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リダイレクトはSEOに影響を与えるのか?リダイレクトの種類と設定方法も詳しく解説!
2023年03月03日更新日:2024年04月19日
リダイレクトという機能をご存じでしょうか?リダイレクトとは、機能していない古いURLから、新しいURLへユーザーを移動させるためのものです。ページのリニューアルやメンテナンスなどの際に便利なリダイレクトですが、SEOに悪い影響があるといった噂もあります。実際、リダイレクトのやり方を間違えてしまうと、SEOにおいて悪い影響が出るケースもあるため、正しいやり方を知っておくことが非常に大切です。
本記事では、リダイレクトがSEOに及ぼす影響について解説します。リダイレクトの種類や具体的なやり方など、この記事を読めばリダイレクトについて詳しくわかる内容です。ぜひ最後までご覧ください。
リダイレクトとは
リダイレクトとは、古いURLヘアクセスしたユーザーを、新しいURLへ誘導するための仕組みです。
ネットを利用していて「本サイトは移動しました。〇秒後にジャンプします」といった文章を目にしたことがある方がいらっしゃるのではないでしょうか。この自動で新しいページへ移動してくれる仕組みが、リダイレクトです。
サイトやページのURLを変更した場合、GoogleやYahoo! Japanの検索結果に変更が反映されるまでには、数日〜数週間かかります。変更が反映されるまでは、古いURLが検索結果に表示されてしまい、ユーザーは旧ページにアクセスしてしまうのです。
リダイレクトを活用する事例
リダイレクトを活用する事例としては、以下のようなケースが考えられます。
【リダイレクトを活用する事例】
- サイトやページを新しくしてURLが変更になった
- サイトをメンテナンスするため、アクセスできなくなる
- SSL化を行う
- 重複するコンテンツを統一・正規化する
それぞれのケースについて、詳しく見てみましょう。
サイトやページを新しくしてURLが変更になった
サイトやページを新しくしてURLが変更になった場合には、リダイレクトを活用するのが一般的です。
URLが変更になった場合、GoogleやYahoo! Japanに変更が反映されるまでには数日〜数週間かかります。変更が反映されるまでは、検索結果に古いURLが表示されてしまうため、ユーザーは正規ページにアクセスできなくなってしまうのです。
正規ページにアクセスできない場合「このページは動作していません」といったエラーが表示されてしまいます。こうしたエラーを防ぐために、リダイレクトを使用します。リダイレクトを使用すると、古いページにアクセスしたユーザーを新しいページに誘導することが可能です。
サイトをメンテナンスするため、アクセスできなくなる
サイトをメンテナンスする際にも、リダイレクトを使用します。
リダイレクトを使わずにメンテナンスを行うと、アクセスエラーが発生したり、メンテナンスに支障が出たりしてしまいます。リダイレクトを使用すれば、ユーザーにエラーが表示されません。メンテナンスもスムーズに進められるでしょう。
メンテナンスに伴いリニューアルを活用する場合「現在サイトメンテナンスを実施しています」といった文章を表示させる仮設ページを作り、全ページを仮設ページにリダイレクトさせます。仮設ページには、メンテナンスの終了時間も記載しておくとよいでしょう。また、メンテナンスは長引く可能性もある点を注釈で記載しておくのも大切です。
SSL化を行う
SSL化を行う際にも、リダイレクトを使用します。
SSL(Secure Socket Layer)化とは、 データを暗号化して送受信する通信の仕組みです。例えば「〇〇.com」というドメインだった場合、SSL化をするとURLが「http://〇〇.com」から「https://〇〇.com」に代わります。URLの先頭が「https」から始まるものになるのです。
既存のURLから、httpsから始まるURLに行き先を変更するために、リダイレクトを活用します。
重複するコンテンツを統一・正規化する
長期運営しているサイトだと、URL違いで内容が重複しているコンテンツが存在することもあるでしょう。URL違いで内容が同じコンテンツとしては、以下のような例があります。
【URL違いで内容が同じコンテンツの例】
- URLに「www」「index.html」があるページ、ないページ
- スマホ向けとPC向けでURLが異なる場合
- 検索の並び替えや絞り込みでURLが異なる場合
上記のように、URLが統一されていない重複したページが存在する場合、ページ評価がばらけてしまい、SEOにおいて不利になります。URLを統一してSEO対策を徹底するために、リダイレクトの活用が可能です。
リダイレクトの種類
リダイレクトには「301リダイレクト」と「302リダイレクト」の2種類があります。それぞれ特徴が異なるため、リダイレクトを利用する際には、どちらを使用するかあらかじめ決めておかなくてはなりません。また、リダイレクトの警告を入れるかどうかも、SEOに影響する可能性があります。
以下の項目で、リダイレクトの種類について詳しく解説しますので、参考にしてください。
