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2023年07月02日更新日:2024年04月19日

SNS運営

SNSで情報発信や情報収集をする人が増加している現在、営業戦略におけるSNS活用の重要性も一層高まりを見せています。SNSによるマーケティングに取り組む際は、それぞれのツールの特徴を知り、特徴に応じた情報発信を行うことが重要です。

今回は、SNSマーケティングを行うメリットやデメリット、ツールの使い分け方や注意点をご紹介します。SNSマーケティング戦略の活用事例も掲載しているので、ぜひ最後までご覧ください。

SNSマーケティングとは?

デジタルマーケティング

SNSマーケティングとは、FacebookやTwitterなどのSNSを活用したマーケティング手法のことです。具体的には、認知度拡大・ファン獲得・ブランディングなどの目的のもと、SNSで商品やサービスなどの情報発信を行うことや、企業の雰囲気を伝える画像や動画を投稿することを指します。

SNSを活用した営業戦略はなぜ重要視されるのか

デジタルマーケティング

現在、会社の規模や業種を問わず、SNSマーケティングを営業戦略に組み込む企業が増えています。ユーザーの検索行動の変化や、SNSのもつ機能がビジネスに役立つことなどが理由として挙げられるでしょう。

総務省が発表した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、国内で主に利用されているSNS(Facebook・Twitter・Instagram・LINE )の利用率は、以下のように推移しています。

主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の 利用率の推移

※Instagramは2014年に国内サービス開始

いずれのSNSも、2012年から2020年までに利用率が約2〜4倍に増加しており、SNSが急速に普及した様子が伺えます。SNSが普及したことで、ユーザーの検索行動にも変化が見られるようになりました。

昨今では、GoogleやYahoo! JAPANのような検索エンジンの利用に代わり、SNSで情報を収集するユーザーが増えているのです。ハッシュタグを活用して簡単に検索でき、ほかのユーザーが撮影した画像や動画、客観的なレビューや口コミに直接アクセスできる点が、SNSを利用した検索のメリットであると考えられます。

SNSによる検索行動の増加に伴い、SNSマーケティングは営業戦略において重要視されているのです。

SNSマーケティングのメリット

メリットと書かれた積み木を積み上げる

SNSマーケティングのメリットを5つご紹介します。

認知度が上がる

SNSは情報伝達が速く、拡散力も高いことが大きな特徴です。情報の伝達速度と拡散力を活用することで、新たな認知経路を増やすことができ、認知度向上につながります。

費用対効果が高い

紙媒体の広告発信は、費用がかかるうえに広告効果がわかりづらいことがデメリットです。また、一般的なウェブ対策として知られるSEO対策やリスティング広告も、長期的に見れば費用がかかり予算を圧迫するでしょう。飲食店や美容関連のプラットフォームも同様で、効率的に情報発信ができる反面、運営側に利用料を払わなくてはなりません。

しかし、SNSの多くはアカウント開設が無料で、自社で運用するのであれば運用費もかかりません。広告費に予算を割けない企業でも取り組むことができ、大きな成果を上げることが可能です。

情報拡散力が高い

紙媒体やウェブサイトを利用した情報発信は決まったユーザーにしか届かず、新たな顧客を開拓するのが難しい場合があります。

対してSNSは、情報共有の速さや拡散力が大きな特長です。魅力的な投稿を行えばユーザーが拡散してくれます。拡散されることで、決まったユーザーだけでなく新しいユーザーにも見てもらえるので認知度向上にもつながるでしょう。

ユーザーとコミュニケーションが取れる

SNSは、メッセージやコメント機能を活用してユーザーとコミュニケーションを取ることが可能です。丁寧に返信をすることでユーザーからの愛着や信用を得ることができ、イメージアップやブランディングにつながります。

また、Facebook・Twitter・Instagramでは「いいね」機能を利用して、ワンクリックで手軽にコミュニケーションを取ることが可能です。プレゼント・クイズ・アンケートなどに役立てることもできます。

