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【2023年版】SEOライティングにおける重要なポイント|ユーザーにも検索エンジンにもわかりやすいコ...
2023年02月21日更新日:2024年04月19日
「SEO」とは、検索エンジンによる検索で自社のWebサイトやコンテンツを上位に表示させるための施策です。SEOを意識したコンテンツ制作をSEOライティングといいます。読みやすくわかりやすい良質なコンテンツはユーザーの満足度を上げるだけではなく、検索エンジンにも高く評価されることから、上位表示される確率が高まります。SEOライティングは一般的な記事執筆とどのような違いがあるのでしょうか。また、SEOライティングで効果を上げるためにはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
今回の記事では、SEOライティングの基礎知識と、歯科医院でのSEOライティングのコツを詳しく解説します。便利なチェックリストもありますので、ぜひコンテンツ制作に役立ててください。
SEOライティングとは
SEOライティングとは、SEOを考慮したライティング技術のことを指します。SEOライティングでは、検索エンジン(特にGoogle)において検索順位を上げることを意識しながら記事執筆を行います。
Googleはクローラーと呼ばれるツールを用いてインターネット内を巡回し、情報を集めています。クローラーにより「このコンテンツは有用で高品質である」と評価されると、そのコンテンツは上位に表示されやすくなります。クローラーから高評価を受けるためには、クローラーが巡回しやすく理解しやすいコンテンツを制作することが重要です。もちろん、実際にコンテンツを読むユーザーが読みやすく、理解しやすい内容にすることも忘れてはなりません。特にGoogleのクローラーは「ユーザーにとって有益である」ということを最重要視します。
理想的なSEOライティングとは、ユーザーに望まれる質のよいコンテンツを目指して執筆するなかで、クローラーからの評価を上げるためのテクニックも取り入れることであるといえるでしょう。
SEOライティングの手順
SEOライティングを行う際は、どのような手順で行うかが非常に大切です。正しい手順に沿って作業を行うと、効率よく高品質なコンテンツを制作できます。
以下では、SEOライティングの一般的な手順をご紹介しますので、参考にしてください。
対策キーワードの選定
まずは「どのようなキーワードで上位表示を狙うか」を決めましょう。
キーワード選定に特別な決まりはありませんが「詰め物 取れた 何日」「歯 穴が空いている気がする」など、2〜3単語から構成されたキーワードのほうが上位表示を取りやすいでしょう。「ホワイトニング」「歯列矯正」など1単語のキーワードだと競合が非常に多いため、よほど人気のサイトでない限り上位表示を獲得するのは難しいとされています。
2〜3単語から構成されたキーワードを「ロングテールキーワード」と呼びます。ロングテールキーワードを選ぶ際は、Google検索やYahoo! JAPANのサジェストを活用するとよいでしょう。サジェストとは、ユーザーが求めていると思われる単語の組み合わせを提案するものです。例えば「ホワイトニング」と打ったら「ホワイトニング 歯磨き粉」「ホワイトニング 自宅」などが表示される機能で、みなさんもご覧になったことがあるかもしれません。サジェストを検索する際は「Google広告 キーワードプランナー」や「ラッコキーワード」などを使用するのが一般的です。
文字数の設定
対策キーワードが決まったら、記事をどのくらいの文字数(ボリューム)で作成するかを決めます。コンテンツの文字数は、多ければ必ず上位表示されるわけではありません。
しかし、競合に対してあまりに文字数が少ないと、情報量が少ないと判断されてしまい、上位表示されにくくなる傾向があります。
競合のコンテンツ文字数を調べる際は、専用のツールを使用しましょう。「記事 文字数 ツール」と検索すると、競合ページの文字数をチェックできるツールがいくつか見つかりますので、使いやすいものを選択してください。また、Google Chromeの拡張機能でも、文字数を調べるツールがあります。対策キーワードで上位表示されている上位5〜10記事の文字数平均を取ると、どのくらいの文字数で作成すべきかの目安が掴めるでしょう。
競合ページの調査
対策キーワードと文字数が決まったら、競合ページの調査を行います。