301リダイレクト
301リダイレクトは、古いURLから新しいURLへページを完全に移動する場合に使用するリダイレクト方法です。ページ評価はすぐに新URLへ引き継がれ、検索結果にも新ページが表示されるようになります。
具体的には、以下のような場合に利用するのが適しているでしょう。
【301リダイレクトを使う場面】
- サイトのドメインを新しくした
例:「〇〇〇.com」から「×××.com」へ - ページURLを新しくした
例:「〇〇.com/AA/」から「〇〇.com/BB/」へ - URLが異なる重複コンテンツを統一した
例:「http://www〇〇.com」と「http://〇〇.com」を統一
上記のように、サイト自体を新しくしたりページURLを新しくした場合に、301リダイレクトを活用します。こうした301リダイレクトは、.htaccessやphpなどのほか、WordPressをはじめとしたCMSのプラグインなどで設定することが可能です。
302リダイレクト
302リダイレクトは、一時的にURLを変更したい場合に使用するリダイレクト方法です。検索結果にはもとのページが表示され続けます。
302リダイレクトを使用する具体的なケースとしては、以下のようなものが考えられます。
【302リダイレクトを使う場面】
- サイトをメンテナンスするため、仮ページに誘導する
- スマホとPCで別のページに誘導する
- 国やIPアドレスによって別のページに誘導する
上記のように、一時的にURLを変更したい場合や状況に応じてURLを変えたい場合に、302リダイレクトを用います。301リダイレクトは1つの正解といえるURLを作るのに対して、302リダイレクトはもう少し柔軟性をもった運用ができるといったイメージです。
リダイレクト警告の有無
リダイレクトには、警告を入れるものと入れないものの2種類があります。
「〇秒後に移動します」「リダイレクトします」とリダイレクトが通知されるものは、警告が表示されるタイプのリダイレクトです。警告が表示される場合、ユーザーがURLが変更されたことを認識できるため、ブックマークや別サイトの被リンクなどを変更してもらいやすくなるメリットがあります。外部流入が多いページに関しては、警告を入れるリダイレクトのほうがよいでしょう。
一方、警告がないリダイレクトだと、ユーザーをスムーズに新ページへ移動させられる点がメリットです。「〇秒後に移動します」といった表示は、ユーザーによってはストレスを感じさせます。GoogleやYahoo! Japanといった検索からの流入が多いのであれば、警告なしのほうがよいかもしれません。
しかし、警告がない場合は、URLの変更が認識されにくくなります。ブックマークや被リンクの変更もされず、リダイレクトをやめた際にさまざまなトラブルが発生するケースも考えられるため、注意が必要でしょう。
リダイレクトはSEOに影響を与えるのか?
リダイレクトをする場合、恒久的もしくは一時的にURLが変更されるため、SEOに影響があると考える方も多いでしょう。ネット上でも「このリダイレクト方法はSEO的によくない」「リダイレクトをしてもSEOに影響はない」など、さまざまな意見が見られます。
以下の項目では、リダイレクトがSEOに与える影響について詳しく解説します。
301・302どちらのリダイレクトでもPageRankに影響はない
まず、前提として、301と302リダイレクトどちらでもPageRankには影響がないことを知っておきましょう。
PageRank(ページランク)とは、ページごとの評価のことです。Googleは「リダイレクトを使用してもページの評価が変わることはない」と公式にコメントを出しています。つまり、リダイレクトを使用したとしても、SEO対策で得たページの評価はそのままなのです。
以前は、リダイレクトを使用するとページの評価が落ちる仕様でした。これは、検索数の多いキーワードで上位表示されるページから、PV数を増やしたいページにリダイレクトさせるというPV数稼ぎの手法があったためです。
しかし、現在では検索エンジンの性能が向上したため、不審な動きは事前に検知されます。通常のリダイレクトであれば、ページの評価が変わることはないのです。
参照元:Google Search Central(YouTube)「English Google Webmaster Central office-hours hangout」
301・302どちらのリダイレクトでもページ評価は引き継がれる
以前は「302リダイレクトはページ評価が引き継がれない」とされていましたが、現在では301と302どちらもページ評価は引き継がれることになっています。「302リダイレクトのほうがページ評価が引き継がれるのが遅い」といった意見もありますが、少なくともGoogleの見解としては、リダイレクトの手法に関わらず、300系のリダイレクトであればページ評価は引き継がれるとしています。
以前は、恒久的な変更なのに302リダイレクトを使用してしまい、ページ評価が引き継がれないといったトラブルもありました。
しかし、現在はリダイレクト方法によってページ評価が失われるリスクはありません。そのため、301と302どちらのリダイレクトであっても、安心してリダイレクトを使えるようになりました。
