーの認識はかなりシビアであるため、大文字・小文字、全角・半角の違いだけでも「異なる情報」と判断されてしまう場合があります。

特に「NAP」と呼ばれる以下3点に気をつけるようにしましょう。

  1. N:Name(店舗や事業者の名称)
  2. A:Address(住所)
  3. P:Phone(電話番号)

上記の「NAP」を意識し、自社サイト・Googleビジネスプロフィール・SNS・ポータルサイトなど、Web上のすべての自社情報を統一させるようにしましょう。

適切なキーワードを設定し、それを意識した情報発信をする

先ほどご紹介したとおり、ローカル検索結果の上位に表示されるためにはキーワードとの関連性を高めることが重要です。

しかし、先ほどの例で出した「広尾 歯科医」のような検索数の多いキーワードの場合、多くのユーザーが検索する反面、競合が多く自院の情報が埋もれてしまう恐れがあります。

その場合は「インプラント」「ホワイトニング」「小児歯科」など、歯科の中でもより細かい条件に絞ってキーワードを設定するという手段があります。そのキーワードで検索するユーザーの数は少なくなるものの、上位表示される確率が高まります。

適切なキーワードは、業種・エリア・競合店の数によって変わります。ユーザーのニーズと自店舗・自院の強みを意識して、適切なキーワードを選ぶようにしましょう。それに紐づく情報をGoogleビジネスプロフィールに記載することで上位表示されやすくなります。

魅力的な写真や動画を掲載する

Googleビジネスプロフィールの情報はテキストがメインになりがちですが、それだけではユーザーの目を引くことはできません。レストランであればおすすめのメニュー、クリニックであれば診療室の設備など、アピールすべきポイントを写真や動画によって伝えることで、ユーザーに関心を持ってもらいやすくなり、来店・来院の動機を高めることができます。

また、画像や動画による情報発信はGoogleからも評価される傾向があり、上位表示されやすいというメリットがあります。

投稿機能を活用して最新情報を発信する

Googleビジネスプロフィールでは、ビジネス情報を投稿することもできます。

定期的な情報発信をしていないと、顧客から「この店舗・医院はネットに疎いのかな」「きちんと情報発信や更新をしていないな」といった印象を与えてしまうでしょう。そのため、新たにスタートしたサービスや、導入した設備、新商品などの情報をコンスタントに発信するのも、MEO対策において重要なのです。

ユーザーからの口コミを大切にする

Googleビジネスプロフィールに表示されるユーザーからの口コミやレビューの管理は、MEO対策をするうえで非常に重要な施策です。そうした口コミやレビューはほかのユーザーが店舗・医院を選ぶ際の判断材料になるだけではなく、Googleからの評価に関わってくるからです。来店・来院した方に口コミやレビューを依頼し、まずは数を増やすことを目指しましょう。

また、口コミに丁寧に返信すると、ユーザーから自店舗・自院への信頼や愛着を得ることができます。それに加え、返信にキーワードを意識して盛り込むことでローカル検索において上位表示されやすくなります。

口コミを集めていると、時には「悪い口コミ」が来ることもあります。悪い口コミからは逃げたくなりますが、良い口コミ以上に丁寧に、誠実に返信するようにしましょう。

Googleビジネスプロフィールに自社サイトのURLを設置する

Googleビジネスプロフィールに自社サイトのURLを設置すると、来店・来院意思が高い人に対してより詳細なサービス情報を案内できます。また、掲載情報が充実していたほうがMEO対策上も有利に働くため、自社サイトURLは必ず設置しましょう。

サイトURLを掲載する際には、サイトそのもののSEO対策にも注力するのがおすすめです。自社サイトの内容が充実していれば、Googleマップ経由で訪れた人を確実に来店・来院へ繋げられるでしょう。また、SEOにおいて上位表示されているサイトを自社サイトとしてGoogleビジネスプロフィールに掲載した場合、MEO上でも信用度が高くなり、上位表示されやすくなる可能性があります。

自社サイトやSNSでの情報発信を行う

先ほどご紹介したとおり、Googleではクローラーと呼ばれるプログラムが存在し、Web内を巡回してビジネス情報を収集・登録します。そうした情報も評価に反映されるため、自社サイトやSNSによる情報発信をしっかり行うことがMEO対策につながります。

先ほどご紹介した「NAP」の統一やキーワードを意識して、Googleビジネスプロフィール以外のWeb対策もしっかり行っていきましょう。

インサイト機能で分析を行う

MEO対策はただ行うだけではなく、その効果を診断・分析して改善していくことが重要です。その際に有用なのが、Googleが無料で提供している「インサイト」というツールです。インサイトで分かる情報には以下のようなものがあります。

【1】ユーザーの検索方法

自社の情報を閲覧したユーザーに関して、検索キーワードを「直接」「間接」「ブランド名」に分類して確認できます。「直接」はビジネス名や住所などで検索した場合、「間接」は業種や商品・サービス名などで検索した場合、「ブランド名」はビジネスに関連するブランド名で検索した場合を指すものです。

この分類ごとの割合が分かると、自社ビジネスはどのような人に人気があるのか、何が集客・集患ポイントになっているかが明確になるでしょう。

【2】ユーザーの行動

ビジネス情報を閲覧した後のユーザーの行動(ウェブサイトへのアクセス・ルート検索・電話など)の回数を調べることができます。

【3】投稿写真の閲覧数

Googleビジネスプロフィールに掲載している写真の閲覧数回数や枚数を確認できます。また、同業他社と比較して閲覧数が多いか少ないかといった点も調べることができます。

