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2023年03月09日更新日:2024年04月19日

SNS運営

インターネットの普及にともない、SNSの利用が活発になってきています。さまざまな企業が集客や認知度アップを目的にSNSを活用する場面も多いです。SNSは歯科医院の集患にも活用できますが、どのSNSを利用するのがよいのか、活用時のポイントや注意点が何かわからず、利用をためらっている歯科医院の方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、歯科医院のSNS運用術を解説します。効果的に集患するためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

SNSとは?

スマホを操作する手元

SNSとは、インターネット上でさまざまな個人・企業とつながれるサービスのことです。趣味や住んでいる地域など共通の話題を見つけてグループを作ったり、個人同士で仲良くなったりと、ネットを通じた交友関係の広がりが一般化されてきています。

最近では、インターネット検索よりもSNSで情報を探す人も増えてきているため、SNSでの情報発信が重視されつつあります。こういった背景もあり、企業が集客や認知度アップ、ブランディングを目的にSNSを利用する場面も多いです。

歯科医院がSNSを運用すべき理由

歯の模型と治療器具

歯科医院がSNSを運用すべき理由は、以下の5つです。

  • 情報をリアルタイムで発信できる
  • 患者とコミュニケーションを取れる
  • 集患媒体として利用できる
  • ブランディングに活用できる
  • 無料で利用できる

それぞれについて、具体的に解説します。

情報をリアルタイムで発信できる

SNSは、さまざまな情報をリアルタイムで発信することが可能です。

例えば、営業時間の変更があったときにお知らせしたり、当日の混雑状況を発信したりできます。医院内の状況をリアルタイムで伝えられるため、患者が来院のタイミングを図りやすくなるでしょう。また、キャンペーン情報を流すことも有効です。「今月はホワイトニングキャンペーンを行います」などとSNSで流せば、近々で来院していない患者や潜在顧客層にアプローチへのアプローチができます。

このように情報をリアルタイムで発信できると、必要な情報をすぐにその場でユーザーに届けることが可能です。したがって、歯科医院のSNS利用は必須と考えられます。

反対に、SNSを利用しないと必要な情報を届けられなくなるため、急な休診のときや混雑時に患者が来院してしまう可能性があります。利便性が下がるため来院しにくいと感じ、患者が離れてしまうことも考えられるでしょう。

患者とコミュニケーションを取れる

歯科医院がSNSを活用すべき理由として、患者とコミュニケーションを取れることが挙げられます。こちらが発信した内容に対してコメントやリアクションをもらったり、患者や見込み客の発信に反応したりし合うことで、歯科医院を身近に感じてもらえるようになるでしょう。

また、質問や問い合わせの回答をしたり、DMで予約を受け付けたりすることも可能で、SNSによっては予約が入っている患者にメッセージを送ったり、次回の検診予定日をお知らせしたりと連絡ツールとして活用することもできます。電話やファックス、メールよりも反応してもらいやすいのは大きなメリットといえるでしょう。

集患媒体として利用できる

SNSは、集患媒体として利用することが可能です。

例えば歯に関する豆知識を投稿したり、医院をアピールする投稿をしたりしてアカウントを育てていけば、既存の患者以外の人にも医院の存在を知ってもらえます。「いつも有益な発信をしているから」「コメントやリアクションをくれるから」という理由で、新規患者の集客につながる可能性も高いです。

誰でも手軽に集患媒体として利用できるSNSを活用しない手はないでしょう。

ブランディングに活用できる

SNSは、ブランディングをするのにも役立ちます。

多くの医療機関がある中で、利用者はどの歯科医院に行くべきか、判断が難しくなっています。金額の安さや腕のよさも重要ですが、それ以上に他院との違いや強みを打ち出していかなければ、人に選ばれる歯科医院を経営するのは難しいでしょう。SNSを活用すれば、自院の専門性や強み、独自の取り組み、大切にしている考えなどを、不特定多数の方々に広く周知することが可能です。歯科医院の雰囲気やスタッフの様子を伝えていくのもよいでしょう。

これらを歯科医院の魅力としてSNSに発信するだけで、意識せずとも複数のユーザーに自院の情報が広まっていきます。歯科医院を経営するうえで、ブランディングに役立つSNSを運用するのは必須と考えられるでしょう。

無料で利用できる

ほとんどのSNSは、無料で利用することが可能です。

これまでお伝えしたとおり、SNSは、リアルタイムの情報発信や集客・集患、ブランディングなど、さまざまなことに活用できます。通常であれば情報発信用の有料ツールを用いたり、集客・集患のために広告を利用したりとコストがかかるところを、無料で行えるのは大きなメリットでしょう。

