歯科医院におけるSEO対策の重要性!意識すべきポイントと注意点を解説

パソコンの画面に表示されたSEOという文字

「最近、新規の患者さんが増えない……」「新規患者を増やす方法がわからない」など、悩みを抱えている歯科医院も多いのではないでしょうか。

集患する際に取り組める方法の一つに、SEO対策が挙げられます。歯科医院におけるSEO対策は非常に重要です。

今回は、歯科医院におけるSEO対策の重要性や、取り組むうえでの注意点やポイントなどを解説します。集患に悩んでいる歯科医院経営者の方は、ぜひ参考にしてください。

SEO対策とは?

宙に浮かぶ検索ボックスを指で触る男性

SEO対策とは、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンで、あるキーワードを入力して検索した際に上位表示されるようにする対策のことです。

現在、日本において利用されている検索エンジンはGoogleが7割、Yahoo! JAPANが2割程度です。Yahoo! JAPANの検索エンジンはGoogleと同じ仕組みを採用しているため、Googleの検索エンジンの仕組みを理解できればYahoo! JAPANでも通用します。

一昔前のSEO対策は、できるだけ文字数を多くするなど、荒い手法で順位を上げていました。Googleは品質を向上させるためにアップデートを繰り返し、現在のSEO対策ではユーザビリティを重視するようになっています。

SEO対策では、ユーザーが何を求めているのか考えることが非常に重要です。

歯科医院におけるSEO対策の重要性

水色の机に書かれたプラスマークを拡大する

歯科医院におけるSEO対策の重要性は、以下のとおりです。

ユーザーは検索エンジンで歯科医院を選択している

スマホを使って何かを調べる際、Googleなどの検索エンジンが使われています。歯科医院を探す際も、Googleなどの検索エンジンを使って検索されるでしょう。検索結果に上位表示されれば、自院のホームページにアクセスされやすくなります。

検索エンジンを活用して歯科医院を選択する人が多いので、SEO対策で上位表示されることが重要なのです。

ホームページへの流入が来院の予約やクリック率の向上につながる

歯科医院を選ぶ際、約半数の人がホームページを見て来院しているということが、ブランディングテクノロジー株式会社の調査結果で明らかになっています。検索結果で自院のホームページが上位表示されるようになることで、ホームページへの流入が増加し、来院の予約につながるということがわかるでしょう。

参照元:value press「患者が歯医者を選ぶ基準とは?歯科タウン独自調査結果を大公開!」

また、検索結果の順位によって、クリック率が大きく変わります。SISTRIXの調査によると、同じ検索1ページ目に表示されている10個のサイトで、1位に表示されているサイトと10位に表示されているサイトのクリック率は10倍以上差があるという結果が出ています。

自院のホームページが検索結果の1ページ目の下部分や2ページ目以降になると、ほとんどクリックされません。SEO対策に取り組む際は、少なくとも検索1ページ目の上位に表示されることを目指しましょう。

参照元:SISTRIX「Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid」

新患の信頼を得られる

SEO対策によってコンテンツの質を高めることで、新患の信頼も得やすくなります。

例えば、歯の健康に関する専門的なコンテンツを投稿すれば、歯科医院への信頼につながります。高い質のコンテンツが投稿されていれば、ホームページを訪問した受診希望の患者から信頼を得られ、安心して受診してもらえるでしょう。

歯科のブランド価値が上がる

歯科治療に関する技術力や自院オリジナルの情報、ほかの歯科医院との差別化につながる独自の内容など、信頼性の高い情報を伝えることで、よいブランドイメージが付きやすくなります。歯科治療にまつわることだけでなく、歯科医院のオリジナルの内容をコンテンツとして作成できれば他院と差別化できるため、より自院のホームページの価値が上がるでしょう。

歯科医院でSEO対策を行うときに意識すべきポイントとは

黒板に書かれた電球マークとPOINT!!の文字

歯科医院でSEO対策を行うときに意識するべきポイントを5つご紹介します。

競合分析をする

他院と同じようなホームページでは差別化できず、検索結果での上位表示は狙いにくいでしょう。ユーザーがページを見てくれても、あまり興味をもってもらえないかもしれません。

競合分析を行い、競合の歯科医院がどのような人をターゲットとしているのかを理解できれば、別のターゲットを狙えるので差別化できます。競合とは異なるコンテンツを掲載して、検索エンジンに価値ある情報として判断されれば上位表示されやすくなるでしょう。

ホームページを作成して終わるのではなく、競合分析を通して何を改善するべきなのか知ることが重要です。

ターゲットを明確にする

SEO対策を通じて集患(増患)の効果を高めるためには、ターゲットを明確にしましょう。ターゲット選定を怠ると、どのように宣伝をしたらいいのか曖昧になり、中途半端なアプローチしかできません。思うように集患(増患)効果を得られない可能性があるのです。

また、ホームページの作成するときに、掲載する情報やデザインの方向性が定まっていないと集患(増患)につながらない可能性があります。SEO対策を行うときは、あらかじめターゲットを明確にして取り組みましょう。

患者さまの立場になって診療内容や症状ごとにページを作る

診療内容や症状ごとに個別のページを用意すること、つまり患者さまの立場になってサイトを作ることも、SEO対策には重要です。

例えば「歯周病治療」「インプラント」「ホワイトニング」など、診療内容が複数ある場合は、一つのページで説明を完結させず、個別のページに分けて説明しましょう。一つの診療内容・症例につき一つのページを用意してください。診療内容や症例ごとにページを分けることで「地域名+インプラント」や「地域名+歯周病治療」などと検索された場合、上位表示される可能性が高まります。