ブランディング効果を高めることができる

SNSマーケティングを行うと、顧客に対してブランドの方向性をより具体的に伝えることができ、ブランディング効果を高められます。特に、InstagramやYouTubeなどは、ブランドの目指す方向性や雰囲気(かっこいい・かわいい・洗練されているなど)を視覚的に示すことができるため、顧客もブランドについて理解しやすいでしょう。

また、後述するグローバルリスニングなどを通して、より密接にファンとコミュニケーションを取ることも可能です。SNSならではの強みを活かせば、ブランディング効果を高めることができます。

SNSマーケティングのデメリット

グレーの布の上に置かれたDEMERITの積み木

SNSマーケティングのデメリットは、以下のとおりです。

効果が出るまで時間がかかる

SNSマーケティングは、効果が出るまで時間がかかります。

費用をかければ時間面の負担を軽くできますが、その費用も含め売り上げで回収できなければ意味がありません。確実に回収できる自信がなければ、効果が出るまで時間がかかることを把握して地道に続けましょう。

炎上リスクがある

SNSを利用するうえで最も注意するべきことが「炎上」です。一度炎上すると、今まで培ってきた信用が一気に崩れ、多くの顧客が離れます。信頼を取り戻すには非常に時間がかかり、最悪の場合、SNSマーケティングを続けられなくなるでしょう。

炎上リスクがあることを理解して、しっかりと対策することが重要です。詳しい対策方法は「SNSマーケティングを行うときの注意点」の項で詳しく解説します。

SNSマーケティングのおすすめツール!

パソコンとさまざまなアイコン

SNSには多くの種類がありますが、特に日本において利用率の高い6つのツールと、それぞれの特徴をご紹介します。ターゲットや運用目的など、営業戦略に応じて適切なツールを選びましょう。

Facebook

FacebookのHP画像

Facebookは、世界で最もユーザー数の多いSNSです。実名登録制であることが大きな特徴で、学歴や会社名を登録し、ビジネス活動やリアルの友人・知人とのやり取りに利用するケースも多く見られます。若者の利用者も多くいますが、利用者の年代は30~50代と比較的高いです。

SNSとしてはやや堅い印象がありますが、高い信頼性が求められるクリニックや学習塾、弁護士や税理士などの士業と相性のよいツールといえます。

Twitter

TwitterのHP画像

Twitterは、一度に投稿できるテキストは140文字、画像は4枚以下とコンパクトでいつでも、どこでも投稿できる気軽さが魅力です。ユーザーの年齢層は幅広く、高いリアルタイム性と拡散力から、一つの投稿が一気に話題になることも少なくありません。ほかのSNSと比較するとカジュアルな印象が強いことから、いわゆる「ネタ投稿」が多いことも特徴です。

ビジネスツールとしてはセールや臨時休業などのリアルタイムの情報を伝える、何気ないつぶやきでユーザーに親しみをもってもらうなどの活用法があります。

Instagram

InstagramのHP画像

Instagramは、20~40代の女性を中心に人気を集めるSNSです。画像や映像の投稿がメインで、ビジネスでは製品やサービスの魅力を視覚的に訴えるビジュアルマーケティングツールとして活用されています。

プロモーションビデオやコマーシャルのような動画を簡単に投稿できるリール投稿や、ショッピング機能なども導入されました。今後もますます便利なビジネスツールに進化していくことが期待されるでしょう。

LINE

LINEのHP画像

LINEは、友人や家族間でのコミュニケーションツールとして、老若男女問わず幅広いユーザーに利用されています。1対1のコミュニケーションとなるため拡散力は低いですが、その分確実に情報を届けられる点が大きなメリットです。「LINE公式アカウント」というサービスを利用すれば、アンケート機能やクーポン配布など、販促ツールとして活用することもできます。