301リダイレクトと302リダイレクトでは検索結果での表示が違う
301リダイレクトと302リダイレクトで大きく異なるのが、検索結果への反映です。
301リダイレクトは、クローラーが巡回したあとは新ページが検索結果に表示されるようになります。302リダイレクトの場合は一時的なURL変更と見なされるため、検索結果には旧ページの情報が載り続けるのです。こうした点から、301と302はしっかり使い分ける必要があるといえるでしょう。
しかし、302リダイレクトであっても、長期にわたってリダイレクトし続けた場合は、検索結果に新ページが表示されるケースがあります。302リダイレクトを長期使用した場合は、Googleが誤使用と判断して、301リダイレクトと同様の扱いをするためです。
基本的に、302リダイレクトでは旧ページが検索結果に載ってしまいます。永続的にURLを変更する場合は、301リダイレクトを使用するようにしましょう。
リダイレクトの設定方法
リダイレクトを設定する場合、正しい手順で行うのが必須です。やり方を間違えてしまうと、エラーが出てしまい、PV数を落とすことになってしまいます。
以下の項目では、リダイレクトの方法について解説します。正しい方法でリダイレクトの設定ができるように、ぜひこのあとの項目をご覧ください。
WordPressでのリダイレクト設定方法
昨今は、WordPress(ワードプレス)でホームページを作成している方も多くいます。WordPressでリダイレクトを設定する場合は、プラグインを使用しましょう。
後述するような形でファイルをアップロードしたり、コードを直接記載したりする方法は、ミスをした場合の影響が非常に大きいため、あまりおすすめできません。
WordPress用のリダイレクトプラグインとしては「Redirection」が有名です。301リダイレクトと302リダイレクトの使い分けもでき、専門知識があまりない方でも操作しやすいでしょう。そのほかにもさまざまなプラグインがあるため、ご自身の使用しやすいものを探してみてください。
「.htaccess」の設定方法
「.htaccess」でリダイレクトをする場合、まずメモ帳で.htaccessファイルを作成します。
メモ帳を立ち上げ、以下の手順でファイルを作成しましょう。
「.htaccess」ファイルの作り方・書き方
- メモ帳を立ち上げる
- 後述する文章をメモに記載する
- 「名前を付けて保存」でファイル名「.htaccess」、ファイルの種類を「すべてのファイル」にして保存する
上記の手順で.htaccessファイルを作成したら、サーバーにアップロードします。「FileZilla」をはじめとしたFTPソフトをインストールのうえ、アップロード作業を行いましょう。アップロードする際は、適用させたい範囲のトップにくる階層にアップロードしてください。
なお、メモ帳で記載するコードは、以下のとおりです。
【ケース別.htaccessファイルの書き方(旧・新・〇〇は適宜書き換え)】
- ページ単位のリダイレクト(301リダイレクト)
RewriteEngine on
RewriteRule ^旧.html$ http://〇〇.com/新.html [L,R=301]
- ページ単位のリダイレクト(302リダイレクト)
RewriteEngine on
RewriteRule ^旧.html$ http://〇〇.com/新.html [R=302,L]
- ドメイン単位のリダイレクト(301リダイレクト)
RewriteEngine On
RewriteCond %{http_host} ^www.旧.com
RewriteRule ^(.*) https://www.新.com/$1 [R=301,L]
- SSL化してhttpsにリダイレクト(301リダイレクト)
RewriteEngine on
RewriteCond %{ HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{ HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [L,R=301]
- wwwなしからありへリダイレクト(301リダイレクト)
RewriteEngine on
RewriteCond %{ HTTP_HOST} ^sample\.com
RewriteRule ^(.*)$ http://www.sample.com/$1 [R=301,L] ,L]
「php」の設定方法
phpでリダイレクトする場合、301と302どちらのリダイレクトも可能です。
しかし、.htaccessのように複数のページを一元管理できず、各ページの先頭にコードを記載しなくてはなりません。そのため、301リダイレクトであれば.htaccessのほうが無難です。
以下では、phpを利用したリダイレクト方法をご紹介します。
「php」でリダイレクトをする方法(新は適宜書き換え)
- 301リダイレクトをする場合
<?php
header( “HTTP/1.1 301 Moved Permanently” );
