広告運用で効果を出すには、Instagram広告とFacebook広告それぞれの特徴を理解し、ターゲットユーザーに適した広告運用が必要です。
この記事では、「Instagram広告とFacebook広告の違い」から始まり「広告の種類」や「広告作成のコツ」について徹底解説していきます。ぜひ参考にしてください。
目次
Instagram広告とFacebook広告の違い

Instagram広告とFacebook広告は、大きく分けて以下の違いがあります。
- 配信先の違い
- ユーザー層の違い
それぞれ解説していきます。
配信先の違い
まず、配信先の違いについて確認していきましょう。
Instagram広告の配信先
Instagram広告の配信先は、以下の4つです。
- Instagramのフィード
- ストーリーズ
- 発見タブ
- IGTV動画
Facebook広告のように、メッセージツール・その他アプリ・Webサイトへの広告配信には対応していません。
Facebook広告の配信先
Facebook広告の配信先は、以下の3つです。
- Facebookフィード
- Messenger
- Audience Network
Audience Networkとは、Facebookのターゲティング機能を利用してFacebook社と提携しているスマホアプリやWebサイトへ広告を配信できるものです。
ユーザー層の違い
InstagramとFacebookはユーザー層が異なるため、自社商品・サービスのターゲットに合ったほうを選びましょう。ユーザー層のデータに関しては総務省のデータを参照しています。
Instagramユーザー
Instagramユーザーは、10代が69%と最も多く、次いで20代が68.1%、3位が30代の55.6%となっています。男女比で見ると、10代~60代の男性利用率は35.3%、女性利用率は49.4%となっており、女性ユーザーの方が多い傾向です。
「インスタ映え」という言葉があるように、写真や動画などのビジュアルが求められる媒体のため、美容やアパレルなどの業種と相性が良いです。
Facebookユーザー
Facebookユーザーは、30代が48%と最も多く、次いで40代が39%、3位が20代で33.8%となっています。男女比で見ると、10代~60代の男性利用率は32.4%、女性利用率は31.4%となっており、さほど男女差はありません。
ビジネス用のSNSとして利用するユーザーも多いため、BtoB商品やサービスの広告媒体として適しています。
参照元:令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
Instagram広告とFacebook広告のメリット・デメリット

InstagramとFacebookはどちらも同じ会社の「Meta社」が運営していますが、それぞれメリット・デメリットが異なるため、利用する前に確認しておきましょう。
Instagram広告のメリット
Instagram広告のメリットは、以下の通りです。
- 若い女性をターゲットとした商品に最適
- ターゲティングの精度が高い
- ハッシュタグで幅広くアプローチできる
- 目的に合わせた多様な設定が可能
- さまざまな広告配信方法がある
Instagram広告では、他の広告媒体では得られないデータを基にとても細かなターゲティングができる点が大きなメリットです。
Facebook広告のメリット
Facebook広告のメリットは、以下の通りです。
- ビジネスユーザーをターゲットとした商品に最適
- ターゲティングの精度が高い
- 幅広い年齢層のユーザーにアプローチできる
- 目的に合わせた多様な設定が可能
- さまざまな広告配信方法がある
Instagram広告同様、Facebook広告もとても細かなターゲティングができます。ターゲット設定さえ間違えなければ高い効果が期待できるでしょう。
Instagram広告のデメリット
Instagram広告のデメリットは、以下の通りです。
- 50代へのアプローチが弱い
- Instagramユーザーにしかアプローチできない
Instagram広告は、Instagramユーザーにしかアプローチできないため、Google広告と比べると宣伝効果は限られます。
Facebook広告のデメリット
Facebook広告のデメリットは、以下の通りです。
- 10代、50代へのアプローチが弱い
- アプローチできるユーザーが限定される
Audience Networkなど連携しているサービスに広告配信が可能ですが、Google広告などと比べると、配信できるユーザーは限定されます。
広告の種類