YouTube

YouTubeのHP画像

日本で最もユーザーの多い動画系SNSであるYouTubeは、デジタルマーケティングツールとしても優秀です。YouTubeチャンネルの運用はもちろん、YouTube広告の掲載やインフルエンサーマーケティングなど、YouTubeを利用したマーケティングは多種多様で、予算や運用目的に合った戦略を組み立てられます。

テキストや画像と比較して、圧倒的に情報量が多い動画コンテンツが中心なため、認知度の向上やブランディングに大いに役立つでしょう。

TikTok

TikTokのHP画像

TikTokは、若者を中心に人気を得ているSNSで、主に15秒〜最大3分までの短い動画を投稿できる動画プラットフォームです。2022年現在でダウンロード数は30億以上、月間アクティブユーザー数は約12億人にのぼり、非常に勢いのあるSNSであることがわかります。

YouTubeなどに比べて動画尺が短いため、短くインパクトのある動画が求められます。アルゴリズムなどを意識する必要もあるため、従来の手法とは異なる「TikTokならではの対策」が求められることが特徴です。10〜20代の利用者が多いため、若年層向けにビジネスを行っている企業と相性がよいでしょう。

SNSマーケティングの手法

SNSのいいねや登録のアイコン

手軽かつ低コストで取り組めるSNSマーケティングは、内容次第で多くの人々に自社サービスを知ってもらうきっかけになります。効果的にファンを増やすこともできるでしょう。

一方で、ほんの些細なことで「炎上トラブル」が起き、会社の経営を脅かす可能性もあるため、取り扱いには細心の注意が必要です。

SNSマーケティングの具体的な運用方法をご紹介します。これからSNSマーケティングに取り組もうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

SNSアカウントの運用

SNSアカウントを運用する際に重要なのは「スタイル」「継続」「連携」です。

SNSアカウントの運用を始める前に、運用スタイルを定めましょう。具体的には、企業アカウントとして運用するのか、広報社員などが出演するなどしてインフルエンサーマーケティングのように進めるのかなどが挙げられます。

継続することも非常に重要です。SNSアカウントの運用をスタートしてから半年ほどは、よい結果を出せないことが多いです。

しかし、適切な運用を継続して行えば、少しずつ成果が出ます。複数のSNSアカウントを運用し、それぞれを連携させることも欠かせません。SNSは、それぞれ特徴がありユーザーの属性が異なるため、複数のSNSを掛け合わせることでより効果的にマーケティングを進めることができます。

SNS広告の配信

SNS広告はターゲットを細かく絞って配信できるため、紙媒体の広告と比べて費用対効果が高いです。具体的には年代・性別・よく検索する分野・住んでいる地域などを絞り込むことができ「○○に住んでいる20代の方限定!」など、ターゲットを絞った広告を打てます。見た人に「自分にぴったりだ」と感じてもらえるでしょう。

サービスやキャンペーンの宣伝だけでなく、運用しているアカウントの宣伝にも使用できます。運用初期でフォロワーを獲得できていない場合にも、SNS広告は非常に効果的です。

SNSキャンペーン

SNSキャンペーンは、SNS上で自社サービスにまつわるキャンペーンを開催することです。

例えば、以下のような内容が挙げられます。

  • 【Instagramキャンペーンの例】   ○○の商品写真を投稿してくれた人から抽選で30名様に、新商品をプレゼント! 「@○○○」をフォローして、「#○○○」のハッシュタグをつけて写真を投稿してください。
  • 【Twitterキャンペーンの例】   このツイートをリツイートしてくれた方から100名様を特別イベントにご招待します! 「@○○○」をフォローして、このツイートをリツイートするだけでOK!

