LINEやInstagram、TikTok、Facebookなど、多くの方がSNSを利用しています。この記事をご覧の皆様も日常的に何らかのSNSを利用しているでしょう。そんなSNSですが、ここまで普及したのはここ15年程で、非常に速いスピードで利用者が増加してきました。
本記事ではSNSについて、SNSのシェアや最新動向、SNSごとの特徴などを解説します。ここまでどのようにしてシェアが増えてきたのか等も解説しますので、SNSについて理解を深めたい方やSNSの活用に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
目次
SNSの最新の動向について

SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は、人々の日常生活において欠かせないものとなっています。情報共有・日常会話・日々の出来事の発信・ライブやイベントの活用・マーケティングでの活用など、さまざまな場面で活用されており、SNSをまったく使わないことは少なくなりました。
NTTドコモが全国の15歳~79歳の男女に対して行った「スマートフォンの利用者数調査」によると、2010年は4.4%だったスマートフォンの所有率が、2022年では94%に達したことが分かっています。スマートフォンの普及とともに、TwitterやInstagram、LINEなどの大手SNSが流行したことに伴い、SNS利用者も爆発的に増加しました。
国内におけるSNSの歴史
国内におけるSNSの歴史は、1990年代後半に誕生した掲示板サービス「みゆきネット」「2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)」からスタートしました。その後、2000年代のネット回線の発達、「mixi」「Facebook」「GREE」の流行、そして2007年発売の「iPhone」の大ヒットなどによって、SNSは多くの人が利用するものとなります。
さらに「Ameba Blog(アメブロ)」「Twitter」の普及で若年層のSNS利用が拡大し、現在では「YouTube」「TikTok」「Instagram」などの画像・動画系SNSで情報発信をすることが当たり前になりました。
日本と海外で異なるSNSの動向
日本と海外では、SNSのユーザー数・シェア率が異なります。
例えば、日本で人気のTwitterですが、世界の利用者数が3億3,000万人に対して、国内利用者数は4,500万人で、世界の利用者数に占める国内利用者数の割合は約10%です。一方、Twitter以上の利用者数を誇るPinterestは、世界の利用者数が4億5,000万人に対して、国内利用者数は870万人で、国内利用者数の割合はわずか1.9%です。
(Pinterestは、公式では「SNSではない」という発表がありましたが、国内外での扱いやSNSの定義などを鑑み、今回はPinterestも含めて比較・解説しています。)
また、LINEのユーザー数も国内利用が多くを占めており、海外ではWeChatやKaKao Talkのほうが普及している国もあります。このように、日本と海外ではSNSのシェアが異なるため、SNSマーケティングやインフルエンサーマーケティングを行う際には、ターゲット毎にSNSを使い分ける必要があると言えます。
年齢層により、主に使用しているSNSは異なる
年齢層によっても、使用しているSNSは異なります。
TikTokは16〜24歳が利用者のうちの47.7%を占めており、若年層の利用者が非常に多いです。一方で、歴史の長いFacebookは35〜54歳の利用者が49%を占めており、18〜24歳の利用者はわずか8%となっています。
これは、SNSごとの特徴を反映していると考えられ、長文メディア(Facebookやブログ)は中〜高年層、短文メディアは全世代、動画や画像メディアは若年層に好まれる傾向があります。ビジネスにSNSの利用を検討する際、こうした傾向を把握しておくことは必須でしょう。
SNSごとの特徴や利用者数の推移

それでは、SNSごとの特徴や利用者数の推移・シェア率について解説します。
SNSごとに、ユーザー属性・ユーザー数・世界シェア・国内シェアなどは大きく異なります。何年にスタートし、どのような変化を経て今に至っているのかなども解説していますので、ぜひ参考にしてください。

Twitterは、2006年にスタートした全世界3億人以上のユーザーがいるSNSです。国内利用者数は4,500万人(2017年時点)で、世界的に見ると日本のシェア率が高いSNSと言えます。140文字以内という短文しか投稿できないSNSですが、ブログのように長文でなくて良いという気軽さがヒットし、爆発的な人気となりました。
過去には、Vineというショート動画系SNSの運営や、fleetという24時間で消える投稿機能(Instagramのストーリーズに近いもの)を追加するなど、時代に合わせた運営をしているのも特徴です。現在はVineやfleet機能は終了していますが、「Clubhouse」のヒットに合わせたといわれるスペース機能は人気を博しており、現在も著名人を中心に利用されています。

Facebookは、2004年にスタートした20年近い歴史を持つSNSです。全世界に30億人近いユーザー数を持っており、世界1位のユーザー数を誇るトップシェアのSNSとなっています。いわゆるブログ系のサービスで、原則本名での利用となっている点が特徴です。連絡先情報や学歴情報などから、知人と思われる人を紹介してくれるのも魅力で、Facebookを通じて「十数年ぶりに友人と再会した」というケースも少なくありません。
ユーザーの年齢層は30代以上が約半数を占めており、若年層のシェアは8%と少ないです。背景には、実名登録であるという点や他のSNSで連絡が取れるのが普通であることなどが若年層の利用者が少ない要因と考えられます。