Instagram広告とFacebook広告は出稿できる広告の種類が多少異なる部分もありますが、基本的には同じ種類を扱えます。
出稿できる広告の種類は、以下の通りです。
- 写真広告
- 動画広告
- ストーリーズ広告
- カルーセル広告
- コレクション広告
- ブランドコンテンツ広告
- 発見タブ広告
それぞれ詳しく解説していきます。
写真広告
ユーザーのフィード上に表示できる写真タイプの広告です。
- ファイルタイプ:JPEGもしくはPNG
- アスペクト比:1.91:1~1:1
- 解像度:1080×1080ピクセル以上
- Instagram広告・Facebook広告ともに対応可能
動画広告
写真広告と同じく、ユーザーのフィード上に表示できる動画タイプの広告です。Instagramでは動画視聴・滞在時間が増加傾向にあるため、効果が期待できる広告の一つです。
- ファイルタイプ:MP4・MOV・GIF
- アスペクト比:4:5
- 解像度:1080×1080ピクセル以上
- Instagram広告・Facebook広告ともに対応可能
ストーリーズ広告
フィード上部に表示されるストーリーズにも広告出稿が可能です。ストーリーズ広告は、フォローしているアカウントのストーリーを3回再生したらストーリーズ広告が1回再生されます。
- 動画のファイルタイプ:MP4・MOV・GIF
- 写真のファイルタイプ:JPEGもしくはPNG
- 動画の長さ:最大120秒
- Instagram広告、Facebook広告ともに対応可能
カルーセル広告
カルーセル広告とは、ユーザーにスワイプしてもらうことで複数の画像が表示できる広告のことです。1本の画像や動画では伝えきれない場合や、複数の商品を宣伝したいときにおすすめの広告です。
- 動画のファイルタイプ:MP4・MOV・GIF
- 写真のファイルタイプ:JPEGまたはPNG
- 解像度:1080×1080ピクセル以上
- Instagram広告、Facebook広告ともに対応可能
コレクション広告
コレクション広告とは、広告上部に画像や動画などのメインの広告を設定し、その下に簡易的なカタログを設定できます。コレクション広告を利用すれば、1つの広告内で複数の商品・サービスの訴求が可能です。
- 動画のファイルタイプ:MP4・MOV・GIF
- 写真のファイルタイプ:JPEGまたはPNG
- 解像度:1080×1080ピクセル以上
- Instagram広告、Facebook広告ともに対応可能
ブランドコンテンツ広告
ブランドコンテンツ広告とは、インフルエンサーなど影響力のある方が作成した通常の投稿を企業が自社の広告として配信することです。影響力のあるインフルエンサー経由でアピールすることで、ユーザーの心に刺さりやすく、高い効果が期待できます。
- Instagram広告、Facebook広告ともに対応可能
発見タブ広告
発見タブ広告とは、Instagramの虫眼鏡アイコン(発見タブ)を押したときに表示される広告のことです。画像・動画どちらも使用できます。
- 動画のファイルタイプ:MP4・MOV・GIF
- 写真のファイルタイプ:JPEGまたはPNG
- 解像度:1080×1080ピクセル以上
- Instagramの発見タブに表示する広告のため、Facebookでは対応不可
それぞれの広告を表にまとめてみました。
広告の種類 | ファイルタイプ | アスペクト比 | 解像度 | 出稿可能なSNS |
---|---|---|---|---|
写真広告 | JPEGもしくはPNG | 1.91:1~1:1 | 1080×1080ピクセル以上 | Instagram広告・Facebook広告 |
動画広告 | MP4・MOV・GIF | 4:5 | 1080×1080ピクセル以上 | Instagram広告・Facebook広告 |
ストーリーズ広告 ※最大120秒 | 【動画】MP4・MOV・GIF 【写真】JPEGもしくはPNG | – | – | Instagram広告・Facebook広告 |
カルーセル広告 | 【動画】MP4・MOV・GIF 【写真】JPEGもしくはPNG | – | 1080×1080ピクセル以上 | Instagram広告・Facebook広告 |
コレクション広告 | 【動画】MP4・MOV・GIF 【写真】JPEGもしくはPNG | – | 1080×1080ピクセル以上 | Instagram広告・Facebook広告 |
ブランドコンテンツ広告 | – | – | – | Instagram広告・Facebook広告 |
発見タブ広告 | 【動画】MP4・MOV・GIF 【写真】JPEGもしくはPNG | – | 1080×1080ピクセル以上 | Instagramのみ |
表を参考にして、目的に合った広告を選びましょう。
広告の出稿手順