上記のようなキャンペーンは、新規フォロワーの獲得や、商品・サービスの認知度を向上する効果があります。キャンペーンが話題になるとSNS広告以上の宣伝効果が期待できますが、頻繁にやりすぎると「フォロワー稼ぎ」の印象を与えるリスクもあるため注意が必要です。

インフルエンサーマーケティング

昨今、SNS上で多くのファンをもつ「インフルエンサー」を起用したマーケティングも盛んです。インフルエンサーはそれぞれメインに活動しているSNSが異なり、SNSごとに「YouTuber」「TikToker」「インスタグラマー」などとよばれています。

インフルエンサーはファンとの距離が近いことが特徴で「この人が宣伝するなら間違いない」と高い信頼を得ていることも多いです。インフルエンサーを起用することで、効果的にファンを獲得できるでしょう。

ソーシャルリスニング

ソーシャルリスニングは、SNS上での口コミ分析や、アンケート機能を用いた情報収集を指します。従来の試食会や来店時のアンケートよりも手軽に行えるため、多くの企業が活用しているマーケティング手法です。

ソーシャルリスニングを行うことで、ファンとの距離を縮められるでしょう。アンケート結果や投稿された意見を反映しながら改善を進めることで「私たちの意見を聞いてくれる企業だ」という印象を与えることができます。リピート率や顧客単価の向上にも効果が期待できるでしょう。

SNSマーケティング戦略の立て方

スタートからゴールまでのステップを示した図

SNSマーケティングの需要を理解していても、最初はどのように戦略を立てればよいのかわからない方も多いでしょう。戦略の立て方をご紹介します。

目的を明確にする

何を成す場合も、どこに向かうのかという目的を明確にすることが一番の近道で、SNSマーケティングにおいても同様です。実際に目的を明確にしている企業はあまり多くありません。なんとなくSNSマーケティングに取り組んでいる企業が多いのです。

SNSマーケティングに取り組む目的には売り上げ拡大やファンの獲得などが挙げられますが、企業によって異なります。何を目的にするかでやるべきことも変わるため、経営課題の視点から考えて目的を明確にしましょう。

ターゲットを明確にする

SNSは老若男女問わず使っています。そのため、ターゲットを決めずに宣伝すると、効果を得られない可能性が高いです。

ターゲットを明確にする際は「ペルソナ」を設定するとよいでしょう。年齢や性別だけでなく、職業や年収などを細かく設定することで、組織内でユーザー像の共通認識をもつことができます。効果的に商品・サービスの開発・運用ができるでしょう。           

SNSマーケティングを成功させるためのコツ

資料をみんなで見るビジネスグループ

SNSマーケティングを成功させるためのコツを3つご紹介します。

有益なコンテンツを届ける

ユーザーにとって有益なコンテンツを届けることは、SNSマーケティングを成功させるうえで非常に重要です。有益なコンテンツを投稿している企業アカウントは、ユーザーに好感をもってもらえます。

ユーザーに好感をもってもらうことができれば、ファン化にもつながるでしょう。企業のファンになってくれれば、自分たちの商品やサービスの売り上げ向上に貢献してくれます。

どのようなコンテンツが有益なのかはユーザーによって異なりますが「このアカウントには自分が知りたい情報がある」と思ってもらええるような投稿を続けることが大切です。

SNSのプロに相談する

SNSマーケティングをより効果的行うには、プロに相談することも一つの手段です。SNSの特徴を把握したプロなら、企業の目的に合わせて適切にサポートしてくれます。より短期間でよい効果が得られるかもしれません。

最適なSNSを選択する

これまでのSNSはFacebookとTwitterがユーザーの人気を二分していました。

しかし、今ではInstagramやTikTokなどの新しいSNSが続々と登場し、多くのユーザーが利用しています。SNSにはそれぞれ異なる特徴があるため、目的やターゲットに合ったSNSを選ぶことも重要です。

SNSマーケティングを行うときの注意点

WRANING

SNSマーケティングと一口にいっても、SNSの選び方やマーケティングの方法は多種多様です。自社に合ったマーケティング手法を営業戦略に組み込み、成果を上げるためには、SNSマーケティングの特徴やリスクを理解して運用計画を立てる必要があります。

