Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)の「インサイト」で確認できる情報を詳しく解説!

パソコンに表示された地図を見ている女性

Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップで表示されるビジネス情報の編集や閲覧状況の分析などができるツールです。小売業や飲食店などの店舗型ビジネスを行う際には、必須のツールとなっています。

本記事では、Googleビジネスプロフィールの「インサイト」を徹底解説します。そもそもインサイトとは何なのか、どのように活用できるのか、そして複数店舗ある場合の管理方法まで解説しますので、ぜひご覧ください。

目次

Googleビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)の「インサイト」機能とは?

パソコンを見ている男女のビジネスマン

Googleビジネスプロフィールのインサイトには、さまざまな機能が備わっています。Googleマップにある情報を見たユーザーの行動が詳細に分かるので、MEO対策やSEO対策に活用することもでき、より効果的にネットマーケティングを活用できるでしょう。

以下では、Googleビジネスプロフィールのインサイトに備わっている機能を6つご紹介します。これらはインサイトの確認画面に表示される項目ごとに分かれていますので、Googleビジネスプロフィールの使い方が分からない方は参考にしてください。

ユーザーがあなたのビジネスを検索した方法

インサイトのトップに表示されるのが「ユーザーがあなたのビジネスを検索した方法」という項目です。

この項目では、合計検索数のほか、どのような検索方法で自店情報にたどり着いたのかが数値化され、円グラフになって表示されます。

ユーザーがビジネスを見つけたGoogleサービス

この項目では、Google検索で自店情報を見つけたのか、Googleマップで自店情報にたどり着いたのかが線グラフで表示されます。

Google検索とGoogleマップがそれぞれ異なったグラフになって表示されるので、自店に来店している人がどのような経路で自店情報を知ったのか分かり、MEO対策だけでなくSEO対策、さらに広告運用にも活用できるケースもあるでしょう。

ユーザーの反応

ユーザーの反応とは、自店情報を見たユーザーがどのような反応・行動をしたかが表示される項目です。

ウェブサイトにアクセスしたのか、行き方を調べたのか、電話をかけたのかが分かります。こちらもそれぞれ異なった線グラフで表示されるので、実際の来店客数と照らし合わせると今後の宣伝方法を考えるための参考資料となるでしょう。

電話

電話は、何曜日もしくはどの時間帯に問い合わせの電話がくる件数が多いのかが分かる項目です。

これはGoogle広告の運用に活用できる項目で、例えば金曜の夕方にGoogleマップ経由の問い合わせが多いのであれば、金曜の夕方ごろに重点的に広告が表示されるようにする、または極端に少ない曜日や時間対に広告を出すなどの広告運用が考えられます。

写真の閲覧

写真の閲覧は、文字通り写真の閲覧数のことです。

どのような写真が人気なのか、逆にまったく見られていない写真はどんなものかが分かります。特に、Googleビジネスプロフィールを使い始めて間もない時期は、お客様の欲している写真がどんなものか分からない方も多いでしょう。そうした時に、この項目が役立ちます。

写真の枚数

この項目では、ユーザーが投稿した写真とオーナーが掲載した写真だけでなく、競合他社が投稿している写真の数も確認できます。

競合他社よりも投稿写真が少ない場合、より多くの写真を投稿するほか、ユーザーに写真を投稿してもらえるような施策を考えてみると良いでしょう。

「インサイト」機能で確認できる情報は?

ビジネスマンがテーブルを囲んで座っている

上記のとおり、Googleビジネスプロフィールのインサイトにはさまざまな機能が備わっています。では、具体的に上記機能でどんなことが分かるのでしょうか?

以下ではインサイトの機能を用いて確認できる情報について、5項目に分けて解説していきます。Googleビジネスプロフィールの導入を検討されている方は参考にしてください。

ユーザーがどのようにして自店の情報を見つけたかが分かる

まず、どのような経路をたどってGoogleマップにある自店情報にたどり着いたのかが確認できます。

直接店名や住所を検索したのか、提供しているサービスや商品名を検索した後にたどり着いたのか、関連ブランドを検索した際に見つけたのかなど具体的な経路を確認でき、今後の販促・広報活動に活用できるでしょう。

検索クエリが分かる

検索クエリとは、どのようなワードで検索をして自店情報にたどり着いたのかが分かる項目です。

例えば、「ラーメン 渋谷区」「豚骨 ラーメン 東京」「九州 ラーメン 渋谷」などが検索クエリとして上がっていた場合、九州系の豚骨ラーメンを目当てに来店している方が多いといえます。このように、検索クエリからは来店者のニーズを明らかにできるのです。