診療内容や症状ごとにページを分けるのは、ユーザーのためにもなります。ページごとに情報が整理されていれば、時間をかけずに欲しい情報にたどり着けるためです。

Googleは、ユーザーにとって使いやすいサイトを高く評価する傾向があります。診療内容や症例ごとにページを分け、ユーザーが欲しい情報をすぐに提供できるホームページを作成することで、上位表示の可能性をさらに高めることができるのです。

Googleから「良質」と評価されるために「専門性や信頼性を示す」「検索ユーザーが求める情報を提供する」という2つのポイントを意識して、患者さまのための良質なサイトを作成しましょう。

患者さまが検索しそうなキーワードを選定する

SEO対策を行う際は、患者さまが検索しそうなキーワードを選定することも重要です。ほとんど検索されていないキーワードでSEO対策をすると、上位表示されても患者さまに見てもらえません。

多くの人に検索されているキーワードで対策をすれば、上位表示されたときに自院のホームページへアクセスしてもらえる可能性が高くなります。

MEOを意識して対策する

MEOとは「Map Engine Optimization」の略語で、自院をGoogleマップ上で上位表示させるための施策のことです。

歯科医院を探すユーザーは「地域名+歯医者」などのキーワードで検索することが多いでしょう。これをローカルクエリとよびます。

BACKLINKOに掲載されている調査結果によると「ローカルクエリ」で検索される場合、検索者の約4割がマップの枠内の情報をクリックするということがわかっています。つまり、Googleマップ枠に自院の情報が表示されれば、来院見込みの高いユーザーに歯科医院の情報を見てもらえる可能性が高まるのです。

参照元:BACKLINKO「How People Use Google Search(New User Behavior Study)」

歯科医院でSEO対策を行うときの注意点

青い背景に浮かぶ赤い注意マーク

歯科医院でSEO対策を行うときの注意点を5つご紹介します。

成果が出るまで時間がかかる

SEO対策は、成果が出るまで時間がかかります。SEO対策自体、数日で効果が出るようなものではなく中長期的な対策なので、時間がかかるのは一般的です。

効果が出るまでに数か月〜1年ほどかかるケースもあります。どれだけ質のよいコンテンツを作成しても結果が出る前に更新をやめれば、競合サイトよりも上位に表示されず、集患(増患)効果は期待できません。

質の高いコンテンツと評価されるには時間がかかるため、長期的な対策であることを十分に理解したうえで計画的に進めましょう。

分析やアップデートが定期的に必要である

SEO対策を行ううえで重要なことは、コンテンツを常に新しい情報にアップデートすることです。古い情報が記載されたままの状態だと、患者さまのニーズの変化に対応できていないと判断されてSEOの評価が下がります。不定期に実施されるアルゴリズムのアップデートで、検索順位が大きく変わることもあるでしょう。

定期的にホームページを管理する習慣を作り、改善し続けることを心掛けてください。

不正行為を働かない

当たり前のことですが、SEO対策の評価を高めるために不正行為を働くのは禁止です。例えば、重要なキーワードを盛り込むために文脈に合わない文章を記載すると、悪質なコンテンツと認識されます。

外部施策を行う場合、自作自演の被リンクはNG行為です。正しい方法で評価を高め、ナチュラルな被リンクを獲得しましょう。Googleの掲げているガイドラインをよく理解したうえで、ユーザーの利便性を一番に考えたコンテンツを作ることが大切です。

医療広告ガイドラインを理解する

医療広告ガイドライン」とは、医療関連の広告や宣伝に関する基準や指針のことを指します。医療情報や製品に関する広告が、正確で客観的な情報を提供し、消費者や患者さまに誤解を与えないための規則やルールをまとめたものです。

医療広告ガイドラインにおいて、患者さまを不当に誘引するような広告は禁止されています。虚偽広告や誇大広告など、罰則の対象になるため注意しましょう。

ホームページを活用している病院や歯科医院が増えたことで、2018年からホームページなどのWebサイトも規制の対象となりました。歯科医院のホームページを作る際は「絶対に安全です」や「絶対に痛くありません」などの文言は使用しないでください。

実績のある治療法を自院のホームページに掲載する

歯科治療(虫歯治療や歯石除去など)と審美治療(矯正やホワイトニングなど)では、専門性や治療法などが異なります。

虫歯治療とホワイトニングどちらにも十分な治療実績がある歯科医院のホームページを例に挙げて考えてみましょう。ホワイトニングに関する実績は掲載していますが、虫歯治療に関する実績はあまり掲載していないとします。検索エンジンは専門性・実績を考慮するため、仮にホワイトニング関連の記事が上位表示されても、虫歯治療に関する記事は上位表示できないことがあるのです。

実績がある治療法を自院のホームページに掲載すると効果的といえるでしょう。具体的な治療内容や成功事例を掲載することで、検索エンジンにとっても価値あるコンテンツとして認識されます。

また、実績がある治療法を掲載することで、患者さまに適切な情報を提供できます。信頼性を高めることにもつながるでしょう。

まとめ

宙に浮かぶ検索ボックスを虫眼鏡で拡大する男性

今回は、歯科医院におけるSEO対策の重要性をご紹介しました。歯科医院のSEO対策は非常に重要です。

SEO対策は効果が出るまで少し時間がかかりますが、今回ご紹介した内容をきちんと理解し、継続的に取り組むことで検索エンジンの検索結果に上位表示されます。本記事を参考にSEO対策に取り組み、歯科医院の集患(増患)を目指しましょう。

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