SNSマーケティングを行う際の注意点は、以下のとおりです。

ツールに合った情報発信を行う

InstagramにもFacebookにも同じ情報を掲載している企業が散見されます。上述したとおり、SNSはそれぞれ特徴やユーザー層に違いがあるため「どのSNSを使い、どのように情報を発信するのか」を明確にしなければ、本当に伝えたいユーザーに効率よく情報を届けることはできません。

歯科医院を例に挙げると、Facebookでは比較的高い年齢層にアプローチするために真面目な医学ネタやインプラント・ブリッジなどの情報を掲載し、Instagramでは若年層に向けて歯科矯正やホワイトニングについての情報を掲載するなど、SNSごとに発信する情報・テキスト・写真などを変えて、そのSNSの強みを最大限に発揮できる運用を行うことが重要です。

ルール設定を行う

SNSマーケティングを長期的に続けると、運用目的や投稿内容にブレが生じ、一貫性のない内容になることがあります。SNSマーケティングにおいて重要なのは、一貫性のある情報を定期的に発信することです。

一貫性のある情報を定期的に投稿していれば、ユーザーは「このアカウントをこの日に見れば自分のほしい情報が受け取れる」と考え、閲覧数やフォロワー数の増加につながります。運用を始める前に、投稿頻度・日時・投稿する内容の傾向など、運用ルールをしっかり決めましょう。

ルールを明確にすることで、運用担当者が複数いる場合や代行会社に投稿代行を依頼する場合にも、ブレのない運用が可能となります。

ITリテラシー、SNSリテラシーを高める 

SNSマーケティングを行う場合は、運用者のITリテラシーやSNSリテラシーを高める研修を実施するとよいでしょう。昨今はコンプライアンスも厳しくなっており、投稿する内容にはさまざまな観点からのチェックが必須となっています。セキュリティ面などITの知識も必要になるため、本やネットで学ぶよりも専門家に研修をしてもらうほうが効果的です。

リテラシー研修は定期的に行ったほうがよいという意見もあります。SNS運用を長く続けると慣れが生じて顧客に対する配慮が甘くなることも多く、炎上トラブルにつながるためです。わざわざ研修を行うことに消極的な企業も多いですが、大きなトラブルを回避するためにも積極的にITリテラシーやSNSリテラシーを高める対策を行ってください。

炎上リスクに注意する

SNSのメリットとしてユーザーが情報を拡散してくれる点がありますが、それゆえにネガティブな広まり方をしてしまう(炎上する)場合もあります。一度企業に悪いイメージがつくと、払拭することは難しく、営業戦略を根本から揺るがす原因にもなりかねません。炎上の原因としては、運用担当者の誤操作・不適切な内容の発信やコメントへの返信などが挙げられます。

運用ルールを明確にすることに加え、投稿前に複数人でチェックすることや、ネットリテラシーの研修を行うことで炎上リスクを軽減できます。また、運用中のSNSアカウントはこまめにチェックし、炎上の原因となる投稿やコメントがないか確認することも重要です。

SNSマーケティング戦略の成功事例6選

デジタルマーケティング

最後にSNSマーケティングの成功事例を6つご紹介します。いずれもSNSの特徴を活かした戦略的でユニークなものばかりです。SNSマーケティング戦略を考える際の参考にしてください。

ソフトバンク

ソフトバンクのFacebook

ソフトバンクは2013年、Facebookで「ケータイ代一生分無料キャンペーン」を実施し、大きな話題をよびました。Facebookで「いいね!」をした人から抽選で1名に一生分(正しくは64年間)の携帯電話の利用料に値する商品券(518万8,000円分)をプレゼントするというものです。最終的には15万もの「いいね!」を集め、話題作りや認知度向上に大きな成果をもたらしました。

ソフトバンクの「一生分プレゼント」は現在でも行われており、LINEで簡単なアンケートに答えるだけで「エアコン一生分」(2020年6月)や「ミネラルウォーター 一生分」(2020年4月)「からあげ一生分」(2020年6月)、など、さまざまなプレゼントキャンペーンに応募することが可能です。プレゼントが高額であることはもちろん「一生分」というインパクトのある表現や、応募が簡単であることが大きな魅力で、友達登録数の増加やファン獲得に効果的な手法であるといえます。