上位表示されているページは、ユーザーニーズを満たしており、かつGoogleからも信用されている内容です。上位表示されている記事のよい点・悪い点を把握したうえでSEOライティングを行えば、良質なコンテンツを制作できるでしょう。
競合ページを調査する際は「記事の流れ(構成)」「内容」「画像の枚数」「読みやすさ」「引用しているページ」などに注目します。どのような内容を、どのようにライティングすればよいかがわかると、実際にコンテンツを作る際に作業がスムーズです。
構成案(見出し案)の作成
どんなコンテンツが求められているかがある程度わかったら、構成案(見出し案)を作成しましょう。競合ページも参考にしながら、大見出し・中見出し・小見出しを細かく決めていきます。構成案を作成する際は、書きたい情報をいくつかのグループにまとめておくと便利です。
情報をグルーピングしたら、大きな括りを中見出し、細かな内容を小見出しにします。そして、各グループをどの順番で配置すれば、最もスムーズに読み進められるかを考えましょう。このように「情報のグルーピング→見出し化」と「中見出し(グループ)ごとの順番決め」を行えば、自然と読みやすい構成案が作れます。
なお、構成案の作成に関しては「わかりやすい文章構成を心がける」の項目も参考にしてください。
各見出しの参考情報や引用ページを用意
見出し案を作成したら、すぐにSEOライティングを始めるのではなく、まず各見出しの参考情報や引用ページを用意しましょう。
すぐにライティングに入らず、情報収集を改めて行うことで、スムーズにSEOライティングを進められます。また、同じような見出しがあったり、流れが悪かったりするような、見出し案の不備にも気付けましょう。
参考情報を調べたら、各見出しにURLを記載したり、メモ書きをしたりします。場合によっては「〇〇の内容は別見出しにあるので、軽く触れる程度にする」「〇〇を特に強調して書く」などの指示も書き込んでおくと、内容が重複することなく読みやすいコンテンツが制作できるでしょう。
SEOライティング開始
見出しごとに書くべき内容が固まったら、いよいよSEOライティングのスタートです。SEOライティングを行う際は、以下の点に注意するとよいでしょう。
- 一文を短くする
- 2〜3文で改行を入れる
- できる限り簡潔にまとめる
- 最初に結論を書く(例:〇〇は、〇〇です。なぜなら〜)
- 主観的な意見でなく、事実に基づいた内容にする
- 引用論文や参考文献を積極的に記載する
- 適宜、対策キーワードを文中に含める
- 誰が書いたのかを明確にする
SEOライティングにおいては、まず文章を簡潔にするのが大切です。昨今は、スマホでコンテンツを読む方がほとんどなので、小さな画面でも読みやすい文章が好まれます。一文が60字を超えていたり、改行がまったくないと、スマホでは非常に読みにくいので注意しましょう。
また、事実に基づいた正確な情報を記載するのも大切です。特に、医療分野は情報の正確性が厳しく審査されます。引用論文や参考文献を複数用意して、正しい情報を発信できるように心がけましょう。
なお、SEOライティングのコツについては、このあとの項目で詳しく触れますので、ぜひ参考にしてください。
文章チェック
文章を書き終えたら、チェックを行いましょう。
文章チェックは、執筆が完了した翌日に行うのがおすすめです。執筆した直後だと文章の違和感に気づきにくく、ミスを見逃しやすいとされています。新鮮な気持ちで文章に向き合うために、翌日に文章チェックをしましょう。文章チェックをする際には、このあとの「SEOを意識してライティングするときのチェックリスト」を使用してください。チェックリストを使用すれば、漏れなく文章をチェックでき、読みやすい文章に仕上がるはずです。
なお、自分で書いた文章をセルフチェックすると違和感に気付きにくいため、第三者にチェックしてもらうのもよいでしょう。
SEOを意識してライティングするときのコツ
SEOライティングにはさまざまなテクニックがありますが、特に初心者の方も取り組みやすいものについていくつかご紹介します。
ユーザーファーストを心がける
SEOライティングをするうえで非常に大切なのが「ユーザーファーストの精神」です。
文章を書く際、自分が書きたいように書いてしまう方が一定数いますが、自分が書きたい文章とユーザーが求めている文章は大きく異なるのです。SEOライティングで書く文章は、人々の悩みや不安を解消するためのもので、自分が気持ちよく書ける文章ではないことを念頭に置きましょう。ユーザーファーストを心がけた文章と、そうでない文章の例をあげてみます。