次に「Instagram広告」「Facebook広告」それぞれの出稿手順について解説していきます。施策によって広告の出稿手順は多少異なりますが、大まかな手順については変わりません。
Instagram広告の出稿手順
Instagram広告の出稿手順は、以下の通りです。
- Facebookページを作成し、ビジネスマネージャ―アカウントを取得する(Instagram広告を出稿する際には、Facebookページが必要)
- Instagramアカウントをプロアカウントに変更し、Facebookと紐づける
- キャンペーンを作成する
- オーディエンスを設定する
- 配置を設定する
- 広告予算と掲載期間を設定する
- 広告を作成する
Instagram広告、Facebook広告ともに、作成した広告は「広告ポリシー」に違反していないか審査が行われ、審査に通ると広告配信が開始されます。
Facebook広告の出稿手順
Facebook広告の出稿手順は、以下の通りです。
- Facebookページを作成し、ビジネスマネージャ―アカウントを取得する
- 広告アカウントを作成する
- キャンペーンを作成する
- オーディエンスを設定する
- 配置を設定する
- 広告予算と掲載期間を設定する
- 広告を作成する
広告は出稿して終わりではなく、状況に合わせて柔軟に設定を調整していきましょう。
効果的な広告にするためのコツ

効果的な広告にするためのコツは、以下の3つです。
- ターゲットに合ったSNS媒体を選ぶ
- 目的に合わせた広告の種類を選ぶ
- 広告(画像・動画)のクオリティをあげる
それぞれ解説していきます。
ターゲットに合ったSNS媒体を選ぶ
冒頭でもお伝えしましたが、SNSは媒体によってターゲット層が異なります。そのため、同じ広告を配信したとしても自社商品のターゲット層に合っていない媒体を選んでしまうと、思ったような効果が出ません。効果的な広告運用をするために、必ずターゲットに合ったSNS媒体を選びましょう。
目的に合わせた広告の種類を選ぶ
目的(ユーザーにとってほしいアクション)に合わせた広告の種類を選ぶことが大切です。目的がはっきりしていないと適切な広告の種類を選択できないので、「認知」「検討」「コンバージョン」のうち、何を目的として広告を利用するのか明確にしましょう。
広告(画像・動画)のクオリティをあげる
SNSのタイムラインは次々とコンテンツが投稿されるため、クオリティが高く、かつ目立つ広告でないと、一瞬でスクロールされてしまいます。特に若い女性は画像や動画のクオリティによって反応が大きく変わりますので、ターゲットユーザーの目に留まるクオリティの高い広告を作成するよう心がけましょう。
広告の出稿・運用時の注意点

広告の出稿・運用時の注意点は、以下の通りです。
- 広告ポリシーを遵守する
- 状況に合わせて改善を行う
それぞれ詳しく解説していきます。
広告ポリシーを遵守する
Instagram広告やFacebook広告は、出稿の際に「審査」があり、審査に通らなければ広告の配信ができません。審査に通るには「広告ポリシー」を遵守している必要があるため、以下の項目に違反していないか確認しましょう。
- 禁止コンテンツに該当していないか
- 制限コンテンツに該当していないか
- 画像内のテキストが多すぎないか
禁止コンテンツや制限コンテンツにはさまざまな項目があり、解説すると膨大な量になるため、公式の広告ポリシーをご確認ください。
状況に合わせて改善を行う
広告運用は出稿して終わりではなく、こまめに状況を確認し、PDCAサイクルを回すことが大切です。Instagram広告・Facebook広告ともに柔軟な広告設定が可能なので、状況に合わせて適切な運用ができるよう都度確認・改善を行っていきましょう。
まとめ

InstagramとFacebookはユーザー数が多く、 Instagram広告・Facebook広告ともに細かくターゲティングできるため、PDCAサイクルを回しながら広告運用を行えば、低コストで高い広告効果が期待できます。
Instagram広告・Facebook広告の運用をまだ行っていない場合は、この記事を参考にぜひチャレンジしましょう。