患者とのやりとりを円滑にしたり、集患やブランディングにかけるコストを抑えたりしたいのであれば、SNSを運用すべきといえます。

歯科医院の集患におすすめのSNS

SNSとさまざまなアイコン

歯科医院の集患におすすめのSNSは、以下のとおりです。

  • LINE
  • Instagram
  • Twitter
  • Facebook

次からは、それぞれのSNSの特徴と歯科医院の集患での活用方法について解説します。実際にSNSを活用する際の参考にしてください。

LINE

LINEは国内ユーザー数が9,300万人以上(2022年9月末時点)と、国民の8割近くが利用しているSNSです。1対1でやりとりをするのに適しています。

患者に友だち登録をしてもらえば、こちらから直接メッセージを送信することが可能です。営業時間の変更について一斉にお知らせしたり、イベントや新しいサービスの内容を周知したりと、さまざまなことに活用できます。また、患者に次の受診日が近付いたら連絡を入れたり、予約を受け付けたりもできるため、使い勝手がよいでしょう。

Instagram

Instagramは、写真や動画の投稿を行うSNSです。国内ユーザー数は3,300万人(2019年6月時点)で、その後も利用者数が伸び続けています。

歯科医院からのお知らせや、歯に関するお役立ち情報を画像にまとめて投稿したり、インスタライブ機能を使って患者と交流したりできます。臨時での営業時間の変更やキャンペーン情報など、一時的に伝えたいことはストーリーズ機能を使うのがおすすめです。ストーリーズ機能で投稿したものは、24時間以内に自動で消える仕様になっています。また、ハッシュタグ機能を利用すれば、歯の治療・健康に興味があるユーザーに効率的に情報を届けられるのも魅力の一つです。映える写真や動画で視覚に訴えるよう工夫してみてください。

なお、Instagramを利用する際には、ビジネスアカウントに変更しましょう。投稿の閲覧数やリーチ数など、ユーザーの動きを測定できます。データをもとに運用方法を改善すれば、より高い反応を見込めます。

Twitter

Twitterは、投稿文字数が140文字以内と、短い投稿に特化したSNSです。思いついたときに簡単に投稿できたり、匿名で登録できたりと利用のハードルが低いため、幅広い年代から人気を集めています。

歯に関する良質なコンテンツを投稿するのもよいですが、手軽さを活かして医院の様子をリアルタイムで投稿したり、ユーザーとの交流を楽しんだりして使うのがおすすめです。堅い文章で投稿するよりも、少し崩した文章のほうが親しみやすくなります。

Facebook

Facebookは、実名登録で利用するSNSです。利用層が40代以上と、ほかのSNSよりも高い傾向にあります。投稿文字数や投稿画像の上限数が多かったり、コンテンツの自由度が高かったりするので、さまざまな使い方ができるでしょう。実名登録なこともあり、ビジネスに活用しやすいのが特徴です。

歯科医院でFacebookを利用する場合は、自院のFacebookページを作成し、ページ内で情報発信を行います。自院の住所や電話番号等の情報を掲載しておけば、集患効果も期待できるでしょう。また、イベント機能を利用して、セミナーなどの集客を行うのもおすすめです。

歯科医院がSNS運用する際のポイント

スマートフォンを操作する医師

歯科医院がSNSを運用する際のポイントは、以下の3つです。

  • 有益かつ正確な情報を発信する
  • それぞれのSNSの特性を活かした発信をする
  • 運用ルールを定める

それぞれについて解説します。

有益かつ正確な情報を発信する

SNSを運用する際には、有益かつ正確な情報を発信するよう心がけましょう。

例えば「スタッフの今日のお昼ご飯」などの情報を知りたい人はほとんどいません。歯科医院の雰囲気を伝えたい、スタッフに親しみをもってほしいという意図があるなら話は変わってきますが、基本的には世の中で求められている情報を発信するのが望ましいです。「自宅でできる口腔ケア」「ホワイトニングをする際の注意点」「子どもの虫歯を予防する方法」など、歯医者ならではの情報を発信するとよいでしょう。

自院の強みや専門性を活かした発信をするのもおすすめです。有益な情報を発信するアカウントだと認識してもらえれば、集患につながる可能性が高まります。

それぞれのSNSの特性を活かした発信をする

それぞれのSNSの特性を活かした発信をするよう心がけましょう。

LINEは個人とのクローズドなやりとりに適していますが、Instagramは画像や動画で視覚的な情報を発信するのに向いています。Twitterでは端的な発信が好まれ、長文になると読んでもらいにくくなるでしょう。

このように、SNSによって特性が異なります。利用年層にも差があるため「どのような人が何を目的にSNSを利用しているのか」を意識しながら、SNSの活用方法を変えていく必要があるでしょう。

運用ルールを定める

SNSを運用する前に、ルールを定めておきましょう。

どのような方向性で投稿をするか、投稿頻度はどのくらいにするか、投稿内容のチェック体制はどうするかなど、考えるべきことは多くあります。ルールや体制を整えておかないと、投稿者によって内容にばらつきが出たり、細かい言葉遣いが誰かの気に触れて炎上したりする可能性が高いです。