【SEOライティングの良い例 】
歯列矯正は高額な歯科治療のひとつです。歯列矯正の相場は200,000〜1,000,000円ほどとかなり幅があり、手法によって費用が大きく異なります。費用が気になりがちな歯列矯正ですが、適切な治療法を選択すれば、治療費を抑えることも可能です。
【SEOライティングの悪い例】
歯列矯正って高いですよね。私も大学生のころにやりましたけど、随分高いんだなと驚いたものです。100万とかしたりしますから、費用を知らない方からしたらびっくりですよね。うちのクリニックにも歯列矯正をしにくる方がたくさんいらっしゃいますが、みなさん費用は気にされるみたいです。だいたい相場が500,000円くらいで、部分矯正でも数十万円はかかったりするので、どの治療法を使うかによって結構変わってきます。
良い例は、費用相場がどのくらいか、なぜ費用相場に幅があるかが明確です。一方、悪い例は主観表現が多く冗長で、知りたい情報を得るのに時間がかかります。また、相場も非常にざっくりとしていて、歯列矯正の相場を知りたい方には不親切です。コラムやエッセイであればよいかもしれませんが、情報を提供する記事としてはよい文章とはいえないでしょう。ユーザーファーストを心がけて、情報をわかりやすく伝えられるような文章を目指しましょう。
興味を引くタイトルを付ける
記事のタイトルは、読者に読んでもらえるかを左右する大切な要素です。どのような内容が書かれているか、誰に向けた記事かがわかるように、タイトルを設定しましょう。
読者はタイトルを見て「自分が知りたい内容が書かれているか」を判断します。対策キーワードをしっかりと盛り込んで「このキーワードで調べている人に最適な情報を書いていますよ」ということを伝えましょう。
ただし、タイトルは長くなりすぎないように注意が必要です。Google検索の場合、PC版の検索結果に表示されるのはタイトルの冒頭30文字前後、スマホ版では冒頭35文字前後です。30文字以上の長いタイトルは、全文表示されない可能性があります。また、タイトル後半に対策キーワードを入れると、うまく訴求できないかもしれません。タイトルの文字数は30文字前後にしたうえで、対策キーワードを冒頭に入れるようにしてください。
ターゲットや記事の目的を明確にしてライティングする
「誰に対して記事を書くのか」「読んだ人にどうなってほしいのか」を明確にするのも、SEOライティングをするコツです。
ターゲットが明確だと、文章を書いていても「初心者向けだから、この用語は説明したほうがいいな」「上級者向けだから、もっと深い内容まで書いたほうがいいな」など、最適な文章を執筆しやすくなります。また、目的が明確だと、どんな内容を書けばよいか判断しやすくなります。例えば「歯列矯正の費用相場を詳しく理解した状態」を読者のゴールとしたのに、歯列矯正にかかる期間についてたくさん書いてもあまり意味がありません。歯列矯正の種類と期間は基礎的な内容に止めて、費用相場と自院の場合の費用について詳しく書くべきでしょう。このように、記事の目的を明確にして、目的に沿った内容を書くことも、SEOライティングにおいて大切です。
結論を先に書く
見出しごとの文章を書く際、まず結論から書き出すようにしましょう。
結論が文章の中盤や後半にあると、読者は「知りたいことが書かれていない」と感じて、ページから離脱してしまいます。読者の離脱を防ぐために、まず結論を伝えてから、詳しい内容に触れるのがおすすめです。
例えば「ホワイトニングの費用相場はどのくらい?」という見出しがあったとしたら、以下のような文章が好まれます。
【「ホワイトニングの費用相場はどのくらい?」という見出しの文章例】
ホワイトニングの費用相場は、3,000〜70,000円とかなり幅があります。ホワイトニングにはさまざまな種類があり、利用するものによって費用が大きく異なるためです。
結論を先に書く場合、文章をどのような構成で書けばよいかの「型」を知っていると、ライティングをするうえで非常に役立つでしょう。結論を先に書くような文章の型には「逆三角形型」や「PREP法」があります。逆三角形型は「結論→説明」の順番、PREP法は「結論→理由→具体例→結論」の順番で書き進める文章の型です。文章の型を知ると、型に当てはめてスラスラと文章が書けるようになるので、ぜひ活用してください。
対策キーワード・共起語を使う
タイトルや文章には、対策キーワードをしっかりと盛り込むようにしましょう。