江崎グリコ株式会社「ポッキー」

PockyのTwitter

ロングセラーとなったお菓子「ポッキー」で知られるPocky Japanでは、2012年11月11日にTwitter上で「TRY WORLD RECORD on Twitter」というキャンペーンを開催しました。「ポッキー」を含んだツイート数でギネスを目指すというもので、同日だけで183万を超えるツイートを記録、実際にギネスに登録されました。

2013年同日にも同じキャンペーンを開催し、去年の倍となる370万を超えるツイートを達成しています。さまざまなニュースメディアに取り上げられたほか、検索数が上昇するなど、ファン獲得やイメージアップに大いに貢献しました。

日本コカ・コーラ「い・ろ・は・す」

いろはすのTwitter

日本コカ・コーラでは、Twitterを中心にInstagramやLINEなどのさまざまなツールを活用し、商品ごとのアカウントを設けています。現在の公式アカウント数は38個にも及びます(2021年9月現在)。

2015年の「い・ろ・は・す もも」発売前には、当時開発途中だったTwitterの投票機能を活用し「新しい『い・ろ・は・す』の味を予想する」というキャンペーンを行いました。投票数は1万、正解発表後は13万6,000回ツイートされるなど、大きな話題となりました。加えて、試飲キャンペーンにはユニークな桃型のパッケージを起用し、受け取った多くのユーザーが写真をSNSにアップしたのです。

SNSキャンペーンが功を奏し「い・ろ・は・す もも」の初動売り上げは、ほかのフレーバーの倍近くと幸先のよいスタートを切ることに成功しています。

株式会社クラシコム「北欧、暮らしの道具店」

北欧、暮らしの道具店」

株式会社クラシコムが運営している北欧雑貨ECショップ「北欧、暮らしの道具店」ではYouTubeチャンネルを活用した情報発信を行っています。

しかし、その内容は実際にショップで取り扱っているグッズではなく、北欧雑貨のある暮らしや北欧でのライフスタイルの紹介・レシピ動画・ドラマの発信などです。同チャンネルは、現在チャンネル登録者数57万人(2023年6月現在)、特に人気の短編ドラマでは再生数が100万回を超えるなど、多くのユーザーに親しまれています。ブランディングやイメージアップに大きく貢献していると考えられるでしょう。

お好み焼き店 ぼてぢゅう

お好み焼き店「ぼてぢゅう」のLINE公式アカウント一覧

国内外合わせて100店舗以上を展開しているお好み焼き店「ぼてぢゅう」では、2017年10月にLINE公式アカウントを開設し、月2回、お得なキャンペーンやデザート情報などを提供するほか、各種割引クーポンを配信して来店を促進してきました。

その結果、各店舗のLINE公式アカウントの友達合計数が49万人を突破(2021年3月)し、新規顧客開拓やリピーターの確保といった大きな成果につながっているようです。

長崎バイオパーク

長崎バイオパーク

長崎バイオパークは、長崎県西海市にある動植物園です。動植物園の来場者数を伸ばすためにTikTokアカウントを運用しています。園内にいる動物のかわいい動画などを投稿しており、こどもから大人まで幅広い層の来場者数を増やすことに成功しました。また、長崎バイオパークはTikTokerとのコラボ動画で新規顧客を増やすことにも挑戦しています。

まとめ

都心とSNSの吹き出し

SNSの利用率が爆発的に増加している現在、営業戦略においてSNSマーケティングを導入する重要性は非常に高まっています。SNSにはそれぞれ異なる特徴や強み・ユーザー層があり、戦略も大きく異なるのです。

漫然と取り組むのではなく、まずは運用ポリシーを明確にしましょう。自社に適したSNSを選んで、一貫したSNSマーケティングを行うことが重要です。

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