SNSの本格運用を始める前に、必ず運用ルールや体制を整えておきましょう。最初の段階で土台を固めておけば、どのスタッフでもSNSを運用できるようになります。

歯科医院がSNS運用する際の注意点

パソコンを使う白衣の女性

歯科医院がSNS運用する際の注意点は、以下の4つです。

  • 炎上するリスクがある
  • 効果が出るまでに時間がかかる
  • SNS運用の知識を身に付ける必要がある
  • 医療広告ガイドラインに抵触しないよう気を付ける

それぞれについて解説します。

炎上するリスクがある

SNSは拡散力が高いため、うまく利用すれば集患やブランディングなどに役立ちます。

しかし、少しでも使い方を誤ると、ネガティブな情報が拡散し炎上するリスクがあるため、運用時には注意が必要です。もし炎上すると、歯科医院にネガティブなイメージがついたり信用をなくしたりします。場合によっては既存患者が離れていく可能性もあるでしょう。

SNSではさまざまな価値観をもつ人が利用していると理解し、投稿内容は適切か、誤解を招く表現になっていないかを確認しながら運用してください。投稿内容のチェックを厳重にしたり、チェックリストを作成したりして、極力炎上のリスクを減らすことが大切です。

効果が出るまでに時間がかかる

SNSの運用効果を実感するまでには、ある程度の時間が必要です。運用を始めてすぐに集患に成功したり、ブランディングできたりするわけではないことを理解しておきましょう。

有益な情報をコツコツ投稿し続けたり、フォロワーとの交流を大切にしたりすることで、アカウントが育っていきます。来院患者にフォローをお願いしたり、院内の目立つ場所にSNSの情報を載せたりするといった工夫も大切です。

一朝一夕で効果を求めようとせず、中長期的な視点で見てSNSを運用していきましょう。

SNS運用の知識を身に付ける必要がある

SNSは誰でも運用できますが、求める効果を得るためにはある程度の知識が必要です。なんとなくコンテンツを投稿したり、ユーザーと交流したりするだけではなかなかアカウントが育たず、苦労するかもしれません。

また、投稿の閲覧数やリーチ数などの数値を計測できても、どのように改善に活かせばいいかわからず困る可能性もあります。運用のための勉強をしたり、アカウント運用代行の利用を検討したりするのも一つの手です。

医療広告ガイドラインに抵触しないよう気を付ける

歯科医院でSNS発信をする場合、医療広告ガイドラインを頭に入れておく必要があります。たとえ有料広告を出していなくても、SNSで医療機関名が特定できたり、その医療機関に勤務している医師の発信だとわかったりするものはすべて「広告」とみなされるため注意してください。

SNSでは、具体的な症例やその診療情報、診療料金の開示などは可能ですが、詳細な情報がないビフォーアフターの写真を掲載したり、誇大広告、最上表現をしたりするのは禁止されています。また、誘導性のある発信も広告とみなされると覚えておきましょう。

SNS運用にあたって院内で勉強会をするなどして、医療広告ガイドラインに関する知見を深めておくことをおすすめします。

歯科医院のSNS運用事例

スマートフォンを操作する医師

ここからは、歯科医院のSNS運用事例をご紹介します。自院でSNSを運用する際の参考にしてください。

渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科

渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科

渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科は、通常の歯科診療以外に矯正に力を入れている医院です。

Instagramではインビザラインのビフォーアフターや反対咬合の説明など、矯正に関する発信に力を入れていることがわかります。フィードだけで矯正に関する専門性の高さを理解できるアカウントといえるでしょう。

ザ・ホワイトデンタルクリニック

ザ・ホワイトデンタルクリニック

ザ・ホワイトデンタルクリニックは、全国8カ所に歯科医院を構えています。

さまざまな歯科治療をしており、Instagramではそれらの症例や事例をビフォーアフターの画像付きで解説しています。虫歯治療から出っ歯、入れ歯、歯並びなど多種多様な症例を確認できるため、自分の悩みに近いものをチェックし、理解を深められるのが特徴です。

石谷歯科医院

石谷歯科医院

石谷歯科医院は、診療開始前と診療終了後に毎日「あいさつ」を投稿しています。休診日前には「明日は休診です」と投稿しているため、歯科医院の営業状況を把握しやすいです。Twitterをチェックすれば営業の有無が判断できるため、患者も来院しやすいでしょう。

Twitterの特性を活かしたアカウント運用といえるでしょう。

まとめ

歯科医院

近年、インターネットの普及にともない、SNSの利用者が急増しています。歯科医院の経営において、SNSの運用は必須です。インターネット検索よりもSNSで情報も探す人も増えてきています。歯科医院でも、SNSをうまく活用することで集患やブランディングにつなげられるでしょう。

SNSを運用する際は、有益かつ正確な情報の発信をしたり、運用ルールを定めたりすることを忘れないでください。また、より高い効果を発揮するためにも、それぞれのSNSの特性を活かした発信をするよう心がけましょう。同時に、炎上リスクの回避や、医療広告ガイドラインに抵触しないように気を配ることも大切です。SNSの運用ポイントを押さえて、効果的に歯科医院の集患を行っていきましょう。

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