対策キーワードが含まれていないと、検索で引っかかりにくくなってしまいます。また、ユーザーニーズを満たすためには「共起語」を盛り込むのもおすすめです。共起語は、前述したサジェストとほぼ同義で、対策キーワードに関連した語句を指します。共起語を調べると「このキーワードで検索をする人は、具体的にどのようなことが知りたいのか」「ほかにどのような内容に興味があるのか」が明確に理解できます。ユーザーの知りたいことを把握したうえでライティングをすれば、より満足度の高いコンテンツに仕上がるでしょう。
専門性・独自性を高める
クローラーがコンテンツの質を判定する際、重要とする要素に「専門性」「独自性」があります。制作するコンテンツはサイトのテーマに沿ったものに絞り、自分の視点や体験談を盛り込むことで質のよいコンテンツに仕上がります。
例えば、サイトのテーマが「歯科」であるならば「歯石の取り方」や「歯科矯正の種類とその特徴」など、関連したテーマに絞ってコンテンツを制作します。そうすることで「このサイトは歯科について網羅している専門性の高いサイトである」と評価されます。ユーザーからも「このサイトに行けば歯科について知りたい情報がなんでも得られる」と思われることから、滞在率やリピート率の向上が望めます。
しかし、いくら同じ内容の記事を増やしたいからといって、他サイトのコンテンツをコピーしたり、自社サイトのコンテンツと内容が重複していたりすると「コピーコンテンツ」と判断され、ペナルティの対象となります。自身の知識や経験を生かした、オリジナルのコンテンツを制作するようにしましょう。
キーワードに沿った内容にする
先ほどご紹介した「専門性」「独自性」に加え「関連性」も重要な評価基準となります。
関連性は、ユーザーが検索したキーワードに沿った内容であるかという視点から評価されます。キーワードはなるべく多く、またタイトルや文章の冒頭部分といった目につくところに取り入れるようにしましょう。キーワードを意識して使うことで自然と一貫性のある内容になるため、ユーザーにとってもほしい情報が揃っている質のよいコンテンツに仕上がります。
ただし、キーワードを不自然に多用したり、不適切なところで使用したりしているとスパムと判断される恐れがあります。文章としても読みにくく、ユーザーが離脱する原因ともなります。キーワードはコンテンツ制作において重要なものですが、それにとらわれ過ぎてはいけません。まずは、ユーザーにとって読みやすいライティングを心がけましょう。
わかりやすい文章構成を心がける
文章全体の構成がわかりやすいかどうかという点も重要な判断基準です。
話が右往左往して何が言いたいかわからない文章は、クローラーからもユーザーからも好まれません。Webコンテンツではhタグを使い、文章構成を整理することができます。適切にhタグを使用することで、クローラーに文章構造を理解させるのにも役立ちます。
hタグはh1~h6まであり、一般的にはh1が「大見出し」h2が「中見出し」h3が「小見出し」となります。このうち、h1は1つのコンテンツに1つが基本とされます。また、順番を飛ばしたり構造を無視してタグをつけたりするとクローラーが混乱し、読みづらいコンテンツであると評価してしまいます。その点を押さえて、正しい構造になるようにしましょう。
具体的な構成例を以下にご紹介します。
【キーワード:歯科矯正 特徴 選び方】
<h1>歯科矯正にはどんな方法がある?特徴と選び方をご紹介!</h1>
<h2>歯科矯正とは</h2>
<h2>歯科矯正の種類と特徴</h2>
<h3>ワイヤー矯正</h3>
<h4>ワイヤー矯正の特徴</h4>
<h4>ワイヤー矯正のメリット</h4>
<h4>ワイヤー矯正のデメリット</h4>
<h3>裏側矯正</h3>
<h4>裏側矯正の特徴</h4>
<h4>裏側矯正のメリット</h4>
<h4>裏側矯正のデメリット</h4>
<h3>マウスピース矯正</h3>
<h4>マウスピース矯正の特徴</h4>
<h4>マウスピース矯正のメリット</h4>
<h4>マウスピース矯正のデメリット</h4>
<h2>自分に合った矯正方法を選ぶためのポイント</h2>
<h3>費用がいくらかかるか</h3>
<h3>矯正したい歯の範囲</h3>
<h3>治療期間や通院頻度</h3>
<h3>治療中の見た目</h3>
<h2>歯科矯正の特徴と選び方についてまとめ</h2>
構成にはさまざまなかたちがありますが、上記のような使い方がスタンダードです。まずは基本の構造で作成するとよいでしょう。
箇条書きを入れる