上記のような情報分かりやすい表がグラフで提供されており、今度の対策に活かすことができます。

【4】検索キーワード

Googleマップの情報を閲覧したユーザーが、どのような検索キーワードで自社の情報に行き着いたかを確認できます。複数の商品を扱っている場合や、診療科が複数ある病院などは、この検索キーワードを分析すると、どのような層からニーズがあるかが明確になるでしょう。

MEO対策で上位表示を狙うときの注意点

黄色い背景に「!」マークの吹き出しを持っている

MEO対策で上位表示を狙うためには、上記のような地道な作業の繰り返しが必要です。すぐに結果を出したいと焦るあまりに不適切な対策を行ってしまうと、Googleビジネスプロフィールが利用できなくなったり、費用面で損失を出してしまったりすることにもなりかねません。

MEO対策に取り組む際、特に注意したい事項をいくつかご紹介します。

常に最新の情報に保つ

ユーザーはGoogleマップの情報をもとに来店・来院します。営業時間の変更が反映されていなかったり、取り扱いが終了した商品・サービス情報が残っていたりすると、トラブルに繋がってしまうため、注意しましょう。

また、文章だけでなく画像にも注意が必要です。過去の取り扱い商品や以前行っていたサービスやキャンペーン情報などの画像が残っている場合にも、それを目当てに来店・来院した顧客とトラブルになる可能性があります。そのため、定期的にGoogleビジネスプロフィールの情報を確認するようにしてください。

ガイドラインを遵守する

Googleのガイドラインに定められている違反行為を行うと、Googleビジネスプロフィールの利用ができなくなる場合があります。悪質な違反行為を行った場合はGoogleアカウントそのものが停止されてしまうこともありますので、ガイドラインを遵守した施策を行うようにしましょう。

特に行いがちな違反行為例を以下にご紹介します。

【1】名称以外の情報を名称に加える

先ほどご紹介したとおり、検索キーワードとの関連性は上位表示と大きな関係があります。

しかし、「〇〇歯科」という名称にもかかわらず「インプラントなら〇〇歯科」「【△駅から徒歩5分!】〇〇歯科」というように、名称以外のキーワードを名称に入れるのは違反行為となります。それ以外にも、以下のような表記を名称に加えることは違反行為とみなされます。

  • 店舗コード
  • 商標または登録商標のマーク
  • アルファベットの場合はすべて大文字の表記
  • 不必要なスペース
  • 電話番号やウェブサイトのURL
  • 特殊文字(%&$@/” など)
  • 無関係な法律用語
  • 所在地情報
  • 出店先情報

【2】ビジネスの説明にURLを記載する

Googleビジネス内でURLを記載してよいのは「情報」内の「ウェブリンク」や「予約サイト」などのURL記載のために設けられた欄のみです。

ビジネスの説明文にURLを記載するのは違反行為となります。

【3】不適切な方法での口コミ収集

「星5をつけてくれたら粗品をプレゼント!」というように、よい口コミを集めるために報酬を提示したり良い評価をつけてくれるよう依頼するといった行為は、口コミの公平性を阻害するため禁止されています。

また、同一人物がアカウントを変えて複数の口コミをする行為も違反とみなされます。

特に代行業者にMEO対策を依頼した際、そうした違反行為を行って口コミを集められてしまう場合がありますので注意が必要です。

キーワードを不自然に盛り込み過ぎない

先ほどご紹介したとおり、MEO対策では検索キーワードを適切に設定し、それに関連した情報発信を行うことが重要です。

しかし、同じキーワードを必要以上に使い過ぎてしまうと、キーワードスタッフィング(キーワードの乱用・詰め込み過ぎ)とみなされ、Googleを始めとした検索エンジンにおいてペナルティの対象となります。ユーザーにとっても読みづらい文章になるため、閲覧数や信用性の低下につながる恐れもあります。

キーワードを意識することは重要ですが、不自然に使い過ぎないように気をつけましょう。

悪質なMEO対策業者に注意する

「MEO対策をする時間がない」「専門家に任せたい」という場合は、代行業者に対策を依頼するのもひとつの手です。

しかし、なかには悪質なMEO業者もいるため注意が必要です。例えば、上記でご紹介したようなガイドラインに違反する行為を提案される場合があります。ガイドラインを把握していない、もしくは把握していてあえて行っていることになりますが、どちらにせよ関わらないようにしましょう。

また、店舗や医院の前で検索を行い上位に表示されたからといって報酬を払うように迫る業者もあります。先ほどご紹介したとおり、検索位置からの距離が近ければローカル検索の上位に表示されます。それを利用して不当に報酬を請求しようとしているのです。

MEO対策を代行業者に依頼する場合には、サービス内容や評価基準をしっかり確認し、信用できるところを選ぶようにしましょう。

まとめ

女性1人と子供2人が会計をしている

MEO対策はスマートフォンによるローカル検索が増えている現在において重要性を増しているWeb対策です。特に地域性が高く「今すぐ利用したい」という緊急性の高いニーズが発生しやすい飲食店・病院・歯科医院においては、集客・集患をアップさせるために非常に有効な手段になりえます。

MEO対策の基本は「情報の充実化」です。Googleビジネスプロフィールを始め、Web全体において情報を統一化しユーザーのニーズに沿った情報を発信することで、ローカル検索の上位に表示されやすくなりユーザーに情報を提供する機会を増やすことができます。

施策の一つひとつは難しいものではありませんが、情報の充実化に加え、口コミ対応や分析結果を元にしたブラッシュアップを絶えず行うことが必要です。すぐに効果を出したいからといって不適切な施策を行ってしまうと、アカウント停止や不必要な出費といったトラブルを招いてしまう場合もあります。

ユーザーに喜ばれる分かりやすい丁寧な情報発信を継続して行うことで、Googleからの高評価を得ることができ、上位表示を達成できる可能性が高まります。その点を心がけて、MEO対策に取り組んでいきましょう。

TOP