Instagramは、2010年にスタートしたサービスで、全世界に20億人のユーザーを持っているSNSです。画像や動画中心の投稿というのが特徴で、フィルターで手軽におしゃれな画像を作成・投稿できることが話題となりました。Instagramの流行に伴って、良い写真が撮影できる場所や物を指す「インスタ映え」という言葉が2017年のユーキャン流行語大賞になるなど、国内外問わず人気のSNSです。
ユーザー数の推移を見ると、スタートから2ヶ月で100万人、2年後の2013年には1億人のユーザーを獲得しており、非常に速いペースでユーザーが増加したことが分かります。この背景には、写真という一目で判断しやすいメディアに絞ったこと、フィルターやハッシュタグ、ストーリーズなど、時代に合わせたアップデートが充実していたことなどが要因といえるでしょう。
LINE

LINEは、2011年にスタートしたサービスで、全世界で2億人、国内では9,200万人が利用しているチャットタイプのコミュニケーションツールです。タイやインドネシア、韓国などのアジア圏で人気があり、それ以外の国ではmessangerやWeChat、WhatsApp、KaKaoTalkなどのシェア率が高くなっています。チャットタイプでメールよりも気軽に連絡が取れる点や、スタンプ機能・通話機能・プレゼント機能などが豊富で、日常生活のさまざまな場面で利用されているのが特徴です。
総登録者数の推移を見ると、2012年時点で5,000万人、2013年には1億人を突破しており、Instagram同様スタートから3年以内で非常に多くのユーザーを獲得していることが分かります。
しかし、2016年以降はユーザー数の増加が鈍化していると考えられ、WeChatやWhatsAppに比べると月間アクティブユーザー数は数億人程度の差が開いています。
TikTok

TikTokは、2018年にスタートした動画系SNSです。ユーザー数は全世界で10億人、国内で1,690万人で、スタートから6年程度のSNSとしては非常に多くのユーザー数を獲得しています。15秒から1分程度の短尺動画を投稿・共有できる点や、スマートフォン向け縦型動画に特化している点が特徴です。
ユーザー数の推移を見ると、2018年時点で既に8,500万人のユーザーを獲得しており、その後も年間2〜3億人ペースでユーザーが増加しています。国内では、2018年のテレビCM投下前からユーザーは増加傾向でしたが、テレビCMやネット広告を打ち始めてからは2か月で倍になるほどのスピードで増加しました。ユーザー層は若年層が中心で、短尺動画を次々見られるスタイルがスマートフォンネイティブ世代といえる若年層の心を掴んだといえるでしょう。
YouTube

YouTubeは、2005年にスタートした動画系SNSで、ユーザー数は全世界に20億人、国内では6,500万人となってます。動画配信プラットフォームとしてスタートしたYouTubeですが、昨今では投稿者(YouTuber)を支援する機能や生配信機能、配信での投げ銭機能などが搭載され、インフルエンサーマーケティングの領域においても重要なSNSとなりました。
ユーザー数の推移を見ると、日本語含む10か国語に対応した2007年ごろから増え始め、2008年に1億6,000万人、2012年に8億人、2014年に13億人と年間2億人前後のペースで増加しています。TikTokのブームに影響を受けたとされる「YouTube Shorts」も注目を集めており、こうした機能拡充によってさらなるユーザー数の増加が見込まれます。

Pinterestは、2010年にスタートした画像共有サービスで、ユーザー数は世界で4億5,000万人、国内で870万人となっています。
Pinterestは公式から「SNSではない」と発表されています。TwitterやInstagramは「過去の出来事を共有する」「誰かと繋がる」ということに重点を置いているのに対して、Pinterestは「未来の自分のためのアイデア集め」のためのツールであるからです。Pinterestは、インターネット上にアップされた画像をピン止め(ブックマークのようなもの)できるツールで、自分のコルクボードにピン止めした画像を共有できるのが特徴といえるでしょう。
ユーザー数の推移を見ると、2016年から年間1億人弱のペースで増加していますが、2020年以降は横ばいまたは減少しています。これはInstagramやTwitterなどが「自分自身の体験や創作物」を共有するのに対して、Pinterestは既存の画像をまとめて共有するサービスであり、そうしたスタイルが理解されていない・浸透していないという点が背景にあると考えられます。
まとめ

本記事では、SNSのシェアについて、国内・海外のユーザー数推移や各SNSの特徴などを解説しました。国内におけるSNSの歴史や年齢ごとのシェアの違いなども含めて、SNSに関する理解が深まったかと思います。
SNSがここまで普及したのはここ15年程のことです。そのため、SNSの利用方法やマーケティングでの活用については、これからさらに変化していくことが予想されます。今後も新たなSNSが登場するなど、思わぬ活用方法を編み出す人が現れるでしょう。こうしたSNS業界の変化に上手く対応しながら、ご自身に合ったかたちで有効活用していきましょう。