ユーザーがどのような反応をしたかが分かる

Googleマップで自店の情報を見たユーザーが、どのような行動を取ったのかも分かります。

これは「電話」「ホームページへのアクセス」「行き方の検索」などに分類され、それぞれの数値を見られるのが特徴です。もし、ホームページへのアクセスばかり多く、来店には繋がっていない場合、ビジネスプロフィールの情報やホームページの作りに何らかの問題があると考えられるでしょう。

写真の閲覧数が分かる

掲載している写真の閲覧数も、インサイトから確認できます。写真ごとに閲覧数を確認できるので、お客様にとってどんな写真が有益か、ニーズがあるのかが明確になるでしょう。

しかし、写真の表示順位を選べないため、閲覧数の多い写真がトップ写真になっている場合もあります。閲覧数からニーズを調べる場合は、写真の表示順位も確認しておくと良いでしょう。

店に対する評価が分かる

お店に対して、お客様がどんなイメージを持っているかも解析できます。

「広くてゆったりできる」「子ども連れで利用しやすい」「デザートがおいしい」など、コメントをもとにした店舗イメージをまとめ、グラフ化してくれる機能です。この機能を使えば、どういった点で競合店舗と差別化ができているのか、自分たちがアピールポイントとしている部分が伝わっているかなどが分かるでしょう。

複数店舗分のインサイトデータを一括で分析する方法

パソコンを見ている男女のビジネスマン

複数店舗を運営している方は、インサイトデータを一括で収集・分析したいと考えるでしょう。複数店舗のインサイト情報を管理する場合、店舗数が10店舗未満の場合と10店舗以上の場合で管理方法が大きく異なります。

以下では、それぞれの管理方法を詳しく解説しますので、フランチャイズ展開や店舗拡大などを考えている方は以下の解説をご活用ください。

管理したい店舗が10店舗未満の場合

管理したい店舗が10店舗未満の場合、Googleビジネスプロフィール上では一括管理ができません。1店舗ずつ登録をし、それぞれ情報を確認する必要があります。

ただし、インサイトの情報をCSVファイルでダウンロードできるので、エクセル上で一括管理することは可能です。

管理したい店舗が10店舗以上の場合

管理したい店舗が10店舗以上の場合は、Googleビジネスプロフィール上で一括管理ができます。

登録に際しては、メールアドレスやWebサイトのほか、管理者となる方のGmailアカウント等も必要となり、若干手続きが煩雑です。以下で手順を解説しますので、参考にしてください。

使用しているWebサイトと同じドメインのGoogleアカウントを作成する

まず、ビジネス用に所有しているウェブサイトのドメインと同じドメインのGoogleアカウントを作成します。

例えば「www.sample.com」というドメインであれば、「〇〇@sample.com」のようなドメインです。メールアドレスとウェブサイトのドメインが異なる場合、オーナー確認に時間がかかるため、できる限り同一ドメインのウェブサイトとGmailのドメインを取得しておくのがおすすめです。

ビジネスグループを作成する

Googleビジネスプロフィールの「お店やサービス」にある「グループを作成」ボタンから、ビジネスグループを作成します。

グループを作成しておくとビジネス情報を安全に管理でき、広告運用をする際にも運用しやすくなりますので、あらかじめ作成しておきましょう。

Googleビジネスプロフィールにインポートするエクセル(スプレッドシートファイル)を用意する

一括管理する店舗の情報をGoogleビジネスプロフィールにインポートするためにエクセルファイルを用意します。

エクセルファイルに記載する内容は、以下の項目です。

  • 店舗コード
  • ビジネス名
  • 住所
  • 経度と緯度(省略可能)
  • 電話番号
  • WebサイトのURL
  • メインカテゴリ
  • 追加カテゴリ(省略可能)
  • 営業時間(省略可能)
  • ビジネス情報(省略可能)
  • 開業日(省略可能)
  • 写真(省略可能)
  • ラベル(省略可能)
  • Google 広告のビジネス情報指定オプションの電話番号(省略可能)
  • 属性(省略可能)

注意したいのは、電話番号またはWebサイトURLは必須という点です。また、電話番号は店舗それぞれの番号を入力する必要がありますので注意してください。

エクセルファイルに関しては、Googleビジネスプロフィールからサンプルやテンプレートをダウンロードできます。「お店やサービス→ビジネス情報を追加→ビジネス情報をインポートする」を選択するとテンプレートやサンプルをダウンロードする項目が出てきますので、そこからダウンロードしてください。