header( “Location: http://新.com/新.html” );
exit;
?>
- 302リダイレクトをする場合
<?php
header(“Location: /新.php”,TRUE,302);
header(“Location: /新.php”);
exit;
?>
なお、上記のコードより前に何らかの記載があると、正常にリダイレクトが作動しません。上記コードは必ず先頭に記載してください。
リダイレクトを設定する際の注意点
リダイレクトの設定をする際には、設定方法に注意が必要です。設定を間違えると、正しくリダイレクトできないだけでなく、SEOに悪影響が及ぶ場合もあるので注意しましょう。
以下では、リダイレクトを設定する際の注意点をご紹介します。
指定するURLは複数回チェックする
リダイレクトで特に注意しなくてはならないのが、URLミスです。リダイレクトの設定方法が正しくても、URLが間違えていては正しくリダイレクトされません。
リダイレクトをする場合は、新旧のURLが非常に似ているケースも多くあるため、新旧を逆で設定してしまったり、URLを入力し間違えたりしがちです。リダイレクトの設定をする際は、URLに誤りがないか、複数回チェックしましょう。
アップロードする階層を間違えない
リダイレクト情報をアップロードする階層にも注意が必要です。リダイレクトの設定ファイルをアップロードする際に、どの階層にファイルをアップロードするかで適用範囲が大きく異なります。例えば、トップページにアップロードした場合は、すべてのページにリダイレクトが適用されます。
特定のディレクトリに対してアップロードすれば、そのディレクトリとそれ以下のページにのみリダイレクトが適用されるのです。アップロード先を間違えると、不要な範囲にまでリダイレクトが適用されてしまったり、必要なところにリダイレクトがかからなかったりしてしまうため注意しましょう。
関連性のあるページにリダイレクトする
関連性のないページにリダイレクトしてしまうと、ページ評価が落ちてしまう危険性があります。前述のとおり、検索エンジンでは不正リダイレクトを検知するシステムがあるためです。
関連性のないページにリダイレクトをかけると、不正にPV数を稼ぐためのリダイレクトであると誤検知されてしまい、ページ評価が落ちたり、引き継がれなくなったりする可能性があるため注意しましょう。
内部リンクやcanonicalも変更する
301リダイレクトを設定した場合は、内部リンクやcanonicalも忘れずに変更しましょう。
canonicalタグとは、類似するページが複数ある場合に検索エンジンにメインで評価して欲しいページを示すためのタグです。302リダイレクトの場合は、URLが最終的に戻るため、canonicalタグや内部リンクをすべて変更する必要はありません。
しかし、301リダイレクトの場合は、URLが永久的に変更されるため、内部リンクやcanonicalタグも変更してください。
参照元:Google Search Central(YouTube)「English Google Webmaster Central office-hours hangout」
XMLサイトマップは新旧どちらも作成する
XMLマップとは、検索エンジンのクローラーにサイトの構造を知らせるためのマップです。我々が使う地図と同じようなもので「どこにどんなページがあるか」を教えるために作成します。
XMLサイトマップは、古いバージョンと新しいバージョン2つを作成しておくと、検索クローラーに301リダイレクトを認識してもらいやすくなるためおすすめです。しばらくして旧サイトのインデックスが削除されたら、古いサイトマップも削除して問題ありません。
robots.txtの記載は削除するのが無難
robots.txtは、クローラーに巡回しなくてよいことを伝えるためのものです。
robots.txtがあると、リダイレクトしたページにクローラーが巡回しない可能性があります。リダイレクトを認識してもらい、クローラーに巡回してもらうために、robots.txtは削除したほうがよいでしょう。
旧ページをすぐnoindexにしない
noindexは、検索結果(インデックス)からそのページを削除するために用いるものです。リダイレクトしたからといって、すぐ旧ページをnoindexにすると、検索結果から当該ページが消えてしまいます。旧ページから誘導できるはずだったユーザーを、すべて逃すことになるのです。旧ページの検索順位やリダイレクトを活かすために、noindexをすぐ使うことはやめましょう。
もし、一日も早く検索結果を修正したい場合は、クローラーの巡回依頼やサイトマップの登録をするなどすることがおすすめです。
まとめ
リダイレクトは、サイトメンテナンスやリニューアルなどで活用できる便利な仕組みです。正しく活用すれば、SEOに影響を及ぼさずに、よりよいサイト作成ができます。やり方を間違えてしまうと、PV数やサイト評価を落としてしまいますため、注意が必要です。また、設定に際してはある程度の知識が必要であるため、難しいと感じる場合には業者へ依頼したほうがよいでしょう。
本記事を参考にして、よりよいサイト作りのために、リダイレクトをご活用ください。