文章だとわかりづらいことは、箇条書きにすると理解しやすくなります。以下に、例をご紹介しましょう。
【文章の場合】
インプラントの被せ物にはさまざまな種類があります。代表的なのはジルコニア、オールセラミック、ハイブリッドセラミック、メタルボンド、ゴールド、オーバーデンチャーの6種類です。
【箇条書きの場合】
インプラントの被せ物にはさまざまな種類があります。
代表的なものは、以下の6種類です。
- ジルコニア
- オールセラミック
- ハイブリッドセラミック
- メタルボンド
- ゴールド
- オーバーデンチャー
文章の場合はカタカナの羅列になっているため、知識のないユーザーにとっては単語のまとまりをとらえづらくなります。また「6種類」と書いてはいますが、本当に6種類かどうかは数えてみなければわからず、ストレスになります。
しかし、箇条書きにすることで単語のまとまりや数がわかりやすくなります。箇条書きの使用は、クローラーの評価にも好影響を与えます。Webコンテンツで箇条書きをする際にはリストタグを使用しますが、クローラーはこのリストタグを通常の本文よりも重要度が高いと認識するからです。特に重要なキーワードは、リストタグを使用することで、クローラーからの評価を上げる効果も期待できます。
とはいえ、箇条書きを多用し過ぎるとかえって読みづらいコンテンツになってしまいます。1ページに1つ以内を目安にして、適切に箇条書きを取り入れるようにしましょう。
代名詞を多用しない
SEOライティングでは「あれ」「これ」「そのような」「彼」「彼女」といった代名詞を多用しないようにしましょう。
クローラーは代名詞の指す意味を理解できないため、記事の内容を把握することが難しくなるからです。また、ユーザーにとっても代名詞が多過ぎるコンテンツは望ましいものではありません。意味を理解するために1つ前の文章に戻らなくてはならず、ストレスになってしまいます。代名詞はできるだけ固有名詞にして、ユーザーにもクローラーにもわかりやすい文章になるよう心がけましょう。
SEOを意識してライティングするときのチェックリスト
先ほどご紹介したSEOライティングのコツの内容をまとめ、チェックリストを作成しました。SEOライティングをする際にご活用ください。
コンテンツ全体の内容
- サイトのテーマに合ったコンテンツになっているか
- 自身の視点や体験談が盛り込まれたオリジナルの内容であるか
- 自社サイトのコンテンツと内容が重複していないか
- 内容に誤りはないか、出典や参考文献が明記されているか
キーワードの使い方
- キーワードは十分な数が使われているか
- タイトルや文章の冒頭など、目立つ場所にキーワードを使用しているか
- キーワードを不自然に多用していないか
- キーワードの使い方は適切か
hタグの使い方
- h1タグを2つ以上使っていないか
- hタグは正しい順序で使っているか
- 見出しでない部分にhタグを使っていないか
読みやすさの向上
- 適度に箇条書きを取り入れているか
- 代名詞を多用していないか(例:あれ、これ、そのような)
- 冗長な表現はないか(例:使用することができる→使用できる・使える)
- 誤字・脱字はないか(例:ニーズに答える→応える/少しづつ→少しずつ)
- 同じ接続詞を多用していないか(例:当院(の)サービス(の)ひとつ(の)歯列矯正は〜)
今後変化するSEOライティングの対策ポイントとは
SEOを意識したライティングについて、基本的なテクニックをご紹介しました。それでは、さらに一歩進んで「これからのSEO」にも目を向けてみましょう。
SEOのアルゴリズムやユーザーの検索行動は目まぐるしく変化を続けています。SEOライティングに取り組む際には、SEOを取り巻く状況の変化を把握し、それに合った対策を考えていかなければなりません。特に注目すべき2つの「変化」とその対策について解説します。
VSO(音声検索最適化)
従来、検索といえばGoogleやYahoo!JAPANといった検索エンジンに単語を入力する「テキスト検索」が主流でした。現在では、スマートフォンやスマートスピーカーの普及により音声による検索行動が増加しつつあります。音声検索の増加に対応するためには、従来のSEOに加えて新しい最適化の施策「VSO(Voice Search Optimization;音声検索最適化)」を行う必要があります。
音声検索はデバイスと会話をするような形式で行われることが多いため「話し言葉」を意識したコンテンツ制作が必要です。それに加え、音声検索では「レスポンスの速度」も重要になるため、コンテンツの構成や応答速度を改善することが求められます。