Googleビジネスプロフィールで複数店舗の管理を申請する

準備が整ったら、Googleビジネスプロフィールからエクセルファイルをインポートします。

画面左横のサイドメニューから「お店やサービス」を選択し、画面にある「ビジネス情報を追加→ビジネス情報をインポートする」からエクセルファイルをインポートしてください。

なお、以下の状態でないと確認のリクエストが送信できません。

  • スプレッドシートに、同じビジネスのプロフィールが 10 件以上含まれている
  • 管理しているすべてのプロフィールがスプレッドシートに含まれている
  • 非店舗型ビジネスではない
  • オーナー確認済みのアカウントをまだ持っていない
  • アカウントにエラーがない

引用元:Googleビジネスプロフィールヘルプ「10 件以上のプロフィールについて一括確認をリクエストする

『スプレッドシートに、同じビジネスのプロフィールが 10 件以上含まれている。』とは、例えば1つのアカウントで飲食店とアパレルと広告代理店など、複数ビジネスを管理できないという意味です。

アップロード後、特に修正指示やエラーがなければ、一括確認をリクエストできます。審査に無事通過すれば、Googleビジネスプロフィールから複数店舗を一括管理できるようになりますので確認してみてください。

Googleビジネスプロフィールのインサイトに関するよくある質問

飲食店のパソコンの前で話し合っている男女

Googleビジネスプロフィールは利用者がまだ多くなく、ネットに載っていない情報も少なくないため、使い方が分からない場面も多くあるでしょう。

本記事の最後に、Googleビジネスプロフィールのインサイトに関するよくある質問4つに回答していきます。まだGoogleビジネスプロフィールを使用したことがない方や、使い始めで使い方が分からない方は、ぜひご覧ください。

GoogleビジネスプロフィールのインサイトデータをCSVでダウンロードできる?

Googleビジネスプロフィールのインサイトデータは、CSVファイルでダウンロード可能です。

前述のとおり店舗数が10店舗未満の場合に関しては、CSVファイルで各店舗のインサイト情報を一括ダウンロードした後、エクセル上でまとめるなどすると良いでしょう。

Googleビジネスプロフィールのインサイトデータはエクセルで管理すべき?

エクセルやスプレッドシートでインサイトデータを管理すれば、MEO対策の状況を定量的に評価でき、今後の施策を考えやすくなるでしょう。一方で、店舗数が多いほどエクセルでの管理は煩雑になるため、担当者を設けないと負担が大きくなってしまうかもしれません。

Googleビジネスプロフィールでは、インサイトデータの収集期間を適宜変更しながら参照できるため、必ず毎月エクセルやスプレッドシートに移し替えなくても良いでしょう。MEO対策に関する施策を考える際に必要なデータのみ取得してまとめ、資料として活用するのでも十分な場合は多くあります。

Googleビジネスプロフィールのインサイトデータが0のまま

Googleビジネスプロフィールに情報を登録しても、審査が完了するまで数日かかる場合があります。また、最初はMEO対策がまったくなされていない状態なので、数週間〜数ヶ月まったく閲覧されないケースもあるでしょう。

審査が完了して正式に掲載され、MEO対策も行えば、少しずつインサイトデータが蓄積されていきますので、地道に施策を続けてください。

複数店舗を一括管理したいがSNSしかなく、独自ドメイン取得も面倒

SNSのみでWebサイトがない店舗やドメイン取得が面倒というオーナーもいらっしゃるかと思います。

しかし、ビジネス規模が大きくなれば、独自ドメインのホームページを持ったほうがSEO対策が柔軟に行えて便利です。さらに、独自ドメインがないとアドレスの自由度が大幅に狭まり、店舗や店員ごとのアドレス発行が困難になるため、このタイミングで取得しておいたほうが良いでしょう。

まとめ

フルーツショップの店員

Googleビジネスプロフィールのインサイトを使えば、MEO対策を有利に進めることができるだけでなく、SEO対策や広告運用にもデータを活用できます。また、複数店舗を一括管理できるので、フランチャイズ展開しているビジネスオーナーにもおすすめしたいツールです。

本記事を参考にして、Googleビジネスプロフィールのインサイトデータを有効活用し、お店のMEO対策や売り上げ向上に役立ててください。

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