具体的な対策を以下にご紹介します。
【1】ロングテールキーワードの対策
話し言葉は書き言葉よりも長くなります。ぶつ切りの単語ではなく、複数のキーワードを組み合わせた「ロングテールキーワード」を対策することで、VSOに対応できます。
具体例としては、以下のようなキーワードが挙げられます。
- 甘いものを食べる 歯が痛い
- 歯医者 痛くない治療
複数のキーワードからなるロングテールキーワードは、ユーザーニーズが具体的になるというメリットがあるため、SEO対策にも効果的です。ユーザーがどのような情報を知りたがっているかを把握し、適切なロングテールキーワードを設定するようにしましょう。
【2】FAQページを作成する
FAQページは無理なく会話形式を取り入れることができるため、音声検索との相性は抜群です。特に音声検索で使われやすいのは「~って何?」「~はいつ?」「~の方法は?」といった、5W1H(だれが、いつ、どこで、なにを、なぜ、どのように)を含む質問です。
FAQページを作成する際は、5W1Hを軸に、ユーザーが疑問を抱きやすい点をまとめるとよいでしょう。
【3】回答を冒頭に配置する
音声検索を行うユーザーは「正しい情報を『素早く』得たい」と考えています。そのため、音声検索の回答となる部分は簡潔にまとめて冒頭に配置するといった工夫が必要です。先ほどご紹介したとおり、冒頭にユーザーの得たい情報(キーワード)を述べることはSEO対策にも有効です。
Webコンテンツ作成は「起承転結」にこだわるのではなく、ユーザーのニーズを第一に考えましょう。
【4】ページの表示速度を向上させる
先ほどご紹介したとおり、音声検索ではユーザーへの素早い回答が求められるため、ページの応答速度を早めることも重要なVSO対策といえます。表示速度の改善はSEO対策にもつながるうえ、ユーザーの離脱を防ぐ効果もあります。Googleが無償で提供する「Google PageSpeed Insights」でサイトの表示速度が確認できますので、活用するとよいでしょう。
VSOと聞くと、SEOに加え新しい対策をしなくてはならないのか、と思われるかもしれませんが、上記でご紹介したとおり、SEOと共通している部分も数多くあります。ユーザーの検索行動を把握し、SEOとVSOのバランスをうまく取りながら自社のコンテンツを最適化することが重要です。
コアウェブバイタル
2021年6月より、Googleはコアウェブバイタルの運用を開始しました。コアウェブバイタルとは、UX※改善を目的とした新たなサイトの評価指標のことです。
コアウェブバイタルで特に重要視されている指標は、以下の3つです。
【1】LCP(Largest Contentful Paint)
画像や動画が表示されるまでの待機時間を評価する指標
【2】FID(First Input Delay)
ユーザーが最初に行う操作の反応速度などを評価する指標
【3】CLS(Cumulative Layout Shift)
ページコンテンツの視覚的な安定性を評価する指標
コアウェブバイタルの運用開始により、以前にも増してユーザーが快適にWebサイトを閲覧・操作して素早く正確なレスポンスを得られるようなページ作成が求められるようになりました。対策としては、サーバーやスクリプトの最適化やファイルサイズの軽量化が挙げられます。先ほどご紹介した「Google PageSpeed Insights」も活用しながら、UXの向上に努めましょう。
UX:User Experienceの略。ユーザーが、会社や製品・サービスと接触・利用した際に得られる体験・感情の総称を指す。現在、UXを改善することで顧客・リピーターの獲得の是非を決定づけられるとされ、重要視されている。
まとめ
今回は、SEOライティングの基本的なテクニックや今後取り組むべき対策ポイントについてご紹介しました。検索エンジンのアルゴリズムやユーザーの検索行動はすさまじいスピードで変化し続けており、それに合わせてSEOライティングも進化させていく必要があります。
しかし、SEOライティングにおいて最も重要なことは「ユーザーがほしい情報をわかりやすく提供する」ことです。今後SEOを取り巻く状況がいかに変化しても、この大原則が変わることはないでしょう。ユーザーの立場に立って、ユーザーが快適に閲覧を楽しめるようなコンテンツ制作を心がければ、クローラーの評価も自然と上がります。
SEOライティングに取り組む際には、常に「ユーザーファーストである」ことを忘